二階はパラパラ空席があった。
最初に、金管だけのラトルに捧げられた小品。
マーラー7番。静かに抑えて不気味ささえ感じる表現と爆発するような最終楽章。金管の乱れもなく、美しいカオスの世界。
ラトルを初めて聴いたのは32年前だったか、ボストンにバーミンガムを連れてきた。その時がこの7番。バーミンガムはかなり評価を上げていたが、やや粗削りだったものの、そのエネルギーと表現には圧倒され、いずれウィーンかベルリンのシェフになるのではと思った。十年後そうなったのだが。
前日のサントリーホールでのブルックナーは歴史的名演だったらしい。マーラー7番は、歴史的名演というのが存在しにくい曲だと思う。
放映は2月16日。
指揮:サイモン・ラトル
バートウィッスル/サイモンへの贈り物 2018
マーラー/交響曲第7番 ホ短調 「夜の歌」
マーラー/交響曲第7番 ホ短調 「夜の歌」