あの雪上雪運び作業から10日、もう発酵始まったろ、ホカホカ湯気立ててんだろ、そろそろ切り返ししてやんねえとな。
ほら、ボカシだよ、ボカシ!今年は米ぬか多すぎて、ちょっと心配だけど、まぁ、最強土壌微生物のことだ、有り余る栄養分貪り食って、猛烈大増殖だろうな、ここでしっかり切り返してやりゃあ、あとは2週間に1度、簡単な手入れで春には上質なボカシ肥が出来上がるってもんだぜ。
うむ?なんか、匂わないぞ、あの発酵特有の臭いが、ない。ビニール覆いも、濡れてない。慌てて手を突っ込んでみりゃ、なんと、冷蔵保存状態!ど、どうした?微生物君、ご機嫌斜めか?表面はダメでも、中の方はほんわか暖か、じゃねえよ、どこに手を入れてもひんやり冷たいそ知らぬ肌触り。ダメだ、全然発酵しちゃいない。微生物君、眠ったままだ!
原因はなんだ?米ぬかの量に対して、土が少なかったか?それは確かに不安だった。バイキングの大テーブル一人で占領してるようなもんだ、圧倒されて食欲なくなったか?いや、そりゃないだろ、目の前にご馳走ありゃ、いっくら腹いっぱいでも、ちっとは齧ってみんのが生き物ってもんだろ。
と、なると、水分不足!やっぱなぁ、如雨露とバケツで運んだ水だけじゃ足りなかったんだ。3度も往復してかなり撒いたと思ったが、ホースで満遍なく湿らせるのとは、桁が違ってたってことだ。微生物君は生き物、いくら食い物押っ付けられたって、水分がなけりゃ働けない。酒がなくっちゃ食が進まない俺たちと同じこと、って違うか、それは。
やれやれ、もう一度水運びだ。ついでに不安材料の土の補給もして、
さらにおまけだ、微生物君の大好物の油粕もふりかけしてやろう。
よぉくよく混ぜて、水を掛けて、おっと、念のため木酢液も入れちまえ、微生物君元気になぁぁれ!さらに天地返しして、ビニールで覆って、再試行、終了。
頼むぜ、今度は、機嫌直して元気にむしゃむしゃ食ってくれよな、ほら、こんなに油粕入り米ぬかあんだからさぁ。
そして、教訓は一昨日と同じ!仕事は、やるべき時にやる!秋のうち、井戸落す前に必ず積んでしまうこと!