うわぁぁぁっ、なんじゃこの見事さは!
おいおい、見てくれよ、このグイっと窯伸びした食パンの溌剌とした姿。
素晴らしい!ここまで勢いよく膨れ上がったのは初めてだな。うん、間違いない。
この迫力満点に力強く伸びあがった理由って、何なんだ?
叩く回数を250回から300回に増やしたことか?それはある、疲れたけど。小麦粉の種類は春ゆたかブレンドで変わりないが、届いたばっかの新鮮な小麦粉だったってことか?うん、それは大きいかも。もちろん、春のこの時期、酵母にゃ心地よい季節なんだってこともある。混ぜたごはん、モチ米なくてすべてうるち米だった?それはないだろ。
ごはんパンにしてからすでに10年近く、今になってやっと上々の出来が訪れるなんて、なんともパン作りは奥深いなぁ。この極上パンが次回以降もずっと焼き続けられりゃいいんだけど・・・ダメだろな。
いつも通り菓子パンも一緒に焼いた。最近お気に入りのシナモンロール、これも上手に行った。
上出来の理由、こっちはわかっている。生地を十分に広げてシナモンシュガーフィリングを丁寧に塗ったこと。一巻き分の生地量を少なくしたから、巻を細めに出来てしっかり締めて巻けたこと。シナモンとグラニュー糖にアーモンドプードル加えるのは同じだが、生クリームでねっとりさせ、塗る直前に溶かしバターを加えてクリーム状にしたこと。満遍なくフィリング広げてきれいに巻けたから、渦巻状もきれいに出た。焼く前に艶出し卵塗ったし、焼き上げた後にメープルシロップ塗ったりして、もうこれは高級ベーカリーの製品並みだな。
さて、話は突如、大きく飛ぶんだが、このパン、何のために焼いたか?
実は畔塗作業してもらったお礼なんだよ。畔塗については前々回の記事を見てくれ。
農作業の委託費ってけっこう高くてね、我が家のような自家用プラスアルファ程度の米つくりだと、お願いするには二の足踏むくらいなんだ。それが長い間、ボロボロの畔で我慢してきた理由なんだが、昨年引き受けてくれたⅠさん、地域の人たちに喜んでもらえりゃいいんだからって、置いて行った工賃、わざわざ返しに来てくれたんだ。うん、田舎ってこういう人たちの善意で成り立ってるんだ。が、それじゃあんまりだろ、って規定の料金の1/3と焼きたてパンを受け取ってもらうことにしたんだ。
良かったよ、お礼のパンが上手に焼けて。これなら、こちらの感謝の気持ちも伝わるよな。何かとお世話になるⅠさん、これから先もよろしくな。
もちろん、我が家の食い扶持だってたっぷりと取り置いたんだけどな。
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