光子力研究所の仲間たちと力を合わせ、さらにスーパーロボット・マジンガーZを操り、人類を滅亡の危機に陥れようとした悪の科学者Dr.ヘルと彼の率いる地下帝国を壊滅させた兜甲児。それから10年の月日が流れ、世界は平和を取り戻し、彼は祖父や父と同じ科学者の道を歩んでいた。
ある日、兜は富士山の地中で巨大な構造物と未知の生命反応に遭遇。それを機に人類は新たな脅威にさらされ、兜は再び人類を守ろうとマジンガーZを操縦して過酷な戦いに身を投じることになる。(Movixの作品紹介)
この部分だけを読むと、マジンガーZ、グレートマジンガー、UFOロボグレンダイザーとつながる、TV作品としてのものがたり世界と、何が同じで、何が違うのかわかりにくい。
公式サイトで見ると、グレートマジンガーが出てくることと、謎の超巨大ロボットINFINITYの存在はわかる。でも、他はどのような世界観なのか、やっぱり早く見たいと思った。劇場はいつものMovixさいたま。封切日に出向いた。
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ものがたりは作品紹介にもあるように地下帝国壊滅後、復興なった世界。研究者となった兜甲児を始めとして、TV作品に出ていたキャラクターたちが年齢を重ね、それぞれの立場で生きている。世界を救った兜甲児は光子力エネルギーの研究者として、祖父、父の後を継いでいる。共に闘った弓さやかとは、結婚していない。さやかは父・弓弦之助の後継者として、新光子力研究所の所長になっている。弦之助は内閣総理大臣である。
グレートマジンガーのパイロット剣鉄也と炎ジュンは結婚し、もうすぐ子どもが生まれてくる。
兜甲児はある日、富士山地中で工事中に発見された超巨大遺跡(INFINITY)、そこから現れた生命体リサと遭遇する。相前後してアメリカテキサス州にある光子力エネルギー関連施設が機械獣軍団に襲われる。応戦したグレートマジンガーは、パイロット剣鉄也と共に行方不明になる。
倒したはずのDr.ヘル、ブロッケン伯爵、アシュラ男爵たちが復活。機械獣軍団は士山麓のINFINITYの元に集まる。なぜ、Dr.ヘル以下は復活したのか。なぜINFINITYは火山活動の絶えない富士山山中に埋まっていたのか。それは、、、
ここまでにしておこう。
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TV版マジンガーZと同様、本作は「スーパーロボット」ものである。もう少しはっきり言えば、マジンガーZというカテゴリーの作品である。独自の世界観なのだ。だから、ギャグマンガ的要素(ボス他)もそのまま残っているし、本作と後継作(TV版マジンガーZ、グレートマジンガー、UFOロボグレンダイザー)の雰囲気を残している作品である。
本作はマジンガーZというカテゴリーの作品以降の「リアルロボット」ものとは一線を画している。それらアニメ作品で見るような、ロボット、モビルスーツ、エクソスケルトン、レイバー等々「ロボットの重工業製品としての限界設定」的描写とは明確な違いがある。僕は年代的にマジンガーZのリアルタイム世代、戦闘シーンを見て「ああ、そうだった」と思いだした。
・なんであんなにミサイル出るの。
・なんであんなにじょうぶなの。
エヴァンゲリオンのような作品とは本質的に違うので、「現在のこども」から見ると、「こどもっぽく」見える作品だろうか。でも、これがスーパーロボットなのだと思う。
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なぜ、武器を使う時に叫ぶのか?
グレートマジンガーパイロットの剣鉄也が武器を使う時、使用の承認・不承認を示すシーンがある。何十年来の疑問に答えるシーンである。
兜甲児と弓さやかは結婚してない。
つかず離れずに「答え」がでる。
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一定年齢以上の観客に絶対うける作品。
会場はほぼ満員。見事なまでにかなりの年齢層の男性(=僕を含めておじさん)ばかり。
僕は四つあげたいと思う。