なんとねぇ5人だよ。この少なさ10年ぶりか?!男の3人はともかく、女2人って、・・・絶句!!どうしてこんなことになっちまったんだ?
素直に作戦の失敗を認めるしかないよな。部員たちは精一杯頑張ったもの。
失敗の第一は何か?それは忙しい!大変だ!ってことを全面に押し出したことだろうね。大変だ、でもだからこそ充実している!!これがキャッチコピーだった。それを素直に受け取って、よし、頑張ってみよう!って新入生が10人やそこらはいるって踏んだんだ。
全国レベルの活動に挑戦しようってぶつかってくる新入生、少なくないはずって読んだんだ。ダンスも演歌舞踊もミュージカルもすべて見せて、こんなにいろんなことができるんだ、って知ったらよおーしってやる気を燃やす新入部員に期待したんだ。
でも、違ったみたいだな。大変そう、難しいかも、無理って結局に逃げてしまったってことじゃないかな。
説得作戦を部員任せにしたのも問題だったかもしれない。顧問がもっと、一人一人と面談をするべきだったかも、ってこれも大きな悔いだ。新入生が意欲に燃えて入学してくる、なんてことないものな。期待半分、不安半分、遊びたい半分だもの。その期待の部分、意欲の部分は、当人任せにしちゃだめだったんだ。部員たちにも荷が重かった。やはりここは、顧問や担任の出番だったんだよな。高校生活での成長の大切さを吹き込めるのは、やはり大人だもの。この点に大いに抜かりがあった、これが結論かな。
ついつい、僕たち顧問には、演劇部生徒の成長のすばらしさが見えている、演劇部活動の楽しさがわかっている、だから、それはパンフレットや部員たちの話しで伝わるだろう、って考えた。ここに落とし穴があったんだ。
新入生には、どの部も同じにしか見えないんだ。どの上級生も同じにしか見えないんだ。本当は違うんだ。雲泥の差って言っていいくらい違うんだ。成長するってことだって、実感はできないだろうな。そりゃそうだ、先生方だって見えない人がいるんだから、まして、高校生、ましてまして、新入生においておや、ってことだな。
そこをしっかりと熱く丁寧に教えてあげなくちゃなんなかったんだ。見えている我々が。通説に知っている我々が。それを怠った、これが一番の失敗だったってことだ。不覚!残念!申し訳ない!!
でも、入ってきた5人は独立独歩、友達なんか関係なく最初から迷うことなく演劇部を選んでくれた。すでに置農演劇部の舞台を見ている生徒も何人かいた。これは嬉しい、頼もしい。実際、今日初めて基礎トレをやってみて、おお結構動けるじゃん!って奴が多かった。うん、質はまず確保できたよな、ってことで、ここから出発するしかない。彼らを大切にして、彼らと頑張るしかない一年が今日始まった。