試験がんばってください

　明日から試験です。

　在校生諸君、がんばりましょう。

　考えようによっては、否、考えなくても学校の試験はやったかやらないかということを試されるようなものですから、楽と言えば楽なんでしょうけれども。やっているからできる、やってないからできないということなのです。だから努力が大事なんです。

　それを理性の進捗状況を試験するなんてことになると、これは骨が折れる。

　人間の理性は、ある種の認識について特殊の運命を担っていて、理性が答えることもできない、理性が退けることもできないような問題に悩まされるという運命にあるからです。

　認識の諸形式、確実であるか、明晰であるかなどということも判定できません。つまり形式は他者には評価できない。

　最近ほんとうにそう思います。

　世の中には決め付けることの得意な方もおられます。
　独断で言い切る方もたくさんおられる。

　そういう場合にいつも思うのです。言い切ることがなぜできるのかということを。他の可能性はないのかな？って。

　黙ってじっと聞いていると必ず誤謬が生じます。面白いものです。だから、謙虚にしていないと馬脚をあらわしてしまうのです。難しいものです。考えるということは。もっとも、愚昧なわたくしなぞ年中馬脚をあらわしてしまいますが。ある意味においては。


　γの教育と言うものがあるとすれば、相当高度なものになってしまうと慨嘆しています。高度な思考を要するからです。

　わたくし自身もまだまだ勉強しなくてはなりません。世界万巻の書物を読んだわけではありませんし、永遠に途中の過程でしかないわけです。

　と、思っていたらかなり年をとってしまいました。
　もう遅いのかもしれません。

　ですから、今のうちに勉強するしかないのですよ。
　試験中だからと遊びほうけていては天下の恥さらしです。

　なにも考えていないという馬脚を自らあらわしてはならんと、これは年長のものとしての思いやりから言っています。これだけは言い切ってもいいのだろうと。

　試験、がんばってくださいね。

　また明日。