その日のことを、
第9話 願望―P.S:side story「陽はまた昇る」
カーテンを透した光があたたかい。
いつものように昨夜も湯原の部屋に座り込んで英二は勉強した。
そして今朝も湯原のベッドからカーテンの隙間の明空を見つめている。
静かに隣へと顔を向けてみる。
寝起きのゆるやかな視界に、すこし離れた隣で眠る湯原の寝顔が穏やかだった。
一緒に勉強していても相変わらず湯原は墜落睡眠をする、昨夜も気が付いたら隣で英二の肩に凭れて眠っていた。
湯原の隣は穏やかで静かで無言でいても居心地が良い。
本当は繊細で優しい湯原の隣は警察学校の辛い時も英二を癒して安らがせてくれる。
それが嬉しくて毎日のように、こうして隣に座りこんできた。
そうしてもう今は知っている。
繊細な優しさと豊かな感受性が湯原の孤独を造り出した。
そのことを、こんな日々から気づかされた。
父の殉職
そんな枷が湯原とその母に重たく背負わされている。
憐憫、好奇心、無意識の傲慢さが、他人への不信感になって湯原を孤独にしていった。
そして辛い運命を誰にも分けない為に自分から孤独を選びとっている。
自分が背負わされた痛み苦しみを誰にも背負わせたくないという優しさ。
そんな湯原の優しさが悲しい、そして湯原の端正な孤独が眩しかった。
父の殉職という枷を背負わされても綺麗な湯原の姿勢に憧れた。
大切な人を殺されて、それでも尚、優しさも潔癖も失わずに生きる。
自分にはきっと出来ない端正な強い生き方を湯原はしている。
そしてもう願っている。
湯原の痛みも苦しみも全て自分にも分けて背負わせて欲しい。
そうして湯原の隣に座り続けることを許してほしい。
穏やかで静かで居心地のいい隣、無言でも安らげる豊かな居場所。
それがどんなに得難いものか、たくさんの出会いを経験した自分は痛いほど知っている。
こうして見つけてしまった居場所を手離すなんて出来ない。
湯原の痛みも優しさも知ってしまった今はもう、諦める事も出来ない。
けれどもうじき、この隣も遠くなる、そんな想い気配を消すよう英二は小さく吐息をついた。
今日は9月16日。
いつもなら自分の誕生日で、なんとなく嬉しい日だった。
けれど今朝は今日が来た事が辛い。
9月16日は月末の2週間前、それは卒業式と卒業配置まで2週間を切ったことだった。
自分は奥多摩方面、湯原は新宿方面に希望を出している。そして卒業配置後は所属署に併設の独身寮へ入る。
1ヶ月後にはもう、この隣にはいられない。
希望通りにならない事も多く適性で配置されるともきく。
けれど湯原と自分の適性が全く違う事はこの6ヶ月で解っている。
いずれにしても自分達は違う配置先になるだろう。
「適性か、」
英二は呟いた。
自分が希望する奥多摩は山岳救助の現場になる。
山の経験は少ないが、救助隊員に必要な検定は今のところ高得点合格でクリアできた。
訓練でもこの分野が楽しい。適性あるのかなとは思う。
山を愛して山に生きる人達は、自分達の事を「山ヤ」と言うらしい。
山岳救助隊は「山ヤの警察官」ということになる。
山岳訓練をきっかけに知った山の世界は、厳しいけれど美しかった。
今までいい加減に生きて来た自分だけれど、その現場で真剣に生きてみたいと思った。
そうしたら、少しは湯原の痛みも分けて背負えるように、なれるかもしれない。
そうなれたらいい。
それでも、この隣と離れる事は、さびしい。
隣の寝顔を見つめて、ふと英二は気がついた。
規則正しい寝息がほのかだけれど、さわやかに甘い。
きがつくと湯原は、勉強しながら口に何かいれている事がある。
たぶん飴か何かなのだろう、きれいな香だなといつも思ってきた。
その香が、湯原の吐息に名残りながら、英二の頬を撫でてくる。
ちょと困ったなと英二は思った。
ただでさえ本当は、いつも、ふれてしまいたいと思っている。
けれど警察学校は「男女交際禁止」の禁則がある。
想定されていないけれど、同性でも同じ事だろう。
それ以前に日本では、同性同士の関係は歓迎されていない。
自分でも勘違いではないかとか、疑ってみたこともある。
けれどこの隣は居心地がよくて、座りこんだまま立てないでいる。
苦しい運命にも凛と立つ姿は端正で、きれいで、目を離せなかった。
そういう感覚を、誤魔化せる人間なんて、いるのだろうか。
たくさんの出会いがあって、たくさんの女の子とつきあってきた。
色んなタイプがいて、一生懸命に尽くそうとしてくれたひともいた。
けれど、こんなふうに、「居心地が良い」なんて感じた事がなかった。
そして、こんなふうに、「ずっと見ていたい」と思ったことも無い。
