野菜ソムリエPro. AndyのBlog

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泉州タマネギ収穫体験&バーベキューに!その1

2011年05月14日 23時46分50秒 | 野菜&果物
5/14(土)、
野菜ソムリエコミュニティ大阪主催の
泉州タマネギ収穫体験&バーベキューツアーに行ってきました。

これは、コミュニティ大阪に所属の野菜ソムリエSさんから
お誘いいただいたのがきっかけです。

泉州はかつて早生タマネギの産地でした。

水分が多くて柔らかく、甘いのがここのタマネギの特徴。
旬の時期には生で食べてもおいしいです。

コレラに効くということで、大阪で薬用として販売されたことが
きっかけで、需要が飛躍的に向上。
昭和初期には全国の3分の1を占め、一時は日本一の生産量を誇ったそうです。

ただ、手間がかかることや他府県での栽培面積の増加、
そして安価な外国産のタマネギの大量輸入により、
現在は全国生産の約1%、「知る人ぞ知るタマネギ」となってしまいました。

とはいえ、ふつうのタマネギでは味わえない風味があります。

さて、今回お邪魔させていただいたのが、
射手矢農園さん


で、畑に到着。
これをみてください。見事です。
これは中生の品種だそうです。

収穫の目安は、茎が倒れたとき。
葉っぱの養分が玉ネギに全てわたるとと茎が倒れます。

写真では左側の3個がもうすぐです。

因みに晩生は収穫時期になると、もう少し皮の茶色が濃くなります。


もう1枚の写真。
節(葉っぱと葉っぱの感覚)が詰まっています。
品質がいい証拠です。
また、葉っぱの色も濃すぎず薄すぎず、
エエ色をしてますね。


さて、私達一行にご説明をしてくださったのが、
射手矢さん。
写真の真ん中でご説明されている方です。


そして、収穫体験
収穫したのは今が旬の早生の品種。
この太り具合見てください。見事です。


1個を拡大して撮影。
正円形(中高)でズッシリとした重さ。これが良品の証です。
しかもデカイ。

大玉となると、大味では?肥料が多いのでは?
と思われるかもしれませんが、
ここのタマネギはそんなことありません。

ちなみに肥料が多いと、品種にもよりますが
収穫時期になっても葉っぱは黒っぽい緑のまま。
大きくはなりますが正円形(中高)にならず、平べったい形で重量感がなくなるか、
逆にタマネギの玉が極端に小さく細長い形になり、軽くなってしまいます。


みなさん、ざっくばらんに収穫中。
収穫したタマネギは参加者で自分で選んで好きなだけお土産としてお持ち帰りです。
もちろんボクもたくさん頂きました。

ここのタマネギのおいしさの秘訣とは・・・。
あくまでもボクの独断と偏見ですが…。

まず、

2日前までかなりの雨が降っていたのですが、
この日はすっかり水が引いていました。
土を見ましたが、
砂地で通気性がいい土であり、
有機物も適度にある為だと思います。

2番目は水田裏作

水田裏作だとクリーンな土で栽培できます。

水田裏作とは、稲を収穫して翌年の田植えまでに
野菜などを栽培することをいいます。

田植えの際、いうまでもなく一面水を入れます。
そして土を練りますので、畑に潜む病原菌が死滅します。

また、稲は土壌の余分な肥料分を食いつくし、
さらに土をクリーニングしますので、
お米の収穫後は土がキレイになります。

つまり、病気や病害虫による被害のリスクが減ることにつながります。

さらに肥料をどれだけやればいいか、計算がしやすくなります。
計算がしやすくなるということは、
無駄な農作業が省けて、世話がしやすくなることにつながります。

その為、タマネギがのびのびと育つのでしょう。

また、ボクの経験上、タマネギは肥料を食い尽くす特徴もありますので、
もし前に作った野菜の肥料(大体病害虫もいる)が残っていれば、
思わぬ生育をすることがあり、病気のリスクは高くなりますし、
無駄な農作業が増えてしまいます。

見方を変えれば「過保護」になってしまいます。

3つ目は、やっぱり生産者さんの知恵と栽培技術だと思います。
泉州ならではの知恵、栽培技術があると思います。

4つ目は、これはそんなに関係しないかも知れませんが、
もしかして・・・ということで、あえて書きます。
潮風

比較的海に近いため、瀬戸内海からの風も何がしか関係あるかもしれません。
泉州地方は地形的に瀬戸内海からの風が和泉山脈にぶつかる地域ですので。

なぜなら、タマネギは中央アジア、東地中海沿岸が原産。
地中海沿岸が原産の野菜は、割と潮風に強いです。

例えばキャベツ。千葉県の房総半島が産地ですね。
ダイコン。神奈川県の三浦半島が産地ですね。

つまり、潮風が常に…といったら大げさですが、
結構吹いているところなんですね。

では、なぜ潮風が味を左右するのか?
これは、あんこを甘くするときと同じ原理だと思います。
あんこを甘くするとき、皆さんどうされますでしょうか?

沢山のタマネギを手にした一行はこの後、
お待ちかねのバーベキューに。

続きは次回。


ちなみにこれはタマネギの花です。

P.S.
射手矢農園さんのWebサイトで、
早速このイベントを取り上げてくださいました。
以下のURLです。
ボクも写ってしもてますね。
http://www.tamanegi.tv/iteya/2011/05/post-69.html
コメント
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