世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

ホヤ(海鞘)・マホヤ・アカホヤ

2009年07月27日 06時46分48秒 | ウニ・ホヤ・ナマコ・海藻類


ホヤ(海鞘)・マホヤ・アカホヤ

【語源】
ホヤの古名は宿り木を意味します。「ほよ」
海の岩に密着する様子が他の木の宿る木の根に似ているからと
言われています。

また、ホヤの形がランプの「火屋(ほや)」に似ているから・・・と
言う説もあります。

現在、漢字で書くと「海鞘」ですが、昔は「老海鼠、保夜、石勃卒」
などと記していました。文献に残されているのは平安初期の延喜式が
最古。かなり昔から食べられていたんですね~

見た目から、「海のパイナップル」などとも呼ばれています。



      アカホヤ
【旬】
ホヤは食用としては2種類あります。「マホヤ」と「アカホヤ」。
多く流通しているのは、「マホヤ」の方です。
マホヤは三陸産の養殖中心ですが、アカホヤは、北海道産の天然物
です。

アカホヤは漁獲量も少なく貴重品。北海道内で、ほぼ消費されているよう
です。
味は好みになりますが、アカホヤの方が癖が少なく、食べやすい。
マグロ君はアカホヤの方が好きです~


      マボヤ

市場に流通してるホヤは宮城や岩手で養殖されたものが多いです。
ホヤの養殖は6月から・・・牡蠣の殻にホヤの種を付着させ、いかだ
から水深40メートルにぶら下げます。
そして・・・4年後、4~8月にかけて収穫します。

ホヤの旬は、文句なく夏です。

 


 

      マボヤの酢の物

【うんちく】
ホヤの姿を初めて見た人は到底、動物だとは思わないでしょう。
根っこが生えていますし、目も口もなく、動かずへばりついて
いるので・・・!しかし~生まれたての頃は・・泳ぎ回るんですよ。

マボヤの生殖腺は中央に卵巣があり、その周縁に精巣があります。
つまり雌雄同体なのです。
11月から3月の産卵期には出水孔から精子と卵子を何度も噴出し、
体外受精を行います。受精卵は2日後にふ化します。
ふ化したホヤはオアタマジャクシのように泳ぎ回るのです。
一生の内で、このように動ける期間はわずか半日から3日間。
終生の住みかを見つけると、頭部にある突起で岩などに固着し、
定住生活にはいるんですよ~。




     マボヤ

【ブランド・産地】
ブランド化は残念ながらされてないようです。

マホヤの主な産地は宮城県、次いで岩手県、青森県と続き、この3県
で全流通の95%以上を占めます。
特に、宮城県は養殖が盛んで、宮城一県で75%のシェアを持ってい
ます。

アカホヤは北海道~流通的には北海道内で地場消費されているに
すぎませんが、味は格別。癖も少なく、「ホヤが苦手」と言う方でも
このアカホヤは食べれるかも・・・。


   アカホヤの刺身



【産地ならではの漁師料理】
三陸地方では昔から「ホヤはキュウリと食え」とか「藤の花が咲く頃
が旬」と言われています。
産卵後、体力が回復して最も太る時期が6~7月。
藤の花が咲き、キュウリの美味い夏。
この事からも夏が旬と言えます。


     アカホヤの塩辛




           マホヤの塩辛


食べ方は、酢の物、塩辛、天ぷら、刺身など。

漁師さんの食べ方はこれに従い・・キュウリの薄切りと酢の物に
します。隠し味にホヤの殻の中に含まれる汁を少量、酢に加えるの
だとか。「こうするとホヤ独特の香りを更に楽しめるのじゃ」・・と

ホヤは臭いと言う方がいらっしゃいますが、鮮度の良い物は臭みは
まったくありませんよ~


     焼アカホヤ

【栄養と効果・健康】
夏のホヤは冬に比べてグリコーゲンの含有量が8倍になり、甘味と
旨味の増す旬となります。
冬のカキは「海のミルク」と呼ばれるほど栄養価が高い事で知られて
いますが、夏のホヤも決して引けを取りません。

ホヤは様々な病気の原因となる活性酸素の生成を防ぐ最強のミネラル
「セレン・セレニウム」を含む数少ない食品の一つです。
セレン・セレニウムの抗酸化作用はビタミンEの約500倍と言われ
ており、ガン予防、心筋梗塞や脳卒中の予防、血行障害や更年期障害
の改善などの効果が期待できます。
他にもタウリンや鉄分などの有用成分を豊富に含むスーパー食材なの
です~。

