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Pretenderの備忘録

初春歌舞伎公演

2019-01-13 23:02:56 | 歌舞伎
一、児太郎は少々風邪気味だった感じだが、しっかりと初役の大役を演じた。右團次も、悪くない。荒事がこの人は合うのではないか。そういう意味では、右團次襲名は良かったのでは。

二、襲名時の芝居賑わいのような舞台。子供たちもしっかりと踊る。孝太郎、江戸の芸者のきっぷの良さを見せたいのか、足取りや扇の扱いがやや力が入りすぎか。

三、海老蔵の俊寛はまだ早いと本人も語っているがチャレンジとしては評価できる。誰の指導を受けたのだろうか。仁左衛門か?前半は吉右衛門を感じるが、最後がすっきりしすぎている。評価は分かれるだろうが、個人的にはあのくらいのすっきりが好きだ。

四、正月らしい作品。勘三郎がよく正月に演じたし、現幸四郎が染五郎時代に、二代目松緑が、「高麗屋にもこれを踊れるものが出たか」と言った、九代目團十郎の作品。体躯が良いので、海老蔵の女形はやや違和感があるものの、きちんとしている。最後の獅子振りは50回。胡蝶を子供たちが演じる日も近いのではないか。

一、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
鳴神上人 右團次
雲の絶間姫 児太郎

十一世市川團十郎生誕百十年
二、牡丹花十一代(なとりぐさはなのじゅういちだい)
鳶頭 海老蔵
手古舞 堀越麗禾
鳶頭 堀越勸玄
鳶頭 右團次
差配人 男女蔵
芸者 児太郎
鳶の者 男寅
芸者 廣松
鳶の者 九團次
差配人 市蔵
茶屋女房 齊入
世話役 家橘
芸者 孝太郎

近松門左衛門 作
平家女護島
三、俊寛(しゅんかん)
俊寛僧都 海老蔵
海女千鳥 児太郎
丹波少将成経 九團次
平判官康頼 男女蔵
瀬尾太郎兼康 市蔵
丹左衛門尉基康 右團次

福地桜痴 作
四、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)
小姓弥生後に獅子の精 海老蔵
老女飛鳥井 齊入
家老渋井五左衛門 家橘
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宝生会 月並能

2019-01-13 14:51:41 | 能・狂言、文楽

シテ 田崎隆三
三番三 山本則秀
千歳 金井賢郎
面箱 山本泰太郎

正月の最初は、翁。
厳かに。
衣装も舞台の人の並び等も普段と全く異なる特別感。
翁は最後に観たのは観世栄夫さん@世田谷パブリックシアターだから10数年前だと思う。その際、立ち上がるのに介添が必要で、間もなくお亡くなりになられた。その数年前には大曲の道成寺を観ていたので驚いた記憶がある。

今回、三番三って、こんな大変なんだと。普段、小舞くらいしかない狂言師が三十分以上舞う。かなり激しい舞、後半は鈴も使う。

演舞場に向かうため、翁が終わって、退出。

今年は、大阪も行かないし、国立劇場の歌舞伎、歌舞伎座昼と、チケット持ちながら、怪我で断念したが、1月は忙しい。
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新春歌舞伎公演 昼の部

2019-01-12 16:20:22 | 歌舞伎
新橋演舞場

昼の部は11時半から15時で、夜の部が16時から21時過ぎとややバランスが悪い。
団体バスが3台くらい来てた。

一、廣松の静御前。海老蔵と一座してきたこの数年でいろいろな役をやり、成長してきたと思う。京屋には子供いないので、女形修行しても良いのかもしれない。
二、左團次が休演で右團次が。玉突きで市蔵が二役。右團次は、良い役者だし、なんでもこなせるが、口跡に難が、海老蔵と向かい合うと目立ってしまう。海老蔵も、黙阿弥作品ではあるが、あまりに調子を付けたセリフになりすぎか。勸玄くんがしっかり。孝太郎もこういう女房はいいと思う。十年後に観てみたい座組。
三、楽しい舞踊。

男寅、廣松という、地味な役者が、海老蔵の一座で役をやり成長しているのを感じる。


一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
鳥居前 

佐藤忠信実は源九郎狐 獅童
武蔵坊弁慶 九團次
静御前 廣松
源義経 友右衛門

河竹黙阿弥 作
二、極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)
「公平法問諍」

幡随院長兵衛 海老蔵
女房お時 孝太郎
唐犬権兵衛 市蔵 ※
出尻清兵衛 男女蔵
長松 堀越勸玄
極楽十三 九團次
雷重五郎 廣松
神田弥吉 男寅
慢容上人 松之助
坂田公平 市蔵
伊予守頼義 齊入
渡辺綱九郎 家橘
近藤登之助 友右衛門
水野十郎左衛門 右團次 ※

松岡 亮 作
三、三升曲輪傘売(みますくるわのかさうり)

傘売り三すじの綱吉実は石川五右衛門 海老蔵
男伊達 市蔵
男伊達 九團次
男伊達 廣松
男伊達 男寅

※市川左團次休演につき、代役にて上演いたします。
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都響 定期

2019-01-10 22:57:59 | 音楽 Classic
サントリーホール
出演者
指揮/大野和士
ヴァイオリン/パトリツィア・コパチンスカヤ

曲目
シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲 op.36
ブルックナー:交響曲第6番 イ長調 WAB106(ノヴァーク版)

シェーンベルクのヴァイオリンコンチェルト、難しそうだ。聞いていても、緊張する。多分、素晴らしい演奏だったんだろう。アンコールもなかった。長くて難しくて、大変だったんだろう。シェーンベルクは何を考えて作ったのだろうか。

ブルックナー、4番以外ははまったことがない。4番を含め、聞いていてすぐにブルックナーとわかる。重い金管と大仰にもりあがる演奏。どれも同じように聞こえる。そして長い。「小宇宙というかコスモス」を感じることはある。ブルックナーは何を表現したかったのか。本日の演奏は、金管も安定。
大野さんは元気そうに見えた。
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志の輔落語 銀座詣

2019-01-09 22:35:56 | 落語・講談
モモリン
長唄演奏
井戸の茶碗

モモリンは以前も聞いたことがある話。ゆるキャラを巡る悲喜こもごもの話。枕は、能楽堂の話から、くまもんへ転換し、うまく流れた。
年末にEXでやった、歓喜の歌、踊るファクス等々に連なる話だが、話が見えない意外性はないが、楽しめる。
話が終わるとくまモンが実際に登場。

長唄はいつものメンバーが楽しく。

井戸の茶碗の枕も、前の話のゆるキャラからふるさと納税とちょい強引か。かなり、筋でないところに現代的なアレンジを入れていて、ちょっと軽くなった感じがする。数年前、歌丸師匠で聞いたことがあり、良い人情話だと思ったものだが、ちょっとそれに比べるとドタバタ感が強かった。客がそういうものを求めている時代になってきているのかな。志の輔師匠はそういうのに敏感だろうから。

昨年に続き、中正面であったが、見やすい。ただ、師匠は三方に気を配り結構大変なのではないか。
来年から古巣のパルコが改装なって戻るようだ。
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