新聞を読んで目を疑った。
平成18年度、静岡県(西部・県立高校:浜松市内の学校)で、3年生2名の調査書が改ざんされたことが、明らかになった。
静岡新聞のウェブサイトに掲載されたことによれば、
①平成18年度、生徒2名の調査書の成績が改ざんされていた。
②このことにより、本来であれば受験できないはずの成績の生徒と、実際よりも評価が高くなり大学の入試を受験した生徒がいた。
③現在両名とも受験先に合格し、大学生になっている。
④関与した先生4名が減俸10%の処分を受けた。内訳は...
・担任2名。女性教諭(31)と男性教諭(39)
・女性教諭から相談を受けた副担任の男性教諭(42)
・進路指導担当の男性教諭(43)
これだけでも相当のこと。ただ、いずれも、「校長の働き掛けで不本意ながらやった。反省している」などと話しているという。本当なのだろうか。
この校長は平成19年度末(今年の3月)に定年退職。県教委の調査に対し、関与は否定しているようだ。 県教委はこの校長を刑事告発する方針。
偽造の状況
(その1)
生徒の評定が推薦の出願基準を満たすよう、成績の書き換えは19科目、19カ所に及んだ。この改ざんで評定平均は3.1点から3.5点へと引き上げられた。
(その2)
合格を確実にする狙いで3科目3カ所の成績を水増しし、評定平均を4.2から4.3点に上げた。
その1の19科目といったら、1年生、2年生の履修科目のうち、成績をよくすることができる科目のおそらくすべてである。5がついていれば、それ以上はないのだから。この生徒の評定段階はCランクからBランクになる。3.5という数字は、そういう意味がある。
その2の4.2という数字は、成績段階でBランク(3.5から4.2)の一番上である。この4.2が4.3になると言うことは、Aランクに改ざんしたことになる。教師であれば、その数字の意味することはよくわかる。両方とも意味・明確な意図のある数字の変更である。
改ざんがあったのが平成18年。校長はこの3月に退職。平成19年度には改ざんはなかったのか。退職したので、おそらく内部告発で状況が見えてきたのだろう。しかし、19科目の19カ所というのはあまりに異常。続報が出てくると何かとんでもないことが見えてくるような気がする。
埼玉県の教訓は生かされなかった。報道されていることが本当ならば、非常にまずいぞ。とにかく、えらいことだぞ。