最初にこの記事を見た時、かなりおどろいた。9月2日の日経だった。
記事によれば、『埼玉県は県内に誘致する大学病院の整備計画の公募を始める。医学系の教育機関を併設することなどを条件とし、病院の確保のほか安定的に医師を育成できるようにすることを狙う。来年1月から計画案の受け付けを始め、来年3月に採用する計画を決める。』とのこと。
「大学病院」とは「大学」「附属病院」である。「医学系の教育機関」とは「医学系」「大学院」とのことだという。
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通常医学系大学院とは、医学部医学科の先(上)の医学研究科のこと。歯学、看護学等も含む例もあるが、名称はともかく、基本的には医学部がある大学に設置されるものだろう。
平成26年度現在、国公私立の医学部設置大学(医科大学、防衛医科大学校を含む)は80である。全て「学士(医学)」の学位が授与*できる。医学系大学院は、研究科の研究内容により、医学部卒業者(医師)でないものも進学できる。ただ、やはり医師の育成、医学研究のためのものであることが、大きな存在意義である。学部組織をもたない医学系大学院大学は、日本には存在しないはずだ。
大学院だけ新規に開設することはおそらく無理だと思う。また、現在どこかの大学に開設済みの研究科を埼玉県に持ってくるのも、現実味がない。既存の大学医学部(医科大学)が二つ目の研究科組織を、埼玉県に新規に開設するのは、もっともっと現実味がない。県立大学に医学部を設置することもできない。では、医学研究科大学院をめざすというのは、さらに無理なのではないか。
県は9月議会に計画の見直し案を提出し、10月中旬に公募を告知する予定とあった。しばらく状況を見ることにしたい。
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*防衛医科大学校卒業生には、学位授与機構から学位が授与される。