萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:凍嶺2016

2016-12-29 23:59:08 | 写真:山岳点景
冷厳にて



山岳点景:凍嶺2016

冬、山の風光を撮るのが好きです。



滝も凍る山の冬、上↑標高1,000メートル@東京都、
下は標高500メートルくらい@埼玉県の渓谷。



ここまでの写真は暖冬といわれた2016年1~3月に撮影、
低山の冬は凍らないって認識はNG・現実はコンナカンジに凍てつきます。



下は氷の花@奥多摩2016年12月、東京都の標高1,000メートルにて。
零下が4~5時間続くと植物の水分が凍り膨張して起きる現象です。



積雪前の氷点下に咲く氷の花、もうじき雪に埋まります。



次は標高2,601メートル@北奥千丈岳2016年11月、積雪かなりあり。



木道部分も岩場も凍ってアイスバーン、アイゼン無しでは転倒滑落します。
写真はまだ雪が少なめのポイントにて、笑



這松も埋もれた道の先、森林限界を超えた山頂は雪×強風、



雪嶺の眺望は雲海はるかな三千峰、白と青の世界です。


撮影地:東京都奥多摩、埼玉県秩父、山梨県山梨市

コンナカンジに山は凍ります、
標高2,000くらいで10月~5月、1,000メートルでも12月~4月は積雪期です。
積雪期の山は難易度が夏山とまったく変わります、装備も経験知識もなく登れば遭難してアタリマエの世界です。

○登山用ウェア冬仕様:凍傷・低体温症など普通に起きます、低山でも北斜面・渓谷はかなり下がるので要注意。
○降雪がなくとも軽アイゼンは必携、低温下の山は結露→凍結や急な降雪があります。
○ヘッドライト必携:急な天候悪化=降雪、時間ロス=日没後の行動などアクシデントが冬山は多いです。
○クマ鈴は低山でも必要:クマは突然の遭遇に驚くと攻撃する習性があります、遭遇回避のためにクマ鈴やラジオなど。
 ※クマに遭遇したら素人撮影は危険、ヘタな動きや音でクマを刺激し攻撃されます。
○雪山で三脚を担いでいくのはハイリスク:重みで雪に沈みやすい・冬の強風に煽られやすい・知らずに雪庇で設置し事故…など。
○山の情報きちんと把握:山の天候・地形は毎日変化します、新しい情報ちゃんと調べて無理ない安全な登山計画を。
○山小屋・山岳救助隊に従う:その山のエキスパートは新情報+経験値がイウマデモナク信頼度大、その情報・指示を遵守して無難です。
○どんな状況でも自力下山できる山行計画しか登らない:自分のレベル把握+適切な装備+悪天候や体調不良の撤退判断力。

山の原則は自助と相互扶助です、自助努力をせず・その山域を守るプロの意見を無視したら救助されなくてアタリマエ。
山では一瞬一度のミスが死に至る世界、だからこうした原則があり・そのリスクを自分自身が背負えるだけの準備が必要です。
どんな低山でも・簡単そうなコースでも・こうした危険と責任をきちんと理解×実行できなければ遭難します。

っていうのが解らないで遭難する不用意事故が増えています、2016年度もまた記録史上最悪です。
来年は減少→不用意事故ゼロ件な佳い年になるといいですね、笑

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