全英連参加者のブログ

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日本保健医療大が旧幸手高を購入 新学科の設置目指す

2015-01-27 04:00:00 | 気になる 地方自治・行政

 1月21日朝、職場で埼玉新聞を見た。一面にでかでかとでていた。


 幸手市幸手で日本保健医療大学を運営している学校法人共済学園(作田勉理事長)が、2013年3月に閉校となった同市須賀の旧県立幸手高を購入することが20日、分かった。

 同学園
 「1、2年後には(旧幸手高に)新しい学科を設けたい。現在のキャンパスからも近く、学生が学ぶのに十分な環境が整っている」

 既に県と購入(約5億円)の仮契約を結んでおり、本年度内に正式契約を結ぶ。


 大学と旧幸手高の位置関係はこちら。

 直線距離だと1.5kmくらいだが、徒歩ルートだともう少し距離も長くなる。
 旧幸手高の校地の最寄り駅は杉戸高野台駅である。

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 埼玉県は30数年前、県立高校のいわゆる大増設期を迎えた。それらの学校だけが対象ということではないが、県立高校再編計画(統廃合計画)で閉校になった学校も多い。
 大増設期、高校新設は県が単独でしたことではない。県民(地元)の要請により、市町村が校地を準備、県はそれを受けて高校を開校した。これらは地元の応援あればこそできた学校である。
 これらの学校も、大増設期以前からの学校も、閉校後、校地・校舎を処分することにはそう簡単なことではない。特に大増設期の新設高校の場合は難しい。これらは、市街地から大きく離れていることの方が多いのだ。高校を建てるためのまとまった土地(形状・面積)が確保できなかったからである。閉校後に校地・校舎を売りたくても、買い手が付かない。純粋に不動産売買、経済行為としても、こういう問題がある。
 現実問題として高校という公共施設を作るために、地元自治体は土地を準備した。それが何十年前のことだろうが、そのことは動かない。それぞれの地域には県議がおり、学校には地元があり、卒業生も存在する。県立高校設置者は埼玉県である。埼玉県の行政は知事・議会のチェックを受ける。法律上も条例上も瑕疵がなくても、話しは簡単ではない。政治的・心情的に難しい問題でもあるのだ。財政、不要資産処分だけでものをいう人が存在するが、それはものを知らない人の発言である。
 旧幸手高は1980年(昭和55年)開校。大増設期の高校である。敷地面積約5万m2。鉄筋コンクリート5階建て普通教室棟、特別教室棟、鉄筋コンクリート3階建ての体育館、鉄骨2階建ての食堂兼合宿棟。県立高校としては標準的なものであり、2013年3月まで普通に使っていた校舎である。今回の譲渡、昨年取り上げた旧県立本庄北高校地等の売買価格よりもずいぶんいい。
 OBOG、地元のみなさんはいろいろな感情があると思うが、学校として活用されるのは幸せなことかもしれない。ただ、気になることがひとつある。
 旧幸手高には学校の記念モニュメントがあったと思う。所有者が民間(学校法人)になる。何の関係もないものを大事にしてくれる保証はない。旧幸手高の統合先(幸手桜高、旧幸手商業高)に移築を考えた方がいいのではないか。学校法人を疑うわけではない。ただ、その方がより大事にされると思えるのだ。

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 記事にも出ていたが、県立高校再編計画(統廃合計画)で閉校の旧県立高で、旧騎西(加須市)、旧毛呂山(毛呂山町)、旧福岡(ふじみ野市)、旧玉川工(ときがわ町)は活用方法未定である。


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