          アカホヤ





      アカホヤの刺身



          マホヤの刺身



       アカホヤの塩辛ルイベ風












       コノワタとホヤの和えもの









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ウニ(海胆・海栗・雲丹)

2009年07月25日 05時33分45秒 | ウニ・ホヤ・ナマコ・海藻類


  ウニ(海胆)



【語源】
「うに」は海胆とかきます。
胆(きも)の字は人間の肝臓に外形が似ているからと考えられます。
また、海栗(うに)とも書きます。栗のイガに似ているからです。
塩漬けしたものは雲丹(うに)と書き、生のものと区別して使います。
ややこしいですね。







【旬】
旬は種類によって異なります。
食する部分は生殖巣である為、最も生殖巣が発達する産卵期が最高です。
「ムラサキウニ」の産卵期は6~8月、「キタムラサキウニ」は9~11月、
「バフンウニ」は3~4月、「エゾバフンウニ」は7~10月です。


       平目の昆布〆ウニ和え








【うんちく】
ウニは世界に800種以上、日本近海だけでも100種を越えると言われていますが、
一般的に流通しているのは、上記の4種類です。
ムラサキウニ系を「白うに」、バフンウニ系を「赤うに」と呼んでいます。
赤の方が甘みが強く、身のしまりも良いで美味しいとされています。
価格も一般的に赤の方が高めですが、白の少ない冬場には逆転する事もめずらし
くないとか。



江戸時代には三河の「海鼠腸(このわた)」、肥前の「カラスミ」と並び、
越前の「塩雲丹(しおうに)」は日本三代珍味とされていました。

ウニの殻の中はほとんどが消化管と生殖巣で占められ、食い気と色気であふれて
いる生き物です。
旺盛な食い気は強力な5枚歯でちょうちん型の咀嚼器(そしゃくき)に支えられて
いますが、この名称を日本語では「アリストテレスのちょうちん」と言います。

動物学の祖と言われるギリシャの哲学者、アリストテレスが地中海の
レスボス島で海産動物の研究中にこれを発見し、命名したそうです。







        ウニの天ぷら


【ブランド・産地】
ブランド化とまではいきませんが、「利尻・礼文のエゾバフンウニが最高」と
言う人が多いです。
あの高価な利尻昆布をふんだんに食べて育つわけですから納得。


美味しいウニはここ







【産地ならではの漁師料理】
何がともあれ、獲れたてをかちわり、指ですくって食うのが一番。

また、殻のまま火にかけるのも最高。
磯の香りが身に移りなんともいえず美味い





【栄養・効果】
ビタミンB1・B2、グルタミン酸、血液をサラサラにするEPAを多く含んで
います。
身も柔らかく、消化吸収も良いので、病人や老人の栄養補給に優れている食材
です。


      バフンウニ





左から淡路洲本のムラサキウニ、中央 唐津の赤ウニ、右 北海道利尻のバフンウニ






ウニの情報ドンドンお待ちいたします。


    生うにのパスタ




         ウニのしゃぶしゃぶ






            うにラーメン




        ウニのコロッケ







            ムラサキウニのにぎり鮨













         ウニとイカの巻物


      ウニとイクラの巻物







        焼きウニ








           利尻のバフンウニ















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ナマコ(海鼠)・マナマコ

2009年07月20日 06時48分46秒 | ウニ・ホヤ・ナマコ・海藻類

    赤ナマコ

ナマコ(海鼠)・マナマコ



【語源】
海の鼠(ネズミ)と書いて、ナマコと読むのは、夜になるとネズミの
ように海底をはいまわるからとか、見た目が、ネズミの後姿に似て
いるから・・・・などと言われています。



          海鼠腸の塩辛


古くは、ナマコは単に「こ」と呼ばれていたようです。
生の「こ」が「なまこ」と言うわけです。
また、中国名は「海参」海のニンジンです。英名は「sea cucumber」
海のキュウリとか「sea sausage」海のソーセージと言います。

インパクトある姿をしているので、見た目から命名が多いようです。



        青ナマコ



【旬】
ナマコは冷たい海が好き。
水温が16℃以上になると、冬眠ならぬ夏眠に入ります。
北海道では夏眠しないものもいますが、秋も深まり水温が下がると
目覚めます。そして、待ちに待った漁期となります。

