古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

旅のラゴス    筒井康隆

2016-01-21 19:34:14 | 筒井康隆
徳間書店   1984年~1986年




主人公ラゴスが有る世界を南から北へ、旅する。ある土地では王




となり、二人の女と結婚したり、盗賊の奴隷となり、働いたこと



もある。その世界に漂着したロケットに包まれた書物を十五年も




勉強したが、盗賊に投げ捨てられたこともある。様々な旅を通じ




て経験し、成長し、老い、デーデを求めて、氷の女王に会いに死



への旅に出るまでを描く、巨編。今まで読んできた筒井康隆さん


とは一味違っていて、胸を打つ作品に仕上がっている。幅のある



作品。
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草枕       夏目漱石

2016-01-21 02:14:58 | 小説の紹介
明治39年1906年




しきりにこの主人公は考え事をする。冒頭に智に働けば角が立つ、情に




棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とにかく、人の世は住みにくい、




とある。漱石先生もとてもこの世が住みにくいと感じていらっしゃった




ようである。主人公は非人情を通している、画工であるが、詩を作り、俳





句を作る。山を登り、志保田と言う温泉宿に泊まり、そこで昔の投身自殺



をした女の血を引く女将に少々翻弄される。なにか全体的に詩的で、桃源郷を



その温泉宿に抱く。旅はそうでなくてはいけないらしい。先生が三十九歳の時




の作品である、その時にはもの凄い売れたそうである。
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