古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

切羽へ     井上荒野

2018-05-01 10:00:17 | 井上荒野
新潮文庫   2008年。



人妻の切ない恋愛小説というと、きこえはいいかもしれない


が、ダンナとやりまくっていて、恋もあったもんでもないだ


ろうが……と思うが。


いろいろな要素、しずかおばあさん、本土さん、その愛人、そ


して、島に単身やってきたセイの気になるお相手石和と、それら


が、複雑な交響楽さながらに奏でられていく。まあ、ありていに


言えば、テーマはセックス、ということになろうが、大人な読み物


であることは違いない。どろどろした関係性、心のありように、


ボクはたじろいだ。おれっちは恋愛小説はおろか、恋愛とかダメなん


だよねえ、人の粘膜とかムリだし、ということを忘れておったわ


けです。

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