エキサイトのウェブサイトでこんな記事を見つけた。
・米国の赤ちゃんの名前の人気傾向
いろいろ書いてあったので、Social Security Administrationの ウェブサイトでプレスレリースを読んでみた。アメリカの新生児の名前人気トップ10(2007年度版より)である。リストは、順位、男女の順番
1. Jacob / Emily
2. Michael / Isabella
3. Ethan / Emma
4. Joshua / Ava
5. Daniel / Madison
6. Christopher / Sophia
7. Anthony / Olivia
8. William / Abigail
9. Matthew / Hannah
10. Andrew / Elizabeth
2年前にも今回と同じように、エキサイトのウェブサイトでニュースを読んで、エントリを書いている。その時は、2004年度の赤ちゃんの名前ランキングのトップ5リスト元ネタで、その時はこうだった。
男児はジェイコブ(6年連続)、マイケル、ジョシュア、マシュー、イーサン。
女児はエミリー(9年連続)、エマ、マディソン、オリビア、ハンナ。
若干順位の変更はあるようだが、今回もおなじみの名前は並んでいる。男児の名前だと、6位のクリストファー、7位アンソニー、8位のウイリアムは聖書(ユダヤ教・キリスト教)に直接語源は見られない。逆に考えると、トップ10の7は聖書に絡んでいることになる。当たり前か。
*クリストファーはキリストを維持するもの
今回は女児の名前を細かく調べてみた。
1位のエミリ-と、3位のエマは同語源。ラテン語からの名前で「ライバル」の意味。
2位のイザベラ、10位のエリザベスは関係がある。出エジプト記にエリシェバ(Elisheva、Elisheba)が登場するが、この名前が語源とされる。
4位のエイヴァはアダムとイブのEveが元の形。
5位のマディソンは男女兼用の名前で、Maudの息子の意味。MaudはMatildaの愛称。この言葉そのものは戦いにおける力(武力)というゲルマン語の単語。
6位のソフィアはギリシャ語が元。「知恵」の意味。聖書にも「七十人約聖書」の時に入った。
7位のオリビア(オリヴィア)は、シェイクスピアの「十二夜」が初出の比較的新しい名前らしい。
8位のアビゲイルも聖書由来の名前。「喜び」の意味。
9位のハンナ・ハナも聖書由来の名前。「神は私を愛してくださる」の意味だと記載されている資料が、Wikipediaとそれ以外にあった。Anneの語源のようだ。
こうしてみると、女児も10分の5が聖書由来。6位のソフィアも加えれば、過半数である。語形・単語そのものが違うので、名前をつけている親は意識しないのかもしれないが、聖書由来の名前がトップ10にこんなに入っているのはすごいことかもしれない。ちょっとびっくりした。
2年前のエントリはこちら。
2006.10.14、「ETHAN」