さあ、唐岬の滝に向かって下っていきます。
これは道ではなく、水のない沢
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道は緩やかでした。 「白猪峠」への道しるべがありました。 白猪の滝の道にも「白猪峠」への道しるべがありました。白猪峠ってどんなところなんだろう。 この道をいけば白猪峠経由白猪の滝へいけるのかもしれません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/05/61134ea127138b2c75dabfa60f1629e8.jpg?1646836546)
私たちが行くのはこっちの道。あと500メートル。
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舗装はされていませんが車の通った後がありました。 歩きやすい道でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/d3/c77f1a94d2761da4e715a93569b6926f.jpg?1646836546)
後で考えれば、地図に「ひろば」とあったところがここだったんだなあと思いますが、その時は何も思わず。
初めて見る看板をしみじみと眺めました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/53/f1d1adb23cc7bd9893ede826182fde8e.jpg?1647093205)
水源林造成って? 広葉樹の森にするって言うこと? 山の持ち主がそれをしているのではなく? 謎の多い看板でした。 後日、タイミングよく新聞に関係する記事がでて、謎が解けました。が、それについては最後に描きます。
歩きやすかったのはここまで、
道しるべにはあと250メートルとありましたが・・・
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今考えると、たった250メートルだったんだ。
あたりは雑木だらけ、放置されたらしい車まであって
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苔むした切り株だけの森
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天に向かって立つ巨木。雷に打たれたのでしょうか、ぼろぼろの姿になってそそり立っていましたが、それでも枝には葉が茂っていました。あたりにこれほどの大きな木はなく、孤高の風格がありました。
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幹の中心部は空洞になっており、外皮だけで生きているらしいです。 穴から遠くの景色が見えました。
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素晴らしい生命力だと思いました。
そして、このあたりからとてつもなく険しい道になったのです。
けもの道のような道を登り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/8f/d1ecb0d20072132309dfa35d3346d829.jpg)
ただ、木々の間から滝が見え始めたので、私たちは勇気百倍、元気をもらいました。
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やがて下り。
手すりがあるのはありがたいです。が高低差はすごい。一気に下へと降りていきました。
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手すりがあっても足元はこんなの。
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傾斜はこんなの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/c5/d25abd928f03786a6c008c3f33ab04bd.jpg?1646836699)
帰りにはここを登らなけらばならないのです。 友人のBさん
「短い脚をどこに置くか考えんといかん。」
そのくらい段差の大きいところもあって
むき出しの根っこが足を引っかける罠のように交錯しているところも
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/6a/a7d084c5e4c84ce0fb1ca91db40c7bbe.jpg)
何十メートルもあろうかと思われる木が倒れているところを過ぎると
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/6b/7971236d9ad1180e5065e6d56a038d28.jpg)
ついに目の前に滝が現れました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/64/ca053cd3ef020ced4d1ccb73d62bee9f.jpg?1646836699)
まだつららが残っているところもありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/1b/39dd43b4c71e10295d562972e2d1a8fc.jpg)
若者は下まで降りて滝近くで遊んでいましたが、私たちは上のほうでたっぷりと滝を眺めてから一足早く帰路につきました。険しいと言ってもわずか200メートルほどの距離ですから、さほどつらい山歩きではなかったのです。たまたまとはいえ、思い切って来てよかった。もしかしたら一生見ることもなかったかもしれない唐岬の滝を見ることができて、疲れよりも充実感でいっぱいでした。
ここからは私達だけで、カフェ クロモリで濃厚なゴルゴンゾーラチーズケーキを食べ、2時間近くもおしゃべりして帰りました。
さて、水造りの森のことですが、
広場の謎が多い看板のところまで帰ってくると、
下にこんなものが立っていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/50/f6b0cf92f598af8da2c6bda5a2eaf406.jpg)
広葉樹の森にすることは想像がつきました。しかし植樹をした形跡はなく、低い雑木や草が茂っているだけ。Kちゃんが自然に還しているんだと言っていましたが、自然に還せばもう、山林としての収入はなくなります。山の持ち主さんはそれを承知しているんだろうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/50/f6b0cf92f598af8da2c6bda5a2eaf406.jpg)
広葉樹の森にすることは想像がつきました。しかし植樹をした形跡はなく、低い雑木や草が茂っているだけ。Kちゃんが自然に還しているんだと言っていましたが、自然に還せばもう、山林としての収入はなくなります。山の持ち主さんはそれを承知しているんだろうか。
その答えは数日後の新聞記事にありました。
戦後植樹された桧や杉は、安い外材に押されて儲けにならず、間伐もされず放置された森がたくさんあります。密に木の茂った常緑の森は日が差さず、下草も生えず、落ち葉が少ないので土に水を湛えることもせず、災害を引き起こすおそれもあります。そこへ行政が税金を投入して間伐などを行う「森林経営管理制度」が県内で進んでいるのだとか。
そういえば、黒森峠を走っていて小さな違和感を抱いた景色がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/74/57b8cf344505063f60bdf8e203d19b2d.jpg?1646996918)
木を伐採された後がススキの原になっているのです。ということは、伐採されてから何年か経っているということ、すぐに新しい木を植えるつもりはないということです。こんな場所が何か所もあって、なんだか変な景色だなあと思いながら山道を走りました。水源林造成事業によって、やがてここにパイオニアプランツと呼ばれる低木が生え、長い年月を経て広葉樹の森を作るー長い長い取り組みだったようです。
一方西条市の西条自然学校の理事長、山本さんを中心とするボランティア団体「西条伐倒団」は、手入れのできなくなった山林の持ち主の依頼を受けて木を伐採し、自然に還す試みがされているんだとか。けれど、急峻な山に作られた人工林を自然に還すのは容易ではないそうです。
私たちが見た森も、十年以上たってやっと雑木が茂りだしたところでした。
山歩きをしながら大きな勉強をさせてもらいました。