訂正版です。本文中、
アイスランド(誤)⇒グリーンランド(正)
Netflix、コンテンツがたくさんあるっての、いいこと?
どれもが楽しめるものならな。
が、夢中でのめり込める作品と出会うのが一苦労なんだよな。ちょこっと再生してみては、違うなぁ、取りあえずシーン1見終えて、ダメだこりゃ!の連続。ここ数年、当たりの確立がやたら下がってきてるんだぜ。
昨日も『サムダルリへようこそ』とはシーン4でおさらばした。
その前は『ブラックダヴ』、これ初回で、はいこれまでよ!『サンガプ屋台』も『貞淑なお仕事』も、中退・途中退出・途中リタイアが続いてる。
なんだ?何が気に入らないって言うんだ?
まっ、人それぞれなのは当然だけど、俺の場合、面白い対つまらんの評価基軸はどこにあるのか?考えてみた。
まず、恋愛シーンだな。
途中まで快調に飛ばしてたストーリーも、行き詰って来ると恋愛で乗り切ろうとするだろ、しかもグダグダと、それって勘弁よ。
これが、『愛の不時着』とか、『マイ・ディア・ミスター』
みたいに、越えられない壁の高さ、前者は体制の壁、後者は年齢、境遇の壁、に切なさ極まれりなら、引き込まれるんだけど、
そんなとこで見つめ合うな!もう見え見えだろ!どっかで見たぞ!もっと工夫できんのか!的なラブシーンだと一気に覚めてしまうんだよな。
これだけ大量の物語が作られれば、恋愛パターン、ラブシーンだってネタ切れになるし、なんでもかんでも美男美女が惚れ合えば胸キュン、ドキドキになれる歳でもないしな。あっ、それが楽しみで見てる人はいいんだよ、それで。
見つめ合いのシーンは、だいたいストーリー展開の持ち札なくなった時に発動されるんだよ。予想を裏切る展開の連続、驚きの仕掛けとか、騙し、裏切り、切り返しのネタが切れて来ると、二人はイチャイチャし始めるんだ。
それでも、主人公、いや時には脇役でもいい、キャラが突き抜けてれば、それはそれで我慢ができる。
例えば『ミスター・サンシャイン』、
主役も良かったけど脇役の男二人女一人もしっかり描けててよかった、とか、『ヴィンチェンツォ』
とか、『トッケピ』とか。あっ、『トッケピ』設定は突拍子もなかったし、高い壁があって手に汗ものだったけど、関係に二人が慣れるに従い、鋭敏な感性の角が削れて中年夫婦みたいになるし、同居人の死神まで恋するようになるし、はみ出し者の暗い少女が大学生になって、もはや切なさ品切れでさよならしたけど。
恋愛部外者の俺、いやいや決してときめかないわけじゃないぜ、素晴らしいラブシーンには感動するよ今だって、としては、やっぱり、惹きつけるストーリー、奇抜な設定、裏切りの連続とかが欲しいなぁ、ラストまでお付き合いするには。
例えば『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』や『ムーブ・トゥ・ヘブン 私は遺品整理人』どっちも自閉症者を主人公にして卓抜かつ心打つエピソードを作れていたし、若い女性が昼になると何故かオバサンに変身してしまう『Missナイト&Missデイ』
なんか、もう笑った、笑った!シチュエーションコメディの王道だよな。あっ、オバサン役のイ・ジヨンウンなんて最高!最近の作品『トランク』でも変なオバサンで図々しさを発揮してて嬉しくなったけど。
そうそう、『トランク』
も物語の設定そのものがスリリングかつミステリアスなものになっていて、しかも、その主人公の女性も、感受性を置き忘れたような性格が徹底していて魅せたなぁ。おっと、脇道・雑談に入り込んじまってる。
じゃ、何見るか?
矢継ぎ早の展開が売りになっているのは、実は政治ドラマなんだな。かつて民主化運動の担い手だった男女二人が大統領を争う『旋風』
なんて、毎回、裏切り、切り返し、打っちゃりの連続で話に付いて行くのさえ苦労するほどだった。『サバイバー60日間の大統領』、たまたま政治にずぶの素人学者が臨時大統領になって苦労しつつも、なんて設定もユニークだったし、型破りの市民派弁護士をソウル市長に押し上げる『クイーンメイカー』、やはり女性の総統選候補者の選挙に関わる人々の熱中ぶりを描いた台湾ドラマ『ウェイブメイカーズ 選挙の人々』にしても、行先は決まっているのに、その道筋の紆余曲折は並々ならぬものがある。結局、政治の世界てもの自体が海千山千、ドラマに満ち溢れてるからなんだろう。
政治という欲望とか陰謀とか人間の本性がギラギラとした社会派ドラマでは、恋愛なんて色褪せて見えるってこと、あっ、愛欲てのはあるが、それは所詮主要テーマにゃ成り上がれんしな。
現実社会の課題も盛り込まれてるって点、あっ、これの見事さはデンマーク制作のドラマ『コペンハーゲン』、グリーンランドの独立なんて微妙な問題を正面から扱ってしかもエンターテインメントに上手に仕上げてる、ってことで、
ジジイの一推しは、政治ものってことで、めでたく落着、落着!