映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

図書館戦争

2020年06月04日 | 映画(た行)

図書館で、軍隊で、胸キュン

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原作がすごく好きだったものですから、逆に映画を見るのがためらわれたと言いますか・・・、
堂上教官が岡田准一さんってどうなのか?という思いもあって、
見ていなかったのですが、この際なので、見ました!!


まずは本作、このストーリーの大前提を理解しなくてはなりません。
あらゆるメディアを取り締まる「メディア良化法」が施行された近未来。
国家によるメディアの検閲が正当化されたため、
「本」を守るために闘う自衛組織「図書隊」が結成されました。
時に、「良化隊」と呼ばれる軍隊組織が「検閲」と称して、
悪書(暴力描写などがある本。次第にその基準のハードルが下げられてきている。)を
没収し焚書するために書店や図書館に乗り込んできます。
それを実力阻止するための組織が「図書隊」で、
しかしそれは専守防衛とされています。
すなわち、先にこちらからの攻撃はできない。
まあ、自衛隊と同様ですね。
そんな中でも図書特殊部隊(ライブラリータスクフォース)は、
戦闘に特化したチームで、ここに抜擢されれば、図書隊の中でもエリートということになります。
しかしこれはもう本当に「軍隊」であり、実弾を用いた戦闘となることは珍しくはありません。

さて、主人公・笠原郁(榮倉奈々)は高校生の時に、図書隊に救われた経験があり、
強い憧れを抱いて図書隊に入りました。
特に、その時に助けてくれた人物を「王子様」のように思い憧れ続けていたのです。
ただし、その人の顔はよく見えなかったし、名前も確認していなかった・・・。
そんな彼女が鬼教官・堂上(岡田准一)のきびしい指導を受け、
女性隊員として初めてタスクフォースに配属されます。
理想を胸に、友人や上官に囲まれながら成長していく郁の物語。



岡田准一さんと榮倉奈々さんの若干の逆身長差がなかなか面白い味を出しています。
本作の公開時以降、私も岡田准一さん出演作をいろいろ見て、
嫌いではなくなっていたので、今回いい配役じゃん!!と思った次第。
岡田准一さんの表情がなかなかいいのです。
郁が、高校生の時に出会った図書隊員を「王子様」と呼んでいるのを聞いたときの顔とか。

図書館で、軍隊で、しかも胸キュンのラブストーリー。
こんなことができるのはやはり有川浩さんしかいません!!
あ、私、別バージョンで、
郁が上白石萌音さん、堂上が佐藤健さんというのを見たいと思ってしまった・・・。

<WOWOW視聴にて>
「図書館戦争」2013年/日本/128分
監督:佐藤信介
原作:有川浩
出演:岡田准一、榮倉奈々、田中圭、福士蒼汰、橋本じゅん、西田尚美

ダークな未来度★★★★☆
胸キュン度★★★★★
満足度★★★★☆