8月9日に取り上げた「セミ」の話し。その続き。
15日、いつものように朝、アサガオに水をやり、いくつ咲いているのかカウントした。足もとに目をやると、寿命を終えたセミが落ちていた。天気予報だと、埼玉県あたりは15日が暑さのピークと言っていた。やっぱり夏の終わりが始まったのかなって感じた。
埋めてあげようかな…
そんなことも考えたけど、周りを見ると小さな砂粒が集まり始めているのがわかった。3mmほどの小さなアリたちが、セミのなきがら(で、いいのかな)の周りに砂を積み上げ始めていた。
庭に柿の木がある。柿の実が成長途中で、風で落ちたりすると、いつの間にかアリが集まってきた、実の回りに砂粒で壁を作って覆ってしまう。まるで、ビルを解体するときに周りに足場を組み、解体するように、いつの間にか柿の実が周りの皮を残してきれいさっぱり消えてしまう。きっとセミも同じだろう。ちょっとせつない感じだけど、アリにまかせようと思った。
もう一枚。右の写真。
アサガオの添え木に、セミの殻を見つけた。ひょっとすると、これこそが9日に取り上げたセミ穴の主だったのかもしれない。しばらく観察していたら、何かきらきらしていることに気がついた。朝日を受けた、アリの大群だった。そして殻もよくよく見ると、抜け殻ではなく、羽化前の幼虫だった。木に登る前に何かの原因で絶命したか、それともアリに襲われてしまったかわからない。いずれにしても、背中を見てみたが、割れてはいなかった。
成虫で寿命が尽きたものも、成虫になれなかったものも、いずれもそのまま自然にまかせることにした。
<合掌>