子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2019年J1リーグ第8節 札幌 VS 横浜F・マリノス【3:0】

2019年04月20日 16時46分31秒 | 北海道コンサドーレ札幌
札幌の昨年の大躍進を支えた立役者の一人,三好の凱旋試合。選手紹介の時には「おかえり」の気持ちを込めた大きな拍手が送られ,場内は温かい雰囲気に包まれたが,試合自体は三好にとって非常に悔しいものとなった。
ゼロトップといっても良い横浜の布陣はボールを上手に保持して,常に菅が下がった状態でほぼ4バックになっていた札幌の守備の隙を窺うものの,フィニッシュにまで持ち込む場面は少なく,天野がベンチに下がった段階で試合は実質的に終わった。
けれども前節で連敗を止めた札幌も,上位の横浜を相手にまさかの大勝とはなったものの,試合内容は決して褒められたものではなかった。

チャナティップの飛び出し,福森のシーズンに一度の大当たりFK,ほとんどルーカス・フェルナンデスの得点と呼びたいアンデルソン・ロペスのヘッドと,得点はいずれも鮮やかなものだったが,ボールの支配率は30%,パス数は横浜の682本に対して296本と半数以下。それでもシュート数は横浜の11本を上回る15本というスタッツだけ見れば,現代サッカーの理想型と言えなくもないが,やはりポゼッションで圧倒することが目的のミシャにしてみれば,理想のチーム作りという点ではまだまだ道半ばという評価となることだろう。

前線では鈴木武蔵がほとんど何も出来ず,アンデルソン・ロペスは2得点に絡んだものの,複数の選手が絡んだアタックという点での評価は,ほぼ零点と言わざるを得ない。MOMとなったチャナティップも素晴らしい闘志と粘りでドームを沸かせたが,3トップの連動状況という点では物足りない。ダブル・ボランチの二人宮澤と深井も,ボールを刈るという点では及第点がつけられる内容だったが,奪ってからの展開に迫力はなかった。キム・ミンテの危うく得点に繋がりかねない大きなミスパスや,浅いフェイントで簡単に振り切られるDFの軽さも目を覆いたくなるほどだった。
唯一相手が手を焼いていたのは,高い技術とスペースを発見してそこを我が領土とする姿勢に長けたルーカス・フェルナンデスのプレーだったろう。長いボールを足元に収めて前を向くためのトラップも完璧で,身体のキレにも凄みがあった。その分,後半の怪我による退場が気に掛かる。駒井に続いてもしルーカスも長期離脱となれば,その損失は計り知れない。大事に至らなければ良いのだが。

だが,決して満足のいく内容ではなかったとは言え,2試合続けての完封勝利は,守備陣に勇気を与えることは間違いない。連休中のホーム神戸戦との間にセットされたアウェーの磐田戦で,守備陣が無失点を継続して,是非ともビジャの初来札に弾みを付けたい。ビジャのゴール,見たくないけど,本音は見たいような,なので…。


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