映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

裏切りのサーカス

2013年03月04日 | 映画(あ行)
人の行動を決定づけるものは“職務の使命感”ばかりではない



            * * * * * * * * *

今作、実は私、昨年の公開時に劇場で見ました。
イギリス諜報機関が舞台とはいえ、かの007シリーズとは大違い。
くすんだ色調に、アクションなし、派手な銃撃戦もなし。
ひたすら地道に見えない敵=裏切り者を追求するという・・・。
そこで私は不覚にも眠り込み、
なにがなんだかわからないうちに、最期の裏切り者の正体だけわかってしまった、
という最悪のパターンでした。
とてもブログ記事にはできません。
そこでこのたび、リベンジ・・・。



そもそも私はこういう政治ネタ、陰謀ネタがどうも苦手。
きちんと字幕を咀嚼しないうちにストーリーが進行してしまうし、
しだいに誰が誰やら、よくわからなくなってしまう。
でもまあ、今度は、少しはまともに解読(?)できたと思います。



時代は東西の冷戦まっただ中、1960年台。
ある不祥事でイギリス諜報機関(サーカス)を引責辞職したジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に、
ある特命が下ります。
サーカスの最高幹部の中にいる裏切り者=二重スパイを探しだせというもの。
ジョージは、本部に保管された文書の中から
不自然な点を探しだすという地味なところから突破口を探していきます。



いたるところから様々な“裏切り”が、炙りだされてきますが、
このような世界でも結局重要な意味を持つのは、
人と人との生身のつながりというものなんだなあ・・・と、納得させられます。
ただ冷徹に徹する世界ではない。
ときには人の行動を決めるのは職務ではなく感情でもある。
・・・というのが、いいなあ・・・と思いました。
こんな見方はやっぱり女性的なんでしょうけれど。



回想の中の“パーティー”シーン、その時の意味がなかなか重いですね。

裏切りのサーカス コレクターズ・エディション [DVD]
ゲイリー・オールドマン,コリン・ファース,トム・ハーディ,ジョン・ハート,トビ―・ジョーンズ
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「裏切りのサーカス」
2011年/フランス・イギリス・ドイツ/127分
監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:ゲイリー・オールドマン、キャシー・バーク、ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、ジョン・ハート、スティーブン・グレアム

渋さ★★★★★
パズル度★★★★☆
満足度★★★☆☆


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは。 (sannkeneko)
2013-06-28 21:15:07
映画はなるべく予備知識なしで観ようとしているのですが、
これはそれが裏目に出てしまったようで。
>きちんと字幕を咀嚼しないうちにストーリーが進行してしまうし、
>しだいに誰が誰やら、よくわからなくなってしまう。
・・・ですよね(苦笑)。
私もDVDを見直してやっと飲み込めました。

パーティーシーンの回想が何度も出てくるのがちょっとうるさかったのですが、
意味が判ると納得です。
おっしゃるとおり、最後は人と人との生身のつながりですよね・・・。
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情けない (たんぽぽ)
2013-06-29 19:46:50
>sannkenekoさま
やはりわかりにくいですよね・・・
私はつくづくこういうジャンルがニガテで、今後は無理して見に行くのをやめようかと思っているくらいです。
あとでDVDでもたほうが良さそう。たしかに。
居眠りしたら、もう一度見られますしね・・・。強がってないで日本語吹き替えという手もアリか・・・。
自分が情けないデス・・・。
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