なによりも、その背負う苦しみ痛みまで、一緒に背負わせて欲しいと願ってしまった。
できるだけ楽をして生きようと、素直に自分を出さないで生きて来た。
けれどこの隣には、そんなことは通用しない。
自分も素直になってから、少しずつ心を開いてくれた。
そうして今こんなふうに、無防備に隣で眠ってくれている。
無防備なままに、ずっと掴まえて、ずっとこの隣にいたい。
こんな時、本当はいつも、そう思っている。
厳しい運命にも黙って耐えて。
運命に立ち向かう為なら努力も犠牲も払ってゆるがない。
それでも運命を恨むことも誰かを嫉むこともしないで、ただ真直ぐに生きている。
けれどその素顔は、繊細で穏やかで、人を放りだせない優しさのままでいる。
端正で純粋で、きれいな生き方が眩しい。
そのままにきれいな黒目がちな瞳の繊細で強いまなざしが、好きだ。
どんなときも受けとめてくれる、穏やかで静かな居心地いい得難い居場所。
そして自分に教えてくれた、警察官として男として誇りを持って生きること。
誰かの為に生きる意味、何かの為に全てを掛けても真剣に立ち向かう事。
きっと自分は、この隣に出会えなかったら警察官の道を放り出していた。
山ヤの警察官として生きたいと夢を持つ事もなかった。
生きる目的を与えてくれた人。
きれいな生き方で、どこまでも惹きつけて離さない人。
静かに受けとめる穏やかで繊細な居心地の良い隣。
こういう存在には、もう、きっと会えない。
目の前で静かに眠るひと、かけがえのない得難い隣。
このまま奪ってしまえたらどんなにいいだろう?
けれどそれをすることは、この隣の全てを奪う事になる。
絶対に警察官になりたいという目的も女性と育める普通の幸せも奪ってしまう事になる。
たとえ卒業した後でも、警察官で男同士では生き難い事はもう解りすぎている。
純粋で端正な生き方をする男を、そんなところに引き擦り込めない。
それでも、もう自分はきっと他の誰も求められないだろうと思う。
―こういう存在を知ったら、もう、他のどこにも居場所を探せないな?
うつ伏せになった英二は腕組みに顎を乗せた。
眠る隣の寝顔をそっと眺める。
こちらを向いてくれている、それだけでも嬉しい。
無防備に眠ってくれている、それだけ信頼されているのが嬉しい。
この信頼を壊したくないから出したい手もひっこめていられる。
けれど、今朝の吐息はやけに香りが気になってしまう。
さわやかで甘い、ほっとする香り。これはいったい何だろう?たぶんよく知っているはずだった。
少しだけ傍へと、そっと寄ってみる。
時計は5時、隣はまだ、よく眠ってしまっている。
英二は長い指を伸ばしてやわらかな前髪に絡めさす。
いつもこうしてつい、ふれてしまう。
起きればいつも湯原は、前髪をあげて額をだしてしまう。
そうすると聡明な印象が強くなって、生真面目な顔になる。
強さが全面に出された硬質な雰囲気が、印象を強める。
警察官としてはその方が、都合が良いのかもしれない。
けれど夜になって洗い髪になると、こんなふうに前髪がおろされる。
長めの前髪に透けて、黒目がちの瞳の繊細さが、きれいだと思う。
初めて校門の前で出会った入寮前の日。
英二が「かわいい」と言ったから、湯原は前髪をばっさり切ってしまった。
「顔の事で舐められたくなかった」湯原はそう言った。
それを言われた時、ほんとうはショックだった。
けれどそういう湯原の、男っぽい意地は解るなと思う。
そしてそんな意地っ張りさが、眩しくて、かわいいと思えてしまった。
それから自分が脱走した夜。
元彼女に騙されて、警察学校を辞める覚悟を踏みにじられて、怒りが込上げて。
そういう女に相応しい自分が、悔しくて、不甲斐なさにまた腹が立って。
全ては、要領よく楽して生きようとした自分の、責任だった。
楽をするつもりだったのに、逆だった。とても苦しくて、全部投げ出したくなった。
本当はずっと思っていた。
自分が生まれ、生きている理由を知りたい。誰かの為に、自分は何が出来るのか。
けれどそれを求める事は必要ではないと、周りにずっと言われてきた。
それでも脱走した夜に、痛みと一緒に気づかされてしまった。
自分はきっと本当は、要領よくなんか生きられない。
寂しがりの自分は誰かに傍にいて欲しくて。
けれど誰でもいいわけでは無くて。
それでも「誰か」に出会えない、そんな自分が悔しくて悲しかった。
自分が求めて、自分を求めてくれる、そんな「誰か」はいないのだろうか。
そして脱走した夜に、この隣を見つけてしまった。
涙のとまらない自分を、ぎこちなく抱きしめて、ただ黙って傍にいてくれた。
穏やかで静かな、やさしい時間が流れる場所。
無言でいても居心地のいい隣。
