国会中継を見ていると常不軽菩薩のことを思い出すのだ。国会には魑魅魍魎が住んでいるからである。まさに増上慢の集まり。ヒトのワルクチしか言わないヤカラが多すぎるから。
増上慢(正しい教えを得ていないのに得たと思い込んでおごり高ぶる者)の人
々が満ちあふれる時代に、一人の菩薩がいた。彼はどんな人をも拝んで「私はあ
なたを敬い、決して軽んじません。あなたはきっと仏様になるお方なのですから」
といった。遠くに人を見れば、その人のもとに駆けつけて同じことを告げた。「
馬鹿にしているのか」と人々は怒り、罵り、石を投げ棒で打ちすえようとするが、
その菩薩は決して怒ることなく身を避けて、なお同じことを述べ続けた。人々は
彼を「常に軽んじない者」ということで、常不軽菩薩と呼んだ。
馬鹿にされても、暴力を振るわれても、決して怒りの心を起こさずに、あらゆ
る人々を尊敬し、どんな人のところにも訪れて正しい言葉を述べ続ける。この常
不軽菩薩の姿は、ボキのこころに深く刻まれている。なかなかできないど。
「アメニモマケズ」の詩をもう一度読んで我が行いを是正するしかない。まさに常不軽菩薩の生き方そのものだから。
雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク 決シテ瞋(怒)ラズ イツモシヅカニワラツテイル
一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ 小サナ萱ブキ小屋ニイテ
東ニ病気ノ子供アレバ 行ツテ看病シテヤリ
西ニ疲レタ母アレバ 行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニソウナ人アレバ 行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクワヤ ソシヨウガアレバ ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズ
サウイウモノニ ワタシハナリタイ