昨年4月19日、「情報がない映画」で取り上げた、「サン・オブ・ゴッド(原題:SON OF GOD)」を、公開初日に見てきた。
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この映画、IMDbでは、”The life story of Jesus is told from his humble birth through his teachings, crucifixion and ultimate resurrection.”という作品評である。元々テレビのミニシリーズ、「The Bible」(2013年作品)の、キリストにかかる部分のダイジェスト版とも言えるもの。僕がよく映画を探すサイトの評価は、こうである。
IMDb, Internet Movie Database
Your Rating 5.4(/10)
Rotten Tomatoes
Tomatometer Fresh 21%
Audience Score 73% Liked it
IMDbでは10点満点で5.4。Rotten Tomatoesでは、「よい」評価であるFreshが21%と芳しくない。ダイジェスト版だからなのかな。
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10日土曜日、午後からの回で鑑賞した。座席は6割りかた埋まっていた。僕自身はクリスチャンではない。でも、キリスト教主義の学校で英語や英文学を勉強した人間だ。そうではない人に比べれば、少しはキリスト教の知識はある。親和性も高いと思う。
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ネタバレは事実上ないストーリーだけど、これから見る人の為に、あまり細かくは書かないことにしたい。
本作は新約聖書・ヨハネによる福音書をベースに、ヨハネが師イエスと過ごした日々のことを回顧する形式をとる。冒頭に旧約聖書からのダイジェストがある。ダイジェスト後、最初の30分くらいは、イエスとペテロ、マタイの出会いのシーンなどを「ああ、こういうふうに映像化するのか」と考えた。ユダはユダなりに、トマスはちゃんと疑り深げに描かれていることを見て、妙な安心感を覚えた。ものがたりが進むにつれて、全部知っているお話しなのに、ぐいぐい引き込まれた。
これだけは...
「最後の晩餐」のシーン、イエスは最も信頼できるはずの弟子ペテロにまで裏切られることを悟る。イエスの言葉どおり、裏切ってしまい苦悩するペテロ。そのことを許すイエス。すごい場面がある。
本作はThe Bible(60min*10)のうち、後半の5本から作られている。上映時間の制限もあり、やや個々のエピソードを詰め込みすぎの印象たが、やむを得ないと思う。
僕は本作はメジャーなシネコンにはかからない、埼玉県では見れないと考えていた。全館ではないが、MOVIXが公開してくれた。本作は、鑑賞するならばビデオではなく、劇場の大きなスクリーンで見るべき作品であると言える。
10点満点で7.5はあげていい。
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付け足し:トマスは最後までトマスである。