海鼠(ナマコ)の旬は冬です。「冬至ナマコ」と言う言われ方も
します。

地域によって違いますが、ナマコ漁の解禁は11~12月です。



      (上)青ナマコ、(下)赤ナマコ

【種類】
マナマコは体色によって、呼び分けられます。
赤褐色のものを「赤ナマコ」、暗青緑色から黒に近いものを「青ナマ
コ」と呼び分けます。
色の違いは、生息場所の違いで、赤ナマコは岩礁地帯に住み、青ナマ
コは砂地の海底に生息します。

味は赤ナマコの方が良いとされ、高値で流通しているようです。

青ナマコの中でも特に黒色に近いものを、「黒ナマコ」とも、呼び分
けますが、沖縄以南には、標準和名で「クロナマコ」と言う別種が
存在しますので、お間違いなく・・・・ややこしい~!


       ナマコ酢

【うんちく】
一般的に流通しているのは「マナマコ」です。
ナマコは軟体動物ではなく、ウニやヒトデの仲間で棘皮(きょくひ)
動物です。

海へ行って知らずにナマコを踏んでしまった時に、ナマコがネバネバ
した糸状のものを吐き出したり、内臓を吐き出すのを見たことがある
と思いますが、この糸状のものは「キュビエ器官」と呼ばれるもので
、刺激されると肛門から吐き出します。
この糸が魚のエラブタにからみつくと、魚はエラを動かせなくなって
死んでしまいます。


もう一つの技は「自切」です。トカゲの尻尾のように危険を感じた時
に体の一部を自分から切り離します。
動きの遅いナマコの地味な抵抗ですね~!

こんな、強い生命力から、中国では古くから精力剤として珍重され
ました。陸の精力剤「高麗人参」になぞられて中国で「海参」呼ばれ
る事は既に記しましたが、ニンジンはニンジンでも、高麗ニンジンの
事なんですよ~!


     ナマコのくちこ干し


       くちこ干しを炙った物



【ナマコの珍味】
ナマコの加工品は、高級珍味として流通しています。
海鼠腸(このわた)は、ナマコの腸を塩辛にしたもの・・・。
ウニ、カラスミとならび、日本三代珍味と呼ばれています。

海鼠子(このこ)は、ナマコの卵巣の塩辛。

「このこ」を干した「干このこ」も超のつく高級品で酒の肴に最高
「くちこ干し」、「干口子(ひぐちこ)」とも呼びます。



【ブランド・産地】
ナマコは北海道から九州まで、生息している為、特別な産地は見当た
りませんが、漁獲量の最も多いのは北海道です。続いて、青森・山口
・兵庫の順となります。

ブランド化はされていないようです。



     海鼠腸(このわた)の酢の物
【産地ならではの漁師料理】
ナマコの代表的な食べ方は酢の物です。コリコリした歯ごたえと、
磯の香りがたまらないですよね~!

しかし、瀬戸内地方の漁師料理で「ふくらぎ」と言うナマコ料理が
あります。
ハラワタを取り除いて、適当な大きさに刻んだナマコを沸騰した
お湯にくぐらす・・・・ナマコのジャブジャブのようなもの。
これを、なます風に味付けし、すりおろした山芋などをかけて食べ
る料理。「ナマコは火を通すと柔らかくなり、また違った食感を楽し
めるんじゃ」と・・・・!なんとも精力のつきそうな一品ですね。



【栄養と効果・健康】
ナマコはコリコリとかなり堅い食材ですが、その成分は意外。
90%以上が水分です。堅さの原因はコラーゲンです。また、サボニン
、コンドロイチンなども含み、お肌の健康維持には最高の食材と言え
ます。女性は食べるべし。

東南アジアでは、美容に良いという事でナマコブーム。
ナマコゼリーやジュース、ジャムなどが登場して来ているとか・・!

ミネラルも、カルシューム・カリウム・マグネシュームをバランス
よく含んでいます。




        ナマコとコノワタの和えもの




      

       薄切りにした海鼠






          赤ナマコの酢漬け






       コノワタとホヤの和えもの










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コンブ(昆布)

2009年07月17日 09時53分04秒 | ウニ・ホヤ・ナマコ・海藻類


コンブ(昆布)
【語源】
昆布の語源は中国語説、アイヌ語説、日本語説の3通りあります。
書物にコンブが登場する最古のものは中国の漢代初期以前で、
「カンプ」と記されています。
昆布という字が当てられるようになったのは紀元300年頃とされて
います。
この文字がその後、中国から日本に伝わったという説が一つ。


