で、見て来たのさ、結局。
迷った挙句、朝から車飛ばしてね。『ヤジと民主主義』。
うん、やっぱり、見るべき映画だった。
ヤジで連行、の衝撃の場面が何度となく映し出されて、これでもか!って感じ。そうさ、こういう時代になっちまってるってこと骨の髄まで染み渡らせようぜ。
ヤジで連行、プラカードで包囲の現場は数々あったんだが、そのうち札幌の勇気ある抵抗者二人の若者にスポットを当てて描いている。
勇気あるなぁ!
圧倒的多数の安倍様旗振り隊のまただ中で、臆することなく「安倍辞めろ」って声を上げられるなんて。その後、多数の警官に無理やり現場から連れ去りされながらも声を上げ続けるなんて、俺、出来るかなぁ?
しかも裁判だぜ。訴えられてって受け身渋々って訴訟じゃない。道警の不当警備の違法性を問う果敢に攻めの訴えなんだ。
こんな若く明るい抵抗者を持てたことが、救いだな、ほんと、ありがとう。なんて、他人任せにするなって!
にしても、旗振り、安部礼賛のプラカードを掲げに集まった人たちの多さに圧倒される。
間髪入れずヤジを圧殺に動いた警察官たちの顔、じっと見ちまったなぁ。
彼らには、自分たちの行為が独裁国家の臣民とほぼ違わないって自覚はないんだろうか?
異なる意見は踏みつぶす、反対の声は圧殺する、崇敬する安倍様のご機嫌を損ねるものは世の中から取り除く。赤木さんは命まで取り除かれちまった!
当然ながら、国会での議論もせず、数の力で次々に問題法案を押し通し、不都合な事態にはウソの連発で乗り切って行った安倍政治。
連行される被害にあった青年が言った言葉。
「ヤジの圧殺は安倍的政治と一体のものだ」
そうだな、本当にそうだ。
事件が起きたのは安倍様絶頂期。あのまんま、理不尽な反民主主義的社会が広がり、近代ばかりか現代の歴史も改竄されるかと思うと、恐ろしい。いや、もう、国葬の時にゃ悲壮な気分で、さすがに「国葬反対」のスタンディングしたけどな。
が、安部様は、銃弾に倒れた。
暗殺という行動も民主主義とは相いれない許されない行為にゃ違いないのだが、安倍様の死は、安倍様世界の異様さ、いかさま性を一気におっ広げてくれた。
統一教会との緊密な連携と彼らの反共政治、家父長信条の具現化に大量の議員たちがはまり切り頼り切っていた。
裏金ぽっぽで、違法な資金集めに精を出し、金まみれの政治を大々的に推し進めていた安倍派の実態も明るみに出た。
ただし、どちらも安倍派だけでなく、自民党全体をむしばむ宿痾だったけどな。
今、この病巣が誰の目のにも明らかとなった。安倍様がこの世をお立ちあそばした負の大成果だ。あとは、周りから寄ってたかって、患部を切り取ろればいいのだが、
安倍的支配は、岸田的支配へと引き継がれ、周囲の人々やその声は、見ない、聞かない、取り入れないへとバージョンアップされてしまっている。
しかも、支持率なんかクソくらえ!の鈍感力までプレインストールと来た。
若い二人やそれを支える弁護団、支援者、そして、このドキュメンタリーを撮影し公開に力を発揮してくれた人たち、彼らのひたむきな思いを受け継いでいかなくっちゃな。
取り囲んで連行しようとした人たちも、それを傍観しあるいは暗黙に声援した人たちには、
「論理なんて要らないんだ!」彼女の言葉。
そういう恐ろしい社会が始まってるってことを、みんなさっさと気付いてくれよ!