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よく見聞きしている言葉で、あまりよく分かっていない言葉 「埒が明かない」

2023年12月18日 11時01分41秒 | つぶやき・うんちく・小ネタ・暇つぶし・脳トレ

普段よく見聞きしている言葉の中にも、あまりよく分かっていない言葉が、結構有るものだ。よく分かっていなくても、ブログ等に平気で書き込んだりし、時々、「もしかして、その使い方、間違ってないかい?」・・・等と自問することも有る。
日頃、漢字パズル?、漢字クイズ?等に没頭している妻の座右には、「国語辞典」「漢和辞典」「日本語に強くなる本」「四字熟語辞典」「役に立つ・故事・ことわざ・慣用句・辞典」等々が、積まれていて、たまには、チラ見して、確認することも有るが、いい加減に使っている方が圧倒的に多く、恥を晒しているのかも知れないと思っている。


先日、読んだ時代小説の中で目に止まった言葉、「埒が明かない(らちがあかない)」も、そういった言葉のひとつ。
「物事がいつまでたっても進展しない、はかどらない、決着がつかない、片付かない」場合等に使われる慣用句であるが、さて、その由来・語源は?

今更になって、辞典等で調べてみると、
「埒が明かない」「埒(らち)」とは、囲いや仕切りのことで、元々は、馬場の周囲を囲った柵のこと。転じて、物事の決まった範囲、限度という意味の言葉になっている。
「埒が明かない」という慣用句の由来・語源については諸説有るようだが・・・、
その1つは、平安時代、京都の賀茂神社で、毎年5月5日に、神事として行われていた競馬 (くらべうま)の見物人が、馬場のがあくまでの時間、待ちくたびれたことから生まれた言葉だと言われている。
また一説には、奈良の春日大社の祭礼で、一夜、神輿の周りにを作って置き、翌朝、金春太夫が中に入って祝詞(のりと)を読むまでは、誰も柵の中に入れなかったことから、柵があかないことには、何も物事が進まないという意味で使われるようになったとも言われている。
元々、物事は、第一歩が踏み出されれば,その後も予定どおり順調に進行するわけで,その第一歩が開始されることを 「埒が明く (らちがあく) 」 と言っていて、物事がはかどらないことを、否定表現で、「埒が明かない」という言葉になったようだ。
「へー!、そうだったの」・・・、
目から鱗・・・、である。

(ネットから拝借画像)

これらの言葉の由来からすると、「あく」、「あかない」は、「開く」「開かない」でも問題ないようにも思えるが、「明く」「明かない」が使われており、注意が必要。

「埒が明かない」を使った例文

「文句ばっかり言ってても、埒が明かないよ」
「担当者では、埒が明かず、上司が代わって応対した」


蛇足

「埒(らち)」を含む言葉

(1)「埒が明く」・・物事がはかどる。きまりがつく。片付く。
(2)「埒を付ける」・・物事に決まりをつける。
(3)「埒を越える・・法や掟(おきて)を破る、道理に反する。
(4)「不埒(ふらち)
なヤツ」・・
「埒(らち)」は、ある意味では、出入り禁止の柵なので、
   その柵を無視して越えてしまうやから、規則を無視して、けしからぬことをしでかす
   やからのこと。
(5)「埒も無い」・・とりとめのない、たわいもない、筋が通らない、

(6)「埒外(らちがい)」・・ある物事の範囲外のこと、
(7)「埒中(らちない)」・・
ある物事の範囲内のこと、 


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