言葉を遣わずにただ佇んで、そっと静かに受けとめる。
そういう温もりがあるのだと、初めて知った。
少し離れたところで今、静かに眠っている隣。
ただ眠っているだけなのに、こうして傍にいるだけで、そっと心が凪いでくる。
いま言葉を掛けてくれる訳じゃない、それなのに充たされてしまう。
朝の光がほのかに、カーテンの隙間から射しこんでくる。
あたたかな明るさの中で、眠る隣の顔が、切ない。
こんなに近くにいるのに、手に入らない。
そして2週間たてば、ずっと遠くへ行ってしまう。
髪に絡めた指を、そっと離した。
これ以上ふれていると、余計に未練が残りそうで、悲しかった。
けれど英二は、また少し傍へと静かに寄り添った。
さっきより近くなった、長い睫がきれいだった。
こんなふうに無防備に、眠ってくれる。
それだけでも今は、幸せだと思える。
見つめている視線の真中で、長い睫がそっと揺れる。
ゆっくり開いた黒目がちの瞳が、こちらを見つめた。
あ、俺の事、見つめてくれる。
それが嬉しくて、きれいに英二は笑った。
「おはよう、」
「…ん、おはよ」
こんなふうにすぐ隣で「おはよう」が言える。
誰よりも早く、その日に一番の「おはよう」が自分のものになる。
それだけでも英二には、幸せだった。
けれど今日は9月16日、
あと2週間で、その幸せも終わってしまう。
それが、かなしい。
湯原がすこし微笑んだ。
「どうした、みやた」
名前を呼んでもらえる、それだけでも嬉しい。
卒業しても、電話で名前を呼んで欲しい。そんな願いをもってしまう。
きれいに笑って、英二は答えた。
「かわいいなと思ってさ」
「…だから早く眼科にいけよ馬鹿」
いつものように、キツいこと言いながら、湯原の瞳が微笑んでくれる。
こんな日常がきっと、2週間後には懐かしくなる。
懐かしくて戻りたいと、きっと何度も思うのだろう。
もう自分はこの隣以外の、どこもきっと求めない。
だから、今、この時だけでも、全てを記憶して刻んでおきたい。
記憶だけで人が生きられるのか、解らないけれど。
それでも、この隣のことはきっと、ずっと懐かしく思いだしたい。
起き上って首を回して、英二は笑った。
「今日の朝飯、なんだろな」
「その前にランニングと掃除だから」
微笑んで湯原が答えてくれる。
こんなふうに、他愛ない会話が嬉しい。
こんなふうにずっと、隣にいられたらいい。
ランニングも掃除も終わって、制服に着替えてから食堂へ行った。
場長の号令で合掌して、いただきますを言う。
そうしたら関根が、ほらと言って、ベーコンを皿に乗せてくれた。
「宮田お前、たしか今日が誕生日だったろ」
よく覚えていたなと、英二は少し驚いた。
快活に笑って、関根が言ってくれた。
「こんなんで悪いけどさ、誕生日のお祝いな」
「おう、ありがとうな」
笑って、ありがたく箸をつけさせてもらった。
関根はこんなふうに、からっと明るい優しさがいい。
そうなのと瀬尾も微笑んで、話しかけてくれた。
「じゃあさ、宮田くん。何か描いて欲しいものとかあるかな」
「お、絵描いてくれんの瀬尾?」
「僕それ位しか、出来ないから」
やさしい笑顔で瀬尾が言ってくれた。
そんな言い方するけれど、瀬尾は本当に絵が上手い。
気持ちが嬉しい、笑って英二は答えた。
「瀬尾ほんと、絵上手いから。嬉しいよ」
「ありがとう、」
嬉しそうに瀬尾が笑ってくれた。
何を描くのか、放課後までに考えておくことになった。
そして昼飯の時、みんながまた皿に惣菜をのせてくれた。
結構な量になったなと箸を運んでいたら、視線が横顔にささっている。
この視線は誰なのか、たぶんきっと、見なくても解っている。
なんで見つめてくれているのか、解らないけれど英二は嬉しかった。
いつもより量が多い夕食も済んで、学習室で瀬尾が鉛筆を持ってくれた。
本当は描いて欲しいものがあるけれど、ちょっと頼み難い。
どうしようかなと考えていると、瀬尾が笑って提案してくれた。
「宮田くん、いつも通りに湯原くんと勉強していいよ」
「え、そう、なのか?」
どういう提案なのだろう。
良く解らないなと思っていると、ほら早くと瀬尾が促してくれる。
「いつも通りでいいから」
振返ると湯原が、黙々と資料を眺めてノートをとっていた。
静かに椅子をひいて、いつものように隣に座る。
そっと隣からノートを覗きこむと、きれいにメモがまとめられていた。
ふっと集中が途切れる気配に、ノートを指さして英二は微笑んだ。
「ここさ、質問させてよ」
黒目がちの瞳が見上げて、微笑んでくれた。
「ん、いいよ」
いつも通りの時間が流れる。
皆がいる学習室だけれど、それでも穏やかで居心地が良い。
