私こと”計測マン”の進化は留まるところを知らない。
計測の醍醐味は、見えないものを見る、すなわち不可視なものを可視化するところにある。
気温、気圧、放射線、電磁波しかり。
そして今回、赤外線センサーを装備した。
これはサーモグラフィというやつで、物体から放射される赤外線からその表面温度を測るものだ。
外の景色に自分の右手を差し伸べた画像を示す。
温度分布はスペクトル表示され、白が最も温度が高く、次いで赤→黄と続き、濃い青がもっとも低温。
画面内では最低温度が8.2℃、最高温度が私の掌の33.5℃だ。
中央の○の温度(℃)の数値が左上に表示される(川の中)。
これがあれば、可視光が見えなくても、闇に潜む怪しい人間の存在がわかというもの。
そう、私はプレデターやグラボイズ2並みの感知能力を身につけたのだ。
もちろん本来の目的は、本業の心理学実験用に、ストレス時の皮膚温の変化を測るため。
でも実験以外にも、いろいろ使える。
それにしてもこういう手ごろな計測器って、ことごとく外国製。
つまり日本製は”民生用”が存在せず、バカ高い研究用しかない。
これはメーカーの責任ではなく、ユーザー側の問題だろう。
気象災害が多いのに、日本では、まともな気象計さえ、国産のものがない。
線量計も福島原発事故以降はともかく、事故以前は、”安全神話”ゆえか、 民生用がなかった。
当時購入したアメリカ製の民生用は、放射能事故についての対応がマニュアルに書いてあったのには驚いた(それが役立つとは当時は予想できなかった)。
もっとも日本では、体重計だけは進化がすごい。