  昆布の煮物

起源はアイヌ語にあるのではという説もあります。
元来、中国には昆布は分布していなかったと考えられ、それを中国に
伝えたのがアイヌだったと言います。
その根拠はアイヌ語の「クンプ」です。
これは「水中の岩に生える草」と言う意味で、昆布の事を指します。
また、「コンプ・モイ」と呼ばれる地名も北海道にあり、釧路の
昆布森、根室の昆布盛を指しているようです。
「昆布の入り江」の意味と考えられています。

一方、日本語説では、昆布の古語「ヒロメ=広布」、これを音読
すると「コウフ」、これが転じて「コンブ」になったと言う説も
あります。



【旬】
近年、養殖が盛んで、天然昆布の出荷量を超えつつありますが、
旬は、7~9月。夏が旬です。




        昆布の天ぷら


【うんちく】
北の海の産物である昆布が日本の古い文献に登場するのは、8世紀
初頭のことです。
東北地方より大和朝廷に献上されていたことが記されています。
鎌倉時代以降になると和人の蝦夷地(北海道)開発が進み、
昆布は重要な交易品として海路敦賀に運ばれ、京に入り、瀬戸内を
経て大阪、そして江戸に・・・。
さらに九州、琉球へと長い年月をかけて広がっていきました。
この間、昆布は各地の食文化に溶け込み、それぞれの昆布文化を
育んでいきました。
当時中国貿易の中継点だった沖縄は現代でも、昆布の消費量が
トップクラスです。


       切り昆布



切り昆布の煮つけ


【昆布の主な種類】
まずは、真昆布。
道南の松前~室蘭、青森県小泊~宮城県に分布しています。
上品な甘味のある澄んだ出汁が取れ、大阪方面で出汁昆布として
最も使用されているようです。


2つ目は、利尻昆布。
石狩湾~利尻・礼文島~知床半島に分布しています。
見た目は真昆布によく似ていますが、旨味は真昆布より薄く、上品な
風味の澄んだ出汁が取れます。京都料理に欠かせない昆布です。

3つ目は羅臼昆布。
正式名はエナガオニコンブといいます。
厚岸~羅臼、歯舞諸島に分布しています。昆布の王様と呼ばれるほど
旨味が濃く、香りの高い出汁が取れますが、やや黄色みがかっていま
す。
透明度を重んじる京都には不向きなようです。



4つ目は日高昆布。
正式名は三石(みついし)昆布といいます。
渡島半島~日高~白糠、青森県太平洋側~三陸に分布しています。
甘味が少なく出し汁に若干色が付きますが、煮上がりが早くて
柔らかいのが特徴です。
出汁と煮物が兼用できる便利さが支持されて、関東で最も使用され
ています。

5つ目は長昆布。
その名の通り最も長い昆布で、生産量が最も多く、釧路~根室、
歯舞諸島に分布しています。
繊維質が少なく柔らかいので出汁には不向きです。
昆布巻きやおでんなどに用いられる、煮物専用の昆布です。
早煮昆布の商品名が付いていることも多いようです。







      昆布の鍋(羅臼昆布)

【ブランド・産地】
産地は、北海道が概ね しめています。東北でもわずかに・・・・。
ブランドとしては、たくさんありますが、羅臼昆布がトップ・ブラ
ンドと言えるでしょう。


鯛の昆布〆~塩昆布和え

【産地ならでは漁師料理】
産地であっても、出汁とりが主な使われ方のようです。
よって特別な料理は見当たりませんが、これほど日本食文化に
根ざした食材はないのでは・・・?
味だけでなく、出し汁の色にまでこだわり、使い分けられる昆布。

また、この旨みを感じ取る舌を持つのは元来、日本人だけだとか・・

日本人の味覚をも作り出した、すごい食材なのです。


【栄養と効果・健康】
海水中のミネラル・ビタミンをたっぷりと吸い込んだ昆布のヘルシー
パワーはすごいです。

ビタミンではB群、ビタミンKをかなり含んでいます。カロチンも緑黄色野菜に
匹敵するほど含んでいます。

ミネラルでは、カルシウム、マグネシウム、カリウム、亜鉛、ヨウ素
、鉄分などを多く含む上、消化吸収率が高い~究極の健康食です。

また、フコイダン、アルギン酸などの食物繊維も豊富で、血中の
コレステロールを減らしたり、大腸がんの抑制、血圧上昇の抑制、
免疫機能を高めるなどの作用が期待できます。

    子持ち昆布のにぎり寿司





     鯛の昆布〆にぎり寿司 昆布のせ




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ウミブドウ(海葡萄)・クビレヅタ(括岩蔦)

2009年07月14日 06時41分50秒 | ウニ・ホヤ・ナマコ・海藻類

ウミブドウ(海葡萄)・クビレヅタ(括岩蔦)




【語源】
一般的に「うみぶどう」で名が通っていますが、「くびれ
づた」が標準和名です。

語源は見た目通り。ブドウの房に見た目が似ている為。
見て納得ですよね~



【旬】
旬は文句なく夏です。


【うんちく】
沖縄では、昔から食べられていました。
当時は、「グリーンキャビア」などとも呼ばれ、貴重な
珍味として扱われていましたが、近年は養殖が盛んになり
流通価格もグッと下がりました。

生で、醤油や三杯酢等をタレのように浸けながら食べ
ますが、調味液に長く浸すと、プチプチとした食感の粒状
の部分がしぼんでしまうので注意が必要です。
また低温に弱く、冷蔵庫で保存すると萎んでしまいます。

常温で保存する事をお勧めします。









【ブランド・産地】
日本では南西諸島に、日本国外では東南アジアやオセア
ニア等の浅海域に分布します。

主な産地は沖縄です。ブランド化はされていません。
昔はブランド力がありましたが、養殖に成功した為、
なくなりました。
痛し痒しですね~


うみぶどう丼

【産地ならでは漁師料理】
特にかわった物は見当たりません。
やはり、生のまま、三杯酢で食べるのが一番ではないで
しょうか?

後、ドンブリもいけますよ~


【栄養と効果・健康】
ほとんどの海藻は乾燥品や加工品が多いですが、このウミ
ブドウは海藻としては珍しく、生のままで消費されます。

歯ざわりは最高ですが、意外にも97%が水分。
栄養素はかなり少なめです。

鉄・マグネシウム・カルシウムを少量含んでいますが、
その効果を期待出来ない程度です。











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ひじき(鹿尾菜)

2009年07月11日 07時13分46秒 | ウニ・ホヤ・ナマコ・海藻類

ヒジキ(鹿尾菜)

【語源】
語源は明らかとは言えませんが、古名の「ヒズキモ」が転じて
「ヒジキ」になったと言われています。

漢字名の「鹿尾菜」は、形が鹿の黒くて短いしっぽに似ている事が
由来の様です。

     ヒジキとひき肉の甘辛炒め




      煮る前の生のヒジキ
【旬】
ヒジキの旬と言えば、迷うことなく春です。
しかし、この旬は、採れる量や解禁日など人間の決めたルールに
従った旬。
味だけで決めれば「冬」。それも、新芽が伸びて、まだ小枝や葉を
出していない「1本ヒジキ」、これが柔らかくてアクがない究極の
ヒジキだと言います。
しかし、冬は干潮が夜間ですから、この1本ヒジキを探し出すのが
至難の業。
解禁前という事もあり、自家消費用にごく少量採っているだけの様
です。もちろん、市場には流通しません。

よって、やはり旬は春とするのが無難なようです。


【うんちく】
ヒジキは褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科ヒジキ属に分類されます。
暖海性の海藻で道南から九州にいたる太平洋岸、瀬戸内海、日本海
南部の磯に分布しています。
雌雄異体で、雌株の卵子に雄株の放出する精子が受精します。
繁殖行動は5~7月頃まで続き、受精卵はやがて岩などに付着して、
生長し始めます。
食用として採取されるのは3年ほどたったもの。
一方、繁殖行動を終えた雌雄株は夏には枯れてしまいます。
ところが、岩の上を這うように長く伸びた根は死なず、やがて
新しい芽を出します。
これを繰り返し、根は7~8年は生き続けます。
発芽体の生長は秋から冬の間はゆっくりですが、春になると急激に
早くなり、この頃が旬とされています。


【ブランド・産地】
ヒジキの解禁時期は各地異なりますが、主に3~4月の春です。
この頃、新物の生ヒジキも流通します。
干潮の時間帯に波しぶきを浴びながら、根を傷めないように根元近く
から刈り取ります。
漁獲量は、長崎、千葉、三重、和歌山の順。
国産品はすべて天然物ですが、消費量の約1割に過ぎません。
後のは韓国、中国の増養殖物の様です。
増養殖と言っても海藻などの場合は、エサを与えるわけではないので、
天然となんら変わりはありません。

ブランド化・・・とまでは行きませんが、三重の「伊勢ヒジキ」は
有名です。また、宮城産の物は「ふくろひじき」と呼ばれ、柔らかく
上質であると言われています。


    ヒジキの煮物

【産地ならではの漁師料理】
ヒジキと言えば、煮物でしょう~。
甘辛く煮付けたものは「お袋の味」・・・・と、言えるのでは?

