歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

奥州市・白鳥舘遺跡 12~13世紀初めの鍛冶炉や焼き窯の遺構が出土

2010年12月16日 | Weblog
 奥州市世界遺産登録推進室は15日、同市前沢区の白鳥舘(しろとりたて)遺跡の発掘調査で、12~13世紀初めの鍛冶炉や陶器「かわらけ」の焼き窯などの遺構が見つかり、同遺跡が手工業の拠点だった可能性もあると発表した。
 遺構近くからは中尊寺金色堂の藤原秀衡の柩に納められた水晶製数珠玉(国重文)によく似た数珠玉(直径約1.8cm)や、中国産陶磁器や国産陶磁器、かわらけ、銅の塊などが出土した。
 現地説明会が、19日(日)午前11時から開かれる。
[参考:岩手日報、河北新報]

過去の関連ニュース・情報
 2009.11.24白鳥舘遺跡 12世紀の建物跡4棟出土
 2008.11.29白鳥舘遺跡 初の「藤原氏時代」遺構
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岡山市・湊茶臼山古墳 後円部に中心埋葬の痕跡が見られず

2010年12月16日 | Weblog
 岡山市教委は湊茶臼山古墳(前方後円墳、5世紀初め、同市中区湊)の発掘調査で、竪穴式石室など中心埋葬の確認を目的に後円部墳頂の平坦面(直径約8m)を掘り下げたところ、中心部で直径約3m、深さ3・5mの巨大な盗掘坑が出土した。
 中心埋葬に到達する深さにもかかわらず、石室石材や棺を覆う粘土、副葬品といった埋葬施設の痕跡が全く見つからなかった。一方、墳頂平坦面の周縁部では、木棺を粘土で覆った埋葬施設2基(長さ7mと4・5m)が確認された。
 周縁部の埋葬は主(あるじ)の一族で、中心部は主のためのものだったが、異変などで埋葬されなかったのだろうと推測している。
 現地説明会が、23日(木・祝)午後1時半から3時まで開かれる。
[参考:山陽新聞]

過去の関係ニュース・情報
 2010.1.28湊茶臼山古墳 墳丘外で葺石遺構出土
 2008.11.5湊茶臼山古墳 現地説明会11月22日予定
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紀の川市・北山廃寺・北山三嶋遺跡 9世紀後半の全体構造がみてとれる平窯を発見

2010年12月16日 | Weblog
 和歌山県文化財センターが2年前から発掘調査を行っている「北山廃寺・北山三嶋遺跡」(紀の川市貴志川町北山)で、飛鳥時代から鎌倉時代にかけて使われていたとみられる瓦を焼くための窯5基が確認されたと発表した。
 北山三嶋遺跡で、7世紀後半のものとみられる傾斜がある溝のような登り窯(長さ約5.6m、幅約1.3m)2基と、中世(13~14世紀)の長方形の穴を掘ってできた平窯3基を確認した。いずれも寺院で使用される瓦を焼いた瓦窯とみられる。
 特に、9世紀後半に使われていたとみられる平窯は燃焼部(長さ2m、幅4m)と焼成室(長さ2m、幅1.5m)からなっており、薪を置く場所から窯内部まで形がはっきり残っており、県内で発掘された古代の窯としては唯一、全体の構造が見てとれるという。
 現地公開が17、18日の午後1時半から2時半に行われる。
[参考:読売新聞、産経新聞]

過去の関連ニュース・情報
 2009.2.20 紀の川市・北山廃寺・北山三嶋遺跡 14世紀の寺院用の瓦生産跡が出土

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする