梅雨末期の大雨によって九州だけでなく秋田でも死者が出た。
気象防災は、予測・実況の情報入手が可能(気象庁のキキクル)で、適切な対応をすれば、少なくとも人的被害は抑えられるはずなのに…。
今回、目についたのは、車による移動中の死亡。
たしかに、大都市でない地方だと、避難を含む人間の移動は車が前提となろう。
ならば、車での避難を前提とした避難タイミングとルート選定を”事前”に確定しておかねばならない。
避難タイミングは、車での走行が不可能になる、「道路が冠水する前」となる。
なぜか。
冠水した道路だと、深さがわからないまま、進むことになる。
そして深みにはまって水深がマフラーを超えると、エンジンが停止する。
車が動かない状態で、さらに水深が深まると、タイヤに浮力が発生し、ハンドルが利かなくなる。
そうなると車は水流に無抵抗に流される。
水深がドアの半ばまで来ると、水圧でドアが開かなくなり、脱出不能となる。
車内に水がどっと浸入し、人を閉じこめたまま水没する。
タイミングは、避難ルートの道路状況との兼ね合いにもなる。
選定すべき避難ルートには、以下の危険箇所が無い事。
●小さな橋…橋ごと流される
●低地:田んぼがひろがる、河川近く…冠水して走行不能
●アンダーパス…突進して水没する
●崖沿い
多少遠回りになっても危険箇所を避ける事。
なので事前のルート選定(実地見学も)は必須。
どうしてもどれかの危険箇所を通らざるをえない場合は、自宅ではなく”その箇所が安全な時”が、避難タイミングとなる。
そして脱出用のハンマーを車内に備えておく。
割れれば車のガラスは粉々に散るので、すぐに脱出できる。