犬と共に行く、秘密の場所
* * * * * * * * * * * *
北イタリアの森で白トリュフを採取する老人達を描いたドキュメンタリーです。
世界で最も希少で高価な食材白トリュフ。
その名産地である北イタリアのビエモンテ州。
森の奥深く、犬と共に伝統的な方法で白トリュフを探し出す老人達。
その場所は決して家族や友人にも明かしません。
写真家のマイケル・ドウェック監督は3年間彼らの生活に入り込み、
信頼関係を築いた上で撮影を開始したとのこと。
トリュフ探しは犬が不可欠なんですね。
森の中の地中にあるトリュフ、目視で見つけるのは不可能です。
訓練し、気持ちの通い合った犬でなければ・・・。
なので、老人達は自分の相棒である犬をとてもかわいがり大切にしているのです。
ところが近年特に白トリュフが高騰。
ほとんど宝石のような扱い。
それなので、山への不法侵入や、毒餌を撒いて犬を殺してしまうという事故が多発。
そんなことですっかりいやになって、もうトリュフ狩りは辞める!!
と宣言する者もいるくらい。
でもほとんどの老人は、お金のためというよりも、
犬と共に山へ入り、トリュフを見つけ出すその高揚感が忘れられず、
もう年だから止めなさい、と
奥さんがしつこく言うのも聞かずに出かけてゆくのです。
頑固で意固地なこの老人達がなんともかわいらしくも感じられるのです。
しかし、その微笑ましさの一方、この超高級食材を巡って人々が踊らされる姿がある。
その両面を捉えた、なんとも興味深い作品でした。
<WOWOW視聴にて>
「白いトリュフの宿る森」
2020年/イタリア・アメリカ・ギリシャ/84分
監督:マイケル・ドウェック、グレゴリー・カーショウ
狂乱度★★★★☆
満足度★★★★☆
トリュフ食べたい度★★★★☆
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます