来年の4月から、自転車乗車時のヘルメット着用が法令で努力義務化される。
で、その「努力義務」って何?
努力義務などという制度があることを今年まで全く知らなかった。
自転車のヘルメット装着は全国に先駆けて愛知県で今年の4月から実施されていた。
そのことを知ったのは名古屋の某大学で親しい先生と話していた時なのであった。
「愛知県は4月から自転車乗車時はヘルメット着用なんですよ。でも、努力義務だからな〜」
という内容なのだった。
努力義務。
だからなんなのよ。
という感じだ。
義務であれば着用していなければ警察に呼び止められてきっぷを切られる。
免許の要らない自転車なので減点は無いだろうが、罰金は払わなければならないだろう。
でも「努力」ということ本人の意思でなんとでもなる。
「髪型が乱れるのでかぶりたくなかった」
「ヘルメットを買うお金がない」
「ヘルメット、格好悪いから」
「面倒だから」
というような理由で被らなくても問題はないのだ。
そもそも自転車の死亡事故の大半は頭蓋骨骨折だという。
転倒あるいは衝突、あるいは転落など。
色んなパターンの事故があるだろうが、自転車とて二輪車なのだからモーターバイクと同じように頭部をぶつけるとただでは済まない。
とりわけスポーツサイクルに乗っていると、時速50km以上で走ることもあり、そのときに事故に遭えばモーターバイクの事故となんら変わることもないわけで、
「自転車はヘルメットがなくても安心」
などということは決してないわけだ。
私の住んでいる大阪府では府の条例ですでに65歳以上の人はヘルメットをかぶるように指導されているようだ。
街なかでママチャリに乗った高齢者がヘルメットをかぶっているのを見かけることがあるが、あれは条例を遵守している人たちなのもしれない。
自転車のヘルメットは努力義務ではなく義務化が正解だと思うのだが、反対する人も多いんだろうな。