仕事の道楽化

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絵本「ヒロシマ 消えたかぞく」は、多くの家族の幸せが奪われたことが、静かに伝わってくる

2021年08月04日 | 読書
 「ヒロシマ 消えたかぞく」という絵本がある。

 表紙はかわいい女の子の写真である。

 女の子は、猫をおんぶしている。

 猫も気持ちよさそうに目を細めている。

 お父さんが撮った写真であるそうだが、お父さんと女の子の暖かい関係まで伝わってくるような写真である。

 ページをめくっていくと、床屋さんをしているお父さんの紹介(鈴木六郎さん)

 お母さん(フジエさん)、英昭お兄ちゃん、公子ちゃんの紹介と続く。

 ピクニックや海水浴の写真があり、実に楽しそうである。

 そして、護ちゃん、昭子ちゃんの誕生、・・・赤ちゃんも、とてもかわいい。

 家族の笑顔の写真が続く。

 楽しそうな家族写真を見て、ほほえましくなるのは、今も昔も変わらない。

 楽しく仲良く暮らしている家族の幸せというのは、今と変わらないように見える。

 


 突然、原爆の写真が出てくる。

 その後のページには、お父さん、お母さんをはじめ、家族がどのように原爆の影響を受けたのかが、淡々と書かれている。


 前半とは正反対である。幸せな家族の状況が一変している。

 前半のページには、楽しく幸せそうな家族写真が並んでいる分、後半の悲惨さが印象に残る。

 特に、まだ幼い護くんと昭子ちゃんは、かわいそうでたまらなくなる。

 きっとこの鈴木家と同じように、幸せに暮らしていた多くの、実に多くの家族が原爆の犠牲になったことが伝わってくる。



 原爆投下は理不尽であり、戦争も理不尽である。

 ただ、その理不尽を起こさないようにしなければならない。

 今も、その理不尽な戦争は起きる可能性がある。

 油断をすること無く、そう考えて気をつける必要がある。

 そのためには、歴史に学び、現在の世界情勢を学ばなければならない。


 8月初めの登校日には、この絵本を読み聞かせしようと考えている。

 子供達はどんな感想を持つだろうか。
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