先月28日、テレビをザッピングしていたら、東京MXTVで懐かしい番組にぶつかった。『ウルトラマン』である。
途中からだったので、何のエピソードかわからずに見ていたら、出てきた怪獣が『ジャミラ』である。何と、『故郷は地球 棲星怪獣ジャミラ登場』というエピソードである。
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- ジャミラは東西冷戦時代、某国が打ち上げた宇宙船の宇宙飛行士の『ジャミラ』であり、正真正銘の地球人。
- 事故により、水のない惑星に不時着。救助を待つ間にその惑星の環境に適応して体が変異し、怪獣の姿になった。
- 母国は国際批判を恐れて事実を隠蔽、救助を出さなかった。見捨てられたことを恨み、最終的には自らの手で宇宙船を修理・改造、復讐のために地球に帰ってきた。
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このエピソード、あまり知られていないことだが、ジャミラは東西冷戦時代に宇宙にでた人という設定である。『ウルトラマン』は、1966年から翌年に放送された番組。東西冷戦時代、時期により東西対立状況は変化したが、冷戦時代であったことは間違いない。このエピソードは、当時の世界から見た近未来がものがたり世界なのだ。『ウルトラマン』という作品は、実は厳密な時代設定の統一はないのである。当時の現在を扱うエピソードも、未来を扱うものもある作品なのだ。
最後のシーンで、地球の土に帰ったジャミラの墓碑が出てくる。その中に、【1960-1993】と、生没年が見て取れる場面がある。子どものころ見た記憶がある。本放送か再放送か自信はないが、ずいぶん先のことだと思った覚えがある。その未来も、20年前になっている。
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円谷劇場「ウルトラマン デジタルリマスター版」
東京MXTV毎週日曜日、18:30~19:00放送