アメリカはいかにして世界経済を脅しの道具にしたのか ヘンリー・ファレル、アブラハム・ニューマン著 日経BP2024
経済力を中心とした米国のパワーを金融情報、クラウド情報、知的制裁それぞれを歴史的にたどり例示して、米国の戦略とそれに対抗する中国、ロシア、イラン等を描いていく。著者は米国の研究者だが、スリリングに様々な状況を描く。
911以降ということを謳っているが、既にもっと前からあったのではないか。80年代にNTTを米国は警戒していたというし、APECで日本とアジアの国がイニシアティブをとろうとした際にも脅しに近い米国からの牽制があったと聞く。日本が円の国際化を米国に阻まれた80年代も該当するだろう。これから日本はどうすべきか、再びのトランプ政権となり、我が国も戦略が必要となる。