ずっとこんなふうに、隣に座っていたいけれど、願っていいのかも解らない。
そろそろ自室へ戻ろうかと、湯原と席を立って資料を片付けた。
学習室を出ようとして、瀬尾が呼びとめてくれる。
「宮田くん、ささやかだけれど、お祝いに」
「お、さんきゅ」
絵は、きちんと画用紙で挟んでくれてあった。
開いてみようとして、部屋で見てと瀬尾が微笑んだ。
「きっとね、宮田くんの一番良い顔だと思うから」
そんなふうに瀬尾に言われて、そのまま持って湯原の部屋へ行った。
いつも通りにベッドに腰掛けて、画用紙を開けてみた。
「あ、」
ボールペンで描かれた絵。
並んで座って話している、自分と隣が描かれていた。
黒目がちの瞳が、やさしい眼差しで描かれている。それが英二には嬉しかった。
「…それ、瀬尾が描いてくれたんだ」
隣から覗きこんで、湯原が呟いた。
英二は笑って答えた。
「湯原がさ、かわいく描けていて良いよな」
「…だからはやく眼科行けって」
いつものように言われて、英二は嬉しかった。
明日は土曜日で外泊日、それも本当は嬉しい。
たぶんいつもどおり、一緒に昼を食べてから、いつものベンチに座る。
いつも同じ過ごし方、だけれどそれが嬉しい。
あと、もう2回で外泊日も終わる。
その次はもう、卒業式が終わって卒業配置も決まっているだろう。
もうじきこの隣から、遠く、離されてしまう。
だからせめて、明日の事もきちんと記憶できたらいい。
微笑んで英二は訊いてみた。
「明日の昼、何食いたい?」
「ラーメン、」
「またかよ」
いつも湯原は同じ事を言う。
本当に好きなのだろうけれど、他に思いつかないのだろう。
なんだかそれも、かわいくて好きだ。
そんなこと考えていたら、湯原が言った。
「明日は、おごるから」
「え、」
どうしてと目で訊いたら、湯原は少し睫を伏せた。
こういう時は、すこし恥ずかしい時なのだと、英二にはもう解る。
どうして?と見つめて目だけで訊いてみると、そっと湯原の唇が開いた。
「…ささやかだけど、お祝いだから」
「すげえうれしい、そういうの」
ありがとうと言って、きれいな笑顔で英二は笑った。
本当はずっと、この隣にそう言ってほしかった。
自分が生まれて来た事を、すこしでも喜んでくれるなら、幸せだと思った。
もうじき卒業式で卒業配置になる。
離れなくてはいけない、解っている、それでもこの隣は居心地が良い。
本当は離れたくなんかない、だから思ってしまう。
どうか唯ひとり、この隣にも自分を求めてほしい。
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第9話 願望―P.S:side story「陽はまた昇る」
カーテンを透した光があたたかい。
いつものように昨夜も湯原の部屋に座り込んで英二は勉強した。
そして今朝も湯原のベッドからカーテンの隙間の明空を見つめている。
静かに隣へと顔を向けてみる。
寝起きのゆるやかな視界に、すこし離れた隣で眠る湯原の寝顔が穏やかだった。
一緒に勉強していても相変わらず湯原は墜落睡眠をする、昨夜も気が付いたら隣で英二の肩に凭れて眠っていた。
湯原の隣は穏やかで静かで無言でいても居心地が良い。
本当は繊細で優しい湯原の隣は警察学校の辛い時も英二を癒して安らがせてくれる。
それが嬉しくて毎日のように、こうして隣に座りこんできた。
そうしてもう今は知っている。
繊細な優しさと豊かな感受性が湯原の孤独を造り出した。
そのことを、こんな日々から気づかされた。
父の殉職
そんな枷が湯原とその母に重たく背負わされている。
憐憫、好奇心、無意識の傲慢さが、他人への不信感になって湯原を孤独にしていった。
そして辛い運命を誰にも分けない為に自分から孤独を選びとっている。
自分が背負わされた痛み苦しみを誰にも背負わせたくないという優しさ。
そんな湯原の優しさが悲しい、そして湯原の端正な孤独が眩しかった。
父の殉職という枷を背負わされても綺麗な湯原の姿勢に憧れた。
大切な人を殺されて、それでも尚、優しさも潔癖も失わずに生きる。
自分にはきっと出来ない端正な強い生き方を湯原はしている。
そしてもう願っている。
湯原の痛みも苦しみも全て自分にも分けて背負わせて欲しい。
そうして湯原の隣に座り続けることを許してほしい。
穏やかで静かで居心地のいい隣、無言でも安らげる豊かな居場所。
それがどんなに得難いものか、たくさんの出会いを経験した自分は痛いほど知っている。
こうして見つけてしまった居場所を手離すなんて出来ない。
湯原の痛みも優しさも知ってしまった今はもう、諦める事も出来ない。
