【13日毎日jpが配信したニュース】
調理実習を無資格教員が指導したため、授業が無効扱い。
これは北九州市(小倉北区)の私立真颯館(しんそうかん)高校でのこと。調理科の授業で、担当する男性教員(57)が5月末まで約9カ月間、無資格で調理実習を指導していた。
この先生の担当した授業はすべて無効。生徒108人が補講を受けなければならない。
調理師免許の写しを改ざんして同校に提出し、同校も原本をチェックしていなかったため見抜けなかった。
どうも、この先生は、正確には調理実習助教諭らしい。
この先生は、2003年3月に調理師免許を取得、'07年9月にこの学校の調理実習助教諭に採用された。厚生労働省の指導要領では、調理実習助教諭は調理師免許取得後、原則として10年以上の実績(実務経験)が必要で、男性は学校側に免許取得時を、1995年5月と改ざんした免許の写しを提出していた。
男性は1977年8月に調理師試験に合格。2003年まで免許申請を怠り、助教諭資格を満たすために改ざんした。
***** *****
免許を書き換えたということは、その行為だけでも、(おそらく)公文書偽造の罪になると思う。
それにしても、無免許教員のニュースはこれで何件目なんだろう。どうして、原本を確かめないんだろう。こんなの、公立でも私立でも同じだ。9月採用ということだから、前任者が何らかの原因で年度途中に退職してしまった補充人事なのかな。いくら大あわてでも、ここはチェックしなければ。
毎日jpによれば、学校が厚労省に善後策を立てるため報告したところ、実習はすべて無効・補講が必要と命令されたとあった。この学校の調理科には、各学年40名程度が在籍しており、今回の件で、1年生は20時間、2、3年生90時間~120時間補講が必要になる。ちゃんと免許さえ確認していれば避けられたことである。
この補講、1日6時間ずっと全部調理実習というわけにはいかない。もちろん実習の授業には、事前準備も事後指導も当然含まれるとしても、仮に6時間全部実習扱いにしても、120時間なんて、20日分である。夏休み全部を使っても、実質はこなせるかどうかわからないほどの時間である。調理科だと、ふつうに考えれば就職希望者が多いはずだ。生徒の就職活動の時期、3年生の補講をどうするか、非常に苦しいことになる。
生徒に迷惑がかかる。採用時のチェックの甘さが、こんなことになる。無資格教員の問題は、これで4年連続だ。
2007.09.15、「Again? またですか?」