新潮文庫 2002年
1990年代初頭に突如として巻き起こったバンドブーム。
僕はその頃、精神的に混沌としていたので、覚えていないが、
そ-いうのがあったらしい。
その頃のことを、オーケンこと大槻ケンヂが赤裸々に綴った
本がこのリンダリンダラバーソウルだ。
コマコと云うカノジョを軸に数々のバンドがそのブームに
翻弄されていく様を描く。ボンクラの大学生が徐々にブームに
乗ってTVに出たりして、調子ぶっこいていく様が描かれ、コマコ
はいつしか忘れ去られ、修羅場の果てに別れてしまう。
まあ、それも人生だよ、とひと言で片づけられないような、
人生のジョイ・レセプション。
いま、どうしているのだろうなあ、大槻氏。58歳かあ、そもそも
生存しているのだろうか? とググってみるとご存命ナウであった。
いやぁ、そういうえば、この前、TVでお元気そうなお姿を拝見し
たわ。
細かいバンドの解説も付いていて、格好のテクストになるだろう。
90年代の道案内書であった。
(2024年 12・22(日)16:55)
(鶴岡 卓哉)
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