けれどもうじき、この隣も遠くなる、そんな想い気配を消すよう英二は小さく吐息をついた。
今日は9月16日。
いつもなら自分の誕生日で、なんとなく嬉しい日だった。
けれど今朝は今日が来た事が辛い。
9月16日は月末の2週間前、それは卒業式と卒業配置まで2週間を切ったことだった。
自分は奥多摩方面、湯原は新宿方面に希望を出している。そして卒業配置後は所属署に併設の独身寮へ入る。
1ヶ月後にはもう、この隣にはいられない。
希望通りにならない事も多く適性で配置されるともきく。
けれど湯原と自分の適性が全く違う事はこの6ヶ月で解っている。
いずれにしても自分達は違う配置先になるだろう。
「適性か、」
英二は呟いた。
自分が希望する奥多摩は山岳救助の現場になる。
山の経験は少ないが、救助隊員に必要な検定は今のところ高得点合格でクリアできた。
訓練でもこの分野が楽しい。適性あるのかなとは思う。
山を愛して山に生きる人達は、自分達の事を「山ヤ」と言うらしい。
山岳救助隊は「山ヤの警察官」ということになる。
山岳訓練をきっかけに知った山の世界は、厳しいけれど美しかった。
今までいい加減に生きて来た自分だけれど、その現場で真剣に生きてみたいと思った。
そうしたら、少しは湯原の痛みも分けて背負えるように、なれるかもしれない。
そうなれたらいい。
それでも、この隣と離れる事は、さびしい。
隣の寝顔を見つめて、ふと英二は気がついた。
規則正しい寝息がほのかだけれど、さわやかに甘い。
きがつくと湯原は、勉強しながら口に何かいれている事がある。
たぶん飴か何かなのだろう、きれいな香だなといつも思ってきた。
その香が、湯原の吐息に名残りながら、英二の頬を撫でてくる。
ちょと困ったなと英二は思った。
ただでさえ本当は、いつも、ふれてしまいたいと思っている。
けれど警察学校は「男女交際禁止」の禁則がある。
想定されていないけれど、同性でも同じ事だろう。
それ以前に日本では、同性同士の関係は歓迎されていない。
自分でも勘違いではないかとか、疑ってみたこともある。
けれどこの隣は居心地がよくて、座りこんだまま立てないでいる。
苦しい運命にも凛と立つ姿は端正で、きれいで、目を離せなかった。
そういう感覚を、誤魔化せる人間なんて、いるのだろうか。
たくさんの出会いがあって、たくさんの女の子とつきあってきた。
色んなタイプがいて、一生懸命に尽くそうとしてくれたひともいた。
けれど、こんなふうに、「居心地が良い」なんて感じた事がなかった。
そして、こんなふうに、「ずっと見ていたい」と思ったことも無い。
なによりも、その背負う苦しみ痛みまで、一緒に背負わせて欲しいと願ってしまった。
できるだけ楽をして生きようと、素直に自分を出さないで生きて来た。
けれどこの隣には、そんなことは通用しない。
自分も素直になってから、少しずつ心を開いてくれた。
そうして今こんなふうに、無防備に隣で眠ってくれている。
無防備なままに、ずっと掴まえて、ずっとこの隣にいたい。
こんな時、本当はいつも、そう思っている。
厳しい運命にも黙って耐えて。
運命に立ち向かう為なら努力も犠牲も払ってゆるがない。
それでも運命を恨むことも誰かを嫉むこともしないで、ただ真直ぐに生きている。
けれどその素顔は、繊細で穏やかで、人を放りだせない優しさのままでいる。
端正で純粋で、きれいな生き方が眩しい。
そのままにきれいな黒目がちな瞳の繊細で強いまなざしが、好きだ。
どんなときも受けとめてくれる、穏やかで静かな居心地いい得難い居場所。
そして自分に教えてくれた、警察官として男として誇りを持って生きること。
誰かの為に生きる意味、何かの為に全てを掛けても真剣に立ち向かう事。
きっと自分は、この隣に出会えなかったら警察官の道を放り出していた。
山ヤの警察官として生きたいと夢を持つ事もなかった。
生きる目的を与えてくれた人。
きれいな生き方で、どこまでも惹きつけて離さない人。
静かに受けとめる穏やかで繊細な居心地の良い隣。
こういう存在には、もう、きっと会えない。
目の前で静かに眠るひと、かけがえのない得難い隣。
このまま奪ってしまえたらどんなにいいだろう?
けれどそれをすることは、この隣の全てを奪う事になる。
絶対に警察官になりたいという目的も女性と育める普通の幸せも奪ってしまう事になる。
たとえ卒業した後でも、警察官で男同士では生き難い事はもう解りすぎている。
純粋で端正な生き方をする男を、そんなところに引き擦り込めない。
それでも、もう自分はきっと他の誰も求められないだろうと思う。
―こういう存在を知ったら、もう、他のどこにも居場所を探せないな?
