白猪の滝、唐岬の滝に行った2日後、娘たちがいきなり、今は住む人のいなくなった石鎚のふもとの村に行くので一緒に行くかと誘いに来ました。午前中は別の用事があったのだけど、このチャンス、逃してはもったいない。娘たちとは別々に石鎚ロープウエイへ続く道へ車を走らせました。
高瀑の滝への分かれ道で合流、今は住む人のなくなった旧石鎚村へ。
この村の最後の住人、曽我部さんの住んでいた家に行くそうです。トラオパパは以前トライして道を間違えたどり着けなかったのでリベンジというわけです。
ここの広場に車を止め
おお~
いきなりこの坂かい。
山側にはきれいに石が積まれて
細い道がジグザクに上に続いています。けっこう険しい・・・
木々に包まれて壊れかけた家が。
この石の上に落ちているのは?
この石の上に落ちているのは?
サルの落とし物ではないかと。キツネやタヌキはわざわざきれいな石の上にフンはしないだろうというのですが、どうなんでしょう。人間が通るための平らな石一つ一つにフンがおいてあったりするのでひたすら下を向いて歩かなければなりません。中にはトイレのようにたくさんのフンが集まったところもあって、なんとなく人間ぽいp習性がサルなのかなあ、と思ってしまいました。
植林された木々ですが、間伐はあまりされてないようです。
しばらく行くとまた壊れた家
そこを過ぎるとまた細い道
こうやって石を積んで平らにしたところには、昔はもっともっと家があったのでしょうが今は見当たりませんでした。
小さな祠がありました。
誰かがお正月を迎える準備をしたのでしょうか。しめ飾りにお餅が備えてありました。お茶の賞味期限を確かめたところ、今年の5月だったそうです。傍らに生けられたシキミもまだ青々としていました。
村がなくなった今でも、ここまでわざわざお祀りしに来てるんだねえ。わたしは感動しました。
道の傍らにそびえるのは石積みの常夜灯
夜この道を歩く人もいたのだろうか、だれがこの常夜灯にろうそくをともしていたのだろう?この火がなければ真っ暗な山道だったことでしょう。目印もろくにない同じような道を歩いていたら、
昔の人がよく、狐に騙されて同じところをぐるぐる回って家に帰れなかった、なんて話をしていたけど、さもありなん、と思ってしまいました。
ここのおうちは生活用品もそのまま残っていました。
娘が子供たちに言い聞かせていました。
廃屋に来ても、壊さない、入らない、盗らない、つまり何もしてはいけないと。私たちはただ見せてもらうだけです。
登山と違ってただ登るだけの道を1時間ほど歩いたころ、やっと目指す曽我部さんの家に着きました。
きれいに手入れされたお庭もありました。
長い縁側のある家。建てられたのは江戸時代だとか。
わらぶきの屋根を手入れしながら住んでおられたのだとか。
かなり大きな家でした。
縁側に座ると美しい山々が見えたそうですが、曽我部さんが山を下りるとき畑に植えた杉の木が大きくなって、視界は遮られていました。
でも少し畑のほうへ移動すると
左後ろにちょこっと見えているのが石鎚だそうです。
ここでちょっとした事件が。
ちょうど目の高さのところで杉の花が開いていたのです。
ああ~、花粉が見える! 向こうでみんなが叫んでいました。そして間もなくトラオが目がかゆいと騒ぎだしました。
ここまででも相当高く登ってきたと思うにに、さらに上に集落があったそうです。親たちはこのあたりを探検するのに夢中でしたが、トラオは目のかゆさからイライラと怒り出し、花粉から逃げたいがために早く山を下りようとせかします。結局ここでばあちゃんの出番。一足先にトラオと降り始めました。
主のいない家の庭にはボタンの芽が
あまり荒れ果てた感じじゃないなあ、と思いながら登りと同じようにいやなものをふんづけないように、下ばかり見て歩きました。 ーつづくー