村上春樹氏の羊をめぐる冒険などで出て来る
羊男の部屋が指し示す、僕たちに突きつける
もの、それは、それぞれの唯一無二性だ。
僕たちは生まれながらにして、唯一無二なわけ
ではない。一歩一歩、学びながら、独自性を獲得
していくのである。生まれたままでは人間とは
言えないだろう。オオカミに育てられたら、やはり、
オオカミになるように。
そこで、僕らはどうやって独自性、すなわち、唯一無
二性を獲得するかと云うと、それは言葉によってである。
我々は、言葉によってコミュニケーションを行い、言葉
によって表現する。
それは、あらゆる子供時代からの様々な体験的な事象と共に
大切なのは読書であると云える。我々の唯一無二性
を培ってくれるもの、それは読書体験なのであると
云える。知的な顔と云うものが在るとすれば、そ
れは、知識と生活の几帳面さ、健康的な生活も大切
だろう。それプラス、知的生活、すなわち、読書が
我々には必要なのである。それは、一流のものを味
わうことだ。
音楽ひとつにしても、文学ひとつにしても、一流のも
のをとことん味わうことが我々の唯一無二性にとってと
ても大切だろう。
かの手塚治虫氏も云っていた、その一流のものを堪能
すべしと云う教えはとても大事だ。
我々の保有している時間は限りなく少ない。若い人も
老いている人もあっと言う間に人生の終着駅へと着いて
しまうだろう。歩んでいる内に楽しめ、そして、唯一無
二でいろ、そう村上春樹氏は教えてくれるだろう。
誰にでもあるだろう、羊男の部屋を目指し、我々は
暗く、あるいは、明るい、とことん楽しい道を歩むべ
きなのだ。
読んでくれてありがとう。
じゃあ、みゃた。