うつ伏せになった英二は腕組みに顎を乗せた。
眠る隣の寝顔をそっと眺める。
こちらを向いてくれている、それだけでも嬉しい。
無防備に眠ってくれている、それだけ信頼されているのが嬉しい。
この信頼を壊したくないから出したい手もひっこめていられる。
けれど、今朝の吐息はやけに香りが気になってしまう。
さわやかで甘い、ほっとする香り。これはいったい何だろう?たぶんよく知っているはずだった。
少しだけ傍へと、そっと寄ってみる。
時計は5時、隣はまだ、よく眠ってしまっている。
英二は長い指を伸ばしてやわらかな前髪に絡めさす。
いつもこうしてつい、ふれてしまう。
起きればいつも湯原は、前髪をあげて額をだしてしまう。
そうすると聡明な印象が強くなって、生真面目な顔になる。
強さが全面に出された硬質な雰囲気が、印象を強める。
警察官としてはその方が、都合が良いのかもしれない。
けれど夜になって洗い髪になると、こんなふうに前髪がおろされる。
長めの前髪に透けて、黒目がちの瞳の繊細さが、きれいだと思う。
初めて校門の前で出会った入寮前の日。
英二が「かわいい」と言ったから、湯原は前髪をばっさり切ってしまった。
「顔の事で舐められたくなかった」湯原はそう言った。
それを言われた時、ほんとうはショックだった。
けれどそういう湯原の、男っぽい意地は解るなと思う。
そしてそんな意地っ張りさが、眩しくて、かわいいと思えてしまった。
それから自分が脱走した夜。
元彼女に騙されて、警察学校を辞める覚悟を踏みにじられて、怒りが込上げて。
そういう女に相応しい自分が、悔しくて、不甲斐なさにまた腹が立って。
全ては、要領よく楽して生きようとした自分の、責任だった。
楽をするつもりだったのに、逆だった。とても苦しくて、全部投げ出したくなった。
本当はずっと思っていた。
自分が生まれ、生きている理由を知りたい。誰かの為に、自分は何が出来るのか。
けれどそれを求める事は必要ではないと、周りにずっと言われてきた。
それでも脱走した夜に、痛みと一緒に気づかされてしまった。
自分はきっと本当は、要領よくなんか生きられない。
寂しがりの自分は誰かに傍にいて欲しくて。
けれど誰でもいいわけでは無くて。
それでも「誰か」に出会えない、そんな自分が悔しくて悲しかった。
自分が求めて、自分を求めてくれる、そんな「誰か」はいないのだろうか。
そして脱走した夜に、この隣を見つけてしまった。
涙のとまらない自分を、ぎこちなく抱きしめて、ただ黙って傍にいてくれた。
穏やかで静かな、やさしい時間が流れる場所。
無言でいても居心地のいい隣。
言葉を遣わずにただ佇んで、そっと静かに受けとめる。
そういう温もりがあるのだと、初めて知った。
少し離れたところで今、静かに眠っている隣。
ただ眠っているだけなのに、こうして傍にいるだけで、そっと心が凪いでくる。
いま言葉を掛けてくれる訳じゃない、それなのに充たされてしまう。
朝の光がほのかに、カーテンの隙間から射しこんでくる。
あたたかな明るさの中で、眠る隣の顔が、切ない。
こんなに近くにいるのに、手に入らない。
そして2週間たてば、ずっと遠くへ行ってしまう。
髪に絡めた指を、そっと離した。
これ以上ふれていると、余計に未練が残りそうで、悲しかった。
けれど英二は、また少し傍へと静かに寄り添った。
さっきより近くなった、長い睫がきれいだった。
こんなふうに無防備に、眠ってくれる。
それだけでも今は、幸せだと思える。
見つめている視線の真中で、長い睫がそっと揺れる。
ゆっくり開いた黒目がちの瞳が、こちらを見つめた。
あ、俺の事、見つめてくれる。
それが嬉しくて、きれいに英二は笑った。
「おはよう、」
「…ん、おはよ」
こんなふうにすぐ隣で「おはよう」が言える。
誰よりも早く、その日に一番の「おはよう」が自分のものになる。
それだけでも英二には、幸せだった。
けれど今日は9月16日、
あと2週間で、その幸せも終わってしまう。
それが、かなしい。
湯原がすこし微笑んだ。
「どうした、みやた」
名前を呼んでもらえる、それだけでも嬉しい。
卒業しても、電話で名前を呼んで欲しい。そんな願いをもってしまう。
きれいに笑って、英二は答えた。
「かわいいなと思ってさ」
「…だから早く眼科にいけよ馬鹿」
いつものように、キツいこと言いながら、湯原の瞳が微笑んでくれる。
こんな日常がきっと、2週間後には懐かしくなる。
懐かしくて戻りたいと、きっと何度も思うのだろう。
もう自分はこの隣以外の、どこもきっと求めない。
だから、今、この時だけでも、全てを記憶して刻んでおきたい。
記憶だけで人が生きられるのか、解らないけれど。
それでも、この隣のことはきっと、ずっと懐かしく思いだしたい。
起き上って首を回して、英二は笑った。
「今日の朝飯、なんだろな」
「その前にランニングと掃除だから」
微笑んで湯原が答えてくれる。
こんなふうに、他愛ない会話が嬉しい。
こんなふうにずっと、隣にいられたらいい。
ランニングも掃除も終わって、制服に着替えてから食堂へ行った。
場長の号令で合掌して、いただきますを言う。
そうしたら関根が、ほらと言って、ベーコンを皿に乗せてくれた。
