子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2018年J1リーグ第13節 札幌 VS G大阪【2:0】

2018年05月05日 21時12分54秒 | 北海道コンサドーレ札幌
残留目標の守備的なサッカーから,上位狙いの攻撃的なサッカーに切り替える,と宣言して,ミーシャを招聘するという思ってもみなかった手に出た今季の札幌だったが,やはりJ1は甘くない,と思い知らされた開幕直後。開幕から3試合で2敗して勝ち点1。果たして「2点取られても3点取り返す攻撃的なサッカー」が実を結ぶのはいつの日か,と思案していたのは3月中旬のことだった,
それがホームで長崎に勝利を挙げてから,続く9試合負けなしで勝ち点を積み上げ続け,気がつけばACL圏内の3位に浮上するとは,本当に魂消た。オリジナル10のひとつ,ガンバ大阪を小雨降る厚別に迎えた今日のゲームも,ここまでの成績が決してフロックではないことを証明する見事な試合となった。

先取点は深井の突破から菅を経由して,福森が入れた高速クロスをチャナティップが受け,最後は最前線まで上がった深井がボレーを沈めるという,絵に描いたようなゴールだった。ヘッド・コーチがミーシャに代わって最も変わった点は,2列目が前を向くようになったことと前線への人のかけ方だと思うが,先制点にはそのどちらもが美しい形で凝縮されていたように見えた。

だが日本代表経験者を先発で6名(多分)揃えたガンバは,後半開始から今野に代えて長澤を入れ,システムを変更してくる。前目にいた遠藤が下がり,サイドを縦に繋いでクロス,という形をよりシンプルに追求するようになったことで,一気にポゼッションを高め,札幌を追い詰める。だがガンバが最後のクロスの精度を欠いたことにより,長澤が期待したほどにはポストプレーヤーとして機能しなかったことに加え,両ウィングバック,特に相手の生命線である左サイドを受け持った駒井(スプリント回数22回でチーム2位)の目を瞠るような頑張りもあって,復調途上の古豪を相手に結局無失点で,サポーターにとってGW最高のプレゼント勝ち点3を積み上げることとなった。

今季の新しいサッカーが,勝ち点という結果に結びついているだけでなく,観ていて面白いサッカーになっていることは,スプリント総回数で相手を5回上回る193回,走行距離も同じく5km弱上回る120km強という記録にも顕著に現れている。マイボールになって前線にボールが渡った瞬間に,サイドと2列目,時にはボランチやサイドバックまでもがスペースをめがけて走り出すダイナミズムは,昨年までのコンサには存在しなかったものだ。ああいうサッカー,具体的には「行け−!」と声を張り上げられる瞬間が少なくとも前後半に各々2度以上あれば,サポーターはそれだけで「楽しい見世物を見せて貰った」という満足感に浸れる。W杯中断まであと2試合。是非ともサポーターの声を枯らせるアタックを最後まで!


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