2月6日、「学校トリビア 問題」の続き、解答編である。
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問題4: 沖縄県の公立小学校(設置者が市町村のもの。琉球大学教育学部附属は除く)の校長先生になると、もう一つ公務が増える。それは何か。 解答: (併設)幼稚園の園長職である。沖縄県では大半の小学校敷地内に公立幼稚園が設置されており、慣例的に小学校の校長が園長を兼務している。 |
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沖縄県教育委員会ウェブサイト掲出資料*によれば、昨年5月1日現在、沖縄県内には小学校が274(国立1、公立269、私立4)、幼稚園が272(公立238、私立34)ある。それぞれに校長、園長がいる。そのうち8名**、小学校の校長が、(併設)幼稚園の園長を兼ねていないようだ。つまり、専任園長がいると、資料が読める。なお、小学校の校長と複数の幼稚園の園長を兼ねる先生もいる。
公立幼稚園に専任園長が登場したのは、’10年(平成22年)の南城市のこと。比較的最近である。同市の玉城幼稚園の園長先生が第1号である。同園の当時の教頭が園長に昇任した。4年ほど前のことである。
(’10/5/23,琉球新報記事。'14/2/11現在も琉球新報のウェブサイトで確認可能。検索語【南城市 幼稚園 専任園長】)
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【備考・メモ】
*『この「学校一覧」は、平成25年5月1日現在の部内資料を基に作成したもので、数値については概数となっています。』と、ただし書きがある。これは学校基本調査に提出したデータと思われる。なお、学校数には休廃校、休廃園は含まれない。
**小学校のデータと幼稚園のデータは別のファイル。同一人物かどうかの判定は以下のように行った。
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学校名・幼稚園名が同じ場合、位置(住所のこと)番地を確認。これは小学校と幼稚園が見かけでは同じ敷地内に存在していても、番地が違うことはあり得るからである。したがって「学校名」を基準にデータを統合した。
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統合後、校長名・園長名を比較。同一人物名であれば、同一人物が校長と園長を兼務していると判断した。
なお、人名なので、同姓同名が存在する可能性は否定し得ない。同姓同名の2人が隣接する学校園の校長と園長の可能性はゼロではない。ただし、自分のこれまでの経験から、それは非常にレアケースであると判断、無視することにした。
これまでの自分のキャリアでは1組、同姓同名(「佐藤某」)が存在したことがある。2人は別々の学校に勤務しており、1人は教頭、もう1人は採用2年目の教諭だった。「同姓同名」の、「ほぼ同年齢の2名」が、「同じ教育事務所管内学校園に勤務」している。そして、「2名とも」、「それぞれの校種で校長・園長」を、「同時期に拝命する」ことが絶無とはいわない。でも、まずあり得ない。人事異動をする側(市町村教委)が、わざわざ小学校校長と幼稚園園長を兼務させないために、同姓同名の2名を、隣接する場所に赴任させるとも思えない。
なお、資料中8名中2名を学校名・幼稚園名が同じで、位置も同じだが、名前の漢字が一文字違っているため「別人」としてカウントした。
1名は、おそらく読みは同じで、名前の漢字が違うもの(光,充)である。もう1名は女性で、最後の文字が違うもの(美,子)である。僕は公務員だが、行政職ではない。父が国の役人(行政職)なのでわかるのだが、行政職の人の数字・データに関する厳密さはすごいものがある。それは十分わかっているが、前者は、大変失礼ながら、データ入力間違い(漢字変換ミス)の可能性があるように思える。もちろん2人とも別人物の可能性があることは明記しておく。
なぜ赤字部分のようになったかは、沖縄県の教育行政史と沖縄返還について勉強するとわかると思う。
同期の埼玉県内の幼稚園数は、設置者別で国立1、公立61、私立564である。沖縄県の公立幼稚園数がいかに多いかわかる。