「宮田お前、たしか今日が誕生日だったろ」
よく覚えていたなと、英二は少し驚いた。
快活に笑って、関根が言ってくれた。
「こんなんで悪いけどさ、誕生日のお祝いな」
「おう、ありがとうな」
笑って、ありがたく箸をつけさせてもらった。
関根はこんなふうに、からっと明るい優しさがいい。
そうなのと瀬尾も微笑んで、話しかけてくれた。
「じゃあさ、宮田くん。何か描いて欲しいものとかあるかな」
「お、絵描いてくれんの瀬尾?」
「僕それ位しか、出来ないから」
やさしい笑顔で瀬尾が言ってくれた。
そんな言い方するけれど、瀬尾は本当に絵が上手い。
気持ちが嬉しい、笑って英二は答えた。
「瀬尾ほんと、絵上手いから。嬉しいよ」
「ありがとう、」
嬉しそうに瀬尾が笑ってくれた。
何を描くのか、放課後までに考えておくことになった。
そして昼飯の時、みんながまた皿に惣菜をのせてくれた。
結構な量になったなと箸を運んでいたら、視線が横顔にささっている。
この視線は誰なのか、たぶんきっと、見なくても解っている。
なんで見つめてくれているのか、解らないけれど英二は嬉しかった。
いつもより量が多い夕食も済んで、学習室で瀬尾が鉛筆を持ってくれた。
本当は描いて欲しいものがあるけれど、ちょっと頼み難い。
どうしようかなと考えていると、瀬尾が笑って提案してくれた。
「宮田くん、いつも通りに湯原くんと勉強していいよ」
「え、そう、なのか?」
どういう提案なのだろう。
良く解らないなと思っていると、ほら早くと瀬尾が促してくれる。
「いつも通りでいいから」
振返ると湯原が、黙々と資料を眺めてノートをとっていた。
静かに椅子をひいて、いつものように隣に座る。
そっと隣からノートを覗きこむと、きれいにメモがまとめられていた。
ふっと集中が途切れる気配に、ノートを指さして英二は微笑んだ。
「ここさ、質問させてよ」
黒目がちの瞳が見上げて、微笑んでくれた。
「ん、いいよ」
いつも通りの時間が流れる。
皆がいる学習室だけれど、それでも穏やかで居心地が良い。
ずっとこんなふうに、隣に座っていたいけれど、願っていいのかも解らない。
そろそろ自室へ戻ろうかと、湯原と席を立って資料を片付けた。
学習室を出ようとして、瀬尾が呼びとめてくれる。
「宮田くん、ささやかだけれど、お祝いに」
「お、さんきゅ」
絵は、きちんと画用紙で挟んでくれてあった。
開いてみようとして、部屋で見てと瀬尾が微笑んだ。
「きっとね、宮田くんの一番良い顔だと思うから」
そんなふうに瀬尾に言われて、そのまま持って湯原の部屋へ行った。
いつも通りにベッドに腰掛けて、画用紙を開けてみた。
「あ、」
ボールペンで描かれた絵。
並んで座って話している、自分と隣が描かれていた。
黒目がちの瞳が、やさしい眼差しで描かれている。それが英二には嬉しかった。
「…それ、瀬尾が描いてくれたんだ」
隣から覗きこんで、湯原が呟いた。
英二は笑って答えた。
「湯原がさ、かわいく描けていて良いよな」
「…だからはやく眼科行けって」
いつものように言われて、英二は嬉しかった。
明日は土曜日で外泊日、それも本当は嬉しい。
たぶんいつもどおり、一緒に昼を食べてから、いつものベンチに座る。
いつも同じ過ごし方、だけれどそれが嬉しい。
あと、もう2回で外泊日も終わる。
その次はもう、卒業式が終わって卒業配置も決まっているだろう。
もうじきこの隣から、遠く、離されてしまう。
だからせめて、明日の事もきちんと記憶できたらいい。
微笑んで英二は訊いてみた。
「明日の昼、何食いたい?」
「ラーメン、」
「またかよ」
いつも湯原は同じ事を言う。
本当に好きなのだろうけれど、他に思いつかないのだろう。
なんだかそれも、かわいくて好きだ。
そんなこと考えていたら、湯原が言った。
「明日は、おごるから」
「え、」
どうしてと目で訊いたら、湯原は少し睫を伏せた。
こういう時は、すこし恥ずかしい時なのだと、英二にはもう解る。
どうして?と見つめて目だけで訊いてみると、そっと湯原の唇が開いた。
「…ささやかだけど、お祝いだから」
「すげえうれしい、そういうの」
ありがとうと言って、きれいな笑顔で英二は笑った。
本当はずっと、この隣にそう言ってほしかった。
自分が生まれて来た事を、すこしでも喜んでくれるなら、幸せだと思った。
もうじき卒業式で卒業配置になる。
離れなくてはいけない、解っている、それでもこの隣は居心地が良い。
本当は離れたくなんかない、だから思ってしまう。
どうか唯ひとり、この隣にも自分を求めてほしい。
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素敵な誕生日ですね。きっと翌日の外泊日も幸せな時間になったことと思います。
誕生日といえば…湯原の誕生日は、11月3日でしたよね。先日11月のスケジュールを立てる際に思い出し、少し微笑んでしまいました。宮田から何かプレゼントはあるのでしょうか?気になります。笑 彼の事です。物では無くても、気持ちのプレゼントがあるんでしょう!モーニングコールやモーニングメールも素敵ですね。
ぜひ、湯原版誕生日ストーリーもお願いしたいです!
