金沢では城下町の名残をあちこちで見ることができますが、中でも典型的な所は長町一帯の武家屋敷跡です。
驚いたのは、それが金沢の中心繁華街香林坊のすぐ裏手にあったことです。
ビルの立ち並ぶ香林坊のバス停から歩いて5分もかからないところ一帯が江戸時代に加賀藩の中級藩士達が住んでいた界隈です。土塀や屋敷跡、石畳の道が残る静かなたたずまいのお屋敷街です。
電線も見えないようにして、景観が守られているようです。
家々の土塀には雪除け用のこもが掛けられていました。
こんな上の方まで雪が積もるんだあ、と感心。
どこか上加茂の社家町に様子が似ていました。
武家屋敷跡野村家を見学しました。加賀藩の重臣だった野村家の屋敷跡に昭和初期になって、藩政時代に栄えた北前船主、久保彦兵衛の豪邸を移築したもの。
建物は藩主を招いた上段の間を始めとして金に糸目をつけない豪華な造り。
庭園は、野村家時代のものが残っていて、足立美術館、桂離宮と共に日本三名園の一つに数えられているということでした。
ちょっと?でしたが。
建物の縁の下まで遣り水が入り込んでいて、向こう側の庭に向かって高低差があり、深い落ち込みになって水が滔々と流れこんで。
橋の陰には見事な鯉が何匹かじっとして動かず、庭の静寂を守っているかのようでした。
他にも足軽の人達が住んでいた家も見学しましたが、にわか雨が降ってきたし、日も暮れてきたので、尾山神社の方へ向かいました。