ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

180517 超高齢社会ニッポンを考える、その3。落地生根落葉帰根。老人は荒野をめざす!!

2018年05月17日 | アフターセブンティ

4、 元気で長生きの理想と現実(新老人の思想:五木寛之)

(ペンタックスK3,マクロ50mmレンズ)

(イングリッシュガーデンのバラ、日本経済大学内)

(1)  70歳を過ぎたころからひとは一般に生きることに疲れを感じ始める。と五木さんは言う。かくいう私も72になって今、特段にこの世に未練を感じるということはない。二人に一人が癌になるらしいが、苦痛の中で寝たきりなんて御免こうむりたいね

(2)  元気で長生きは理想だが、100歳以上の6万人老人の8割が寝たきり、要介護、高度医療で無理やり生かされ、老々介護で、まったく生きている楽しみは何もないという不幸な状態。長寿ナットイコール幸せ!1億総活躍社会などと白々しいスローガンをかかげる安倍政権、まったく腹立たしい限り。2%の物価上昇ができればすべてが解決するとでも言いたげなアベクロ。

(3)人生の去り時・・人間は何歳まで生きるべきか・・つまらんこと考えるな、自然に任せよ!まあ男の寿命80歳くらいまで生きればよいか。それまで寝たきりで人の世話なしに生きることができない状態でトイレに行けなくなったらもう延命は結構だね。孫娘の結婚式にどうしてもでたいと思うなら私が80歳で孫娘は19歳。まあ病床でどう思うかだ。老年でどんなに活躍している人でもなくなって1か月もすれば世間は忘れ、世の中はいままでどおり回転している。

高齢者マークをはってポルシェを運転している老人をみて、うらやましくもあり、うっとおしくもある。

 

5、不易と流行の匙加減。

(1)はやり(流行)ものとどう付き合うか。

芭蕉が言ったという不易流行。世の中には人間の欲や生老病死など永遠に変わらぬものと季節の移ろいや故郷の変遷、ファッションなど変わるものがある。それをどう5、7、、5で表現するかというわけ。リタイア以後軽キャンでジーパンにシャツ、網のベストで写真撮影する生活でとんとファッションには金を使わなくなった。年寄りはとにかく臭くて汚らしいのだから、いつもこぎれいにしておかなくちゃと妻から言われる。しかし昨今、無臭、無菌、無脂など言いすぎじゃないかね。災害時避難生活など乗り切れるはずがない。純粋培養された人間ばかりでまったく気楽に生きられない世の中になっている。

(2)        流されゆく日々。

ビジネスマンは情報情報とTVや新聞、スマホとにらめっこかもしれないがリタイヤ族からすればTVも新聞もみなくとも一向に生活変わらずやっていける。TVはつまらんタレントのバラエティ番組ばかり。大谷の活躍をみるだけでいい。現役時代は毎年正月に年頭の誓いを立てたり、たてさせられたりしたがやり切ったためしがない。自分の本性に気付いて流されてゆけばよい。

  

6、豊かさについて考える

(1)何を捨て何を残すか・・紙や本や衣類など考えながら整理しても一向に整理できない。火事でもあったつもりで捨てないとどうしようもない。思い出も一種のゴミ。46年前の披露宴のカセット出てきた。テープが劣化していて切れてしまった。いまさらそんなテープを聞いてもどうしようもない。そんな時代もあったのだなと思うだけ。

(2)豊かさあって感激なし・・物質的には超豊かな五木氏も大昔、ないないづくしの時代に親友と九州の低山の頂上でイタリア民謡を腹から歌った感激は今はないという。

(3)週刊現代の新億万長者特集。若くして大金を得た成功者。それは不安と苦悩の始まり。カネのない苦しさを知っているから失う不安、失わないためにがんばるしかない、追われるような感じ。稼ぐより稼いだ後がむつかしい云々・・・。

7、 理想の「逝き方」をめざして

(1)逝くことと恐れること

同年配の訃報が続く。高齢者は増えたし体の劣化は誰でも進む。80になれば8種類の病気を持っているとか、28本あった歯も半分くらいに減ってしまう。「咲く花の姿は変わらねど今年の花は去年の花にはあらじ」桜は惜しまれて散ってゆくがまた来年あたらしい桜が咲いてくれる。

(2)雑木林で生き倒れた仏陀。孤独死、平穏死、尊厳死。死に方が問われる時代。西行のように花の下で死ねたらシアワセとか。老いと死をどのように落ち着いて受容するか、死を弔うより死を迎える生者に安らぎと納得をあたえることぐらいしか現代の宗教には求められていないのではないか。親鸞は「つくづく思いをいたせば仏というのは自分一人の為にあったのだ」と言っている。生まれて成長し生の営みをおえて世を去ることは自然の理であり穢れでも何でもない。

(3) 老人は荒野をめざす。心と体をすりへらして生きた挙句が寝たきり老人じゃどう考えても納得がいかない。幸福な老人は少なく不幸でみじめな老人が大半を占める?それが現実? 一度日本政府も後期高齢者1600万人にアンケート調査をしてみたらどうか。今、幸せですか?

(4) 落地生根落葉帰根。芽が出て若葉から青葉になりやがて紅葉し散ってゆく。見事な自然のリズムであり、アンチエイジングよりもナチュラルエイジング人生75年くらいがベストではないか。マスコミは元気な長寿者を持ち上げすぎる。生命を尊重するということは人間を自然の一部として覚悟することではなかろうか。わが写真愛好会メンバー20名、平均年齢が75歳となった。無理をせず、あるがままに、生きればよさそう!!

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