今回、私的には、瀬尾くんが良かったです。私も瀬尾くんが言ったように、宮田は湯原の隣に居る時が一番良い顔をしていると思います。これは湯原にも言えるのかな?
あ、これは余談なのですが。読み終えた際、私も誕生日に瀬尾くんが描いた二人の作品が欲しいくなりました。笑
そして!智さんもお誕生日をお迎えになられていたなんて!
遅くなってしまいましたが…お誕生日おめでとうございます。
智さんのお誕生日とこれからが幸せでありますように!
また、いつも素晴らしいお話を届けてくださる事。本当に感謝しています。
智さんの届けてくださる宮田と湯原が、私の元気の元です。たくさんの元気・力、そして温かい幸せをいただいています。
いつも、本当にほんとうに、ありがとうございます。これからも微力ではありますが、絶える事無く応援させていただきます。
お誕生日は過ぎてしまいましたが、一言お祝いを申し上げたくてコメントしてしまいました。気候が中々安定しない日々ですので、お体ご自愛ください。
コメント&お祝い、心から、ありがとうございます!
湯原誕生日ぜひ書かせて頂きます。自分でもちょっと考えていたので、リクエスト頂けて本当に嬉しいです。どんなエピソードにするか、アレコレ考えてみます。
瀬尾くんはいつも、良い味を出してくれます。絵のイメージとしては、机の上に肘置いて話す二人です。宮田が嬉しそうに質問して、それに答える湯原のやわらかい雰囲気の、すこし額を寄せあっているシーン。きっと一番良い顔をふたりともしています。笑 優しい瀬尾の心のままに、優しいタッチで描かれた肖像画です。
なんだか誕生日アピールになり。恥 すみません…
そんな理由で昨日は1話のみとなり、今夜は遅い時間のUPになりました。
なんだかもういろいろ、申し訳ありません!
いつも読んで下さっているのですね、嬉しいです…。
書き続けていいのかなと、励まされます。こういうご感想等は、本当に書く上で力になるなあと実感します。
スタートから1ヶ月半なのですが、読んで下さる方みなさまに、お礼を言えたらいいのにとよく思います。
おいわい&コメント、心から感謝をこめて。ありがとうございました!
智
以前コメントさせていただいたのですが、小心者ゆえ人様のブログにコメントすることはほとんどないものですから、何日おいたら次のコメントしてもいいかななどともやもや考えていました(笑)
このお話、宮田も幸せな誕生日でよかったです。
働き始めると誕生日だからと言って時間を取れるとも限らなくなってくるので、この時にしか味わえない幸せな時間でしたね。
相変わらずこちらにくることは日々の楽しみになっています。
智様の書かれる文章はリアルな部分は情景が思い浮かぶようで好きです。
私も山が好きなので、お話を読みながら山に登った時の清々しさなど思い出しますね。
これからも楽しみにしています。
お祝いにコメント、心より御礼申し上げます。ありがとうござます!
なんだかもう、お気遣いを色々とすみません。
コメントご遠慮なく是非。頂いた分だけ励みになります、率直に言って、お時間許すなら毎日でもお願いしたいです。笑
宮田の誕生日、そう言ってもらえてうれしいです。
学生時代らしい雰囲気で、かつ湯原への悶々&萌の想いを出せたらいいなと書きました。
お楽しみいただけたなら、良かったです。
日々の楽しみだなんて、嬉しすぎます。
情景の部分ここが良かった等、ぜひまた教えて下さい。
山お好きなんですね、仲間だ嬉しいです。
ただ自分はまだ大した事ないです。一番多く登った山は、じいさんの畑の山だったりします。笑
どうぞまたよろしくお願い致します。
お祝い&コメント、心から感謝をこめて。ありがとうございました!
智