歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

梁山・龍塘里 洛東江祭祀場所を発掘し、祭祀用粉青磁を多量発見

2010年12月17日 | Weblog
 韓国文物研究院は17日、洛東江で浚渫にともなう土壌截取が予定された梁山市院洞面龍塘里(양산 용당리)一円川辺沖積地帯を発掘調査した結果、高麗~朝鮮時代建物跡とともに祭祀に使ったことが明らかな15~16世紀の朝鮮初期頃の粉青磁を多量に収集したことを明らかにした。
 新羅時代から朝鮮時代に至るまで、洛東江で江神祭(강신제)を行った場所、文献にだけ記録されている「伽倻津(가야진)」が慶南梁山の洛東江辺で実体が現れた。川を神と感じて祭祀した場所が発掘調査を通じて確認されることは今回が初めてという。
 これらの粉青磁が「世宗実録」から見える祭器とよく似ているという点で祭器であることが確実であり、確認した粉青磁祭器は実際に使用した建物跡内部から多量に出土した。この建物跡は、周辺から収集した多量の瓦出土状況から、正面2間、側面1間の切妻造りとみられる。新羅時代以来洛東江の神に祭祀した伽倻津,あるいは伽倻津祠があったという各種文献記録を総合して、今回の発掘で現れた建物跡はこの施設と考えられる。
[参考:聨合ニュース]
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津市・相川西方遺跡 約1800年前の粘土採掘坑が新たに250基出土

2010年12月17日 | Weblog
 弥生時代末期(約1800年前)とされる相川西方遺跡(あいかわせいほういせき、津市久居相川町)から、粘土採掘坑が250基新たに見つかった。 昨年度調査した隣接場所で同様に出土した250基を合わせると合計500基になる。
 採掘坑は不定形だが、大きさは直径約0.5~10m、深さ約20~60cm。深さが違っていてもすべて粘土層が掘られている。また、採掘坑から弥生土器の壺や甕(注1)、高杯などが多数出土した。
 発掘調査を行った三重県埋蔵文化財センターは、採った粘土は土器を焼くための原料と考えられるとしている。
 現地説明会が18日(土)午前10~11時に開かれる。
[参考:読売新聞、三重県埋蔵文化財センター、三重県HP]

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 三重県埋蔵文化財センターのHPに出土した甕の写真が添付されている。台付甕で口縁が広く、胴体にかけて膨らみ、台にかけてまた細くなる。おそらくS字甕。
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栃木県壬生町・吾妻古墳 純銀で装飾された刀子が出土

2010年12月17日 | Weblog
 栃木県埋蔵文化財センターは16日までに、壬生町と栃木市にまたがる6世紀後半の前方後円墳・吾妻古墳(全長128m)で、純銀で装飾された副葬品の刀子を発見した。 刀子(復元長さ30cm)は、前方部の石室付近で出土した。刀身手元部分に嵌められた約1・5cm幅の金具が銀製だった。
 同時に金メッキされた馬具の一部や銀メッキの太刀の金具も発掘され、埋葬された人物の力の大きさが分かるとしている。
 また、横穴式石室の大きさが、横幅が最大1.7m、全長8.4mであることが確認された。
 説明会は19日(日)午前10時半~11時半、と午後1時半~2時半に開かれる。
[参考:下野新聞、朝日新聞、栃木県埋蔵文化財センター]

過去のニュース・情報
 2010.1.13 栃木県壬生町・吾妻古墳、車塚古墳 17日に現地説明会
 2009.12.29 車塚古墳 2重の周溝を発見
 2009.2.10 藤井39号墳 直径35mの円墳と確認
 2008.12.13 吾妻古墳 全長128mを確認

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奈良市・春日大社 東塔跡の雨落溝を確認

2010年12月17日 | Weblog
 奈良文化財研究所(奈良市)と奈良国立博物館(同市)が16日、奈良国立博物館の敷地内にあり、平安時代に建てられ室町時代に焼失したとされる春日大社東塔跡の発掘調査で、「雨落溝」とみられる遺構の一部が見つかったと発表した。
 東北角にあたる場所からL字形の2本の溝が出土。幅約1mで、東西約7m分、南北約7・5m分を確認した。2本とも幅は約1m、溝の深さ約65cm。 溝の中には11~15世紀の土器と、12~14世紀の瓦が埋まっていた。溝の時期は2時期に分かれているが、埋まった年代は特定できないという。
 西塔は永久4年(1116)に関白藤原忠実が、東塔は保延6年(1140)に鳥羽上皇が建立し、それぞれ「殿下の御塔」「院の御塔」と呼ばれ、は応永18年(1411)の落雷で両塔とともに焼失したとされる。
 中世の絵画に描かれた東西塔を裏付ける発見。
 現地見学会は17~21日(午前10時~正午と午後2~4時)に開かれる。
[参考:共同通信、産経新聞]
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