<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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「オレは会社を設立して、ある程度成功したら、それを売って、また新しい仕事を始める。これってええ考えやろ?」

と若い時に話していたのはオーストラリア人の友人であった。
日本の多くの起業を望む若者とは随分違うな、と感じたものだった。

その頃の日本企業といえばホンダといえど、パナソニックといえど、ソニーといえど、有名企業の多くはどれもこれも創業者や創業一族が経営している会社だった。
あれから20年以上が経過して、周囲を見渡してみると、すっかり様相は二分化。
一方は創業者や創業家が経営する企業群、もう一方は創業者は故人となって創業一族は単なる株主、経営は別の人達が実施している企業群にわかれている。

どちらが幸せな企業なのか。
なかなか判別しにくいが、「大王製紙」と「オリンパス」を見るかぎり、同族会社のワンマン経営はいただけないことは間違いないようだし、創業一族ではなくても一部の人達が経営を握ったら、やはり企業はおかしくなる。

買うのも売るのも取引先に感謝して、従業員の幸せを願う経営者は、そう簡単に出るものではないけれど、マンガのような、まさに「絵に描いたような◯◯な会社」が出現するとは。

トイレに入ってエリエールのティッシュを使ったり、健康診断で胃カメラを飲むごとに、負の事例を思い浮かべることになるのかと思うと、社員ではないけど憂鬱になる。


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