あとは、かき揚げや、ヒジキご飯にしても美味しいです。
漁師料理や郷土料理として、適切なものは見当たりませんが、
それだけ馴染みの深い、全国で、いつの季節も食卓に上がる食材と
言えるのではないでしょうか。



       ヒジキのかき揚げ

【余談】
ヒジキは海から採ったままの状態では渋く、また、、硬くて食べら
れません。長時間茹でて(10時間ほど)、数日間干した乾燥ヒジキが
主に流通しています。

生ヒジキとして流通しているものは、乾燥ヒジキを水戻した「生」で
、季節を問わず、簡便商品として出回っています。
採取して茹でただけで乾燥させていないものは、釜揚げヒジキとか、
新物生ヒジキと表示していることが多いです。
これはもちろん3~5月頃の春季限定品で日保ちはしませんが、風味と
食感は格別です。


  ヒジキの酢の物

【栄養と効果・健康】
キノコなみの低エネルギー食材です。
食物繊維が非常に多く、採り過ぎた塩分・糖分・脂肪分などを、体外
に排出してくれます。糖尿病や高脂血症を予防する食材です。

また、血圧を下げるカリウムも豊富で、カルシウム、鉄分も多く
含んでいますので、貧血気味の方にもお勧め。
ただ、ヒジキの鉄分は、体内吸収されにくいので、吸収を助ける、
ビタミンCの豊富な食材と同時に食す事をお勧めします。

ビタミンでは、体内でビタミンAとして働く、カロチンの他、なか
なか摂取の難しいビタミンKが多いです。

生活習慣病に悩む現在人にとっては、救世主の様な食材ですよ~





















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水雲・海雲・海蘊(モズク)

2009年07月08日 06時45分15秒 | ウニ・ホヤ・ナマコ・海藻類

モズク



【語源】
モズクは、高さ15~20㌢になり、枝の直径はわずか0.5~1㍉ と極細
です。
この枝は不規則に分かれ、互いに絡み合って、ホンダワラ類の体に
付着して生息しています。
このように藻に付くことから「モズク」と名付けられたと言われます。

       ウニモズク

食用とされているものは大きく分けて3種類、
「もずく」、「おきなわもずく」、「いしもずく」です。
見分け方は簡単。正真正銘の「もずく」は非常に細く細かい!
オキナワモズクはかなり太めで目です。イシモズクは、その
中間ぐらいのです。



      もずく

【旬】
旬は冬です。
現在「モズク」として、大量に生産・流通しているのはオキナワ
モズクです。
これに対して、本種のモズクは、「細モズク」、「絹モズク」と
称されています。
食感は本種の方が上。流通量も少ない為、オキナワモズクより、
高値で流通しているようです。


     いしもずく

【うんちく】
海藻類を色で分けると、褐藻・緑藻・紅藻類の三つに大別されます。
モズクはワカメ、コンブ、ヒジキ、ハバノリなどと同じ褐藻類の
仲間です。

食卓に上がった時の色を思うとワカメなどは特に緑藻ではと思いがち
ですが、細胞に黄褐色の色素体を持つため、体色は褐色です。
それが湯を通すと退色して、その下地の葉緑素の緑色が見えてくると
いうわけです。

モズクは褐藻綱ナガマツモ目モズク科モズク属に分類されます。
関東・北陸以南の各地の沿岸に分布していますが、特に多いのは日本
海沿岸です。



      おきなわもずく

【ブランド・産地】
ブランド化は特にされていません。
主な産地は沖縄です。流通量の90%を誇っています。
モズクの養殖の歴史はわずか30年ほど。
それぞれのモズク類の養殖技術が各産地で研究されましたが、
その中で先んじて大量生産に成功したのがオキナワモズクです。

今、やモズクと言えば「オキナワモズク」と言う位の地位を築いて
います。


      もずくのかき揚げ

【産地ならではの漁師料理】
モズクと言えば酢の物・・・・ですが、色々な美味しい食べ方が
あるようです。

玉葱や人参と一緒に揚げたかき揚げ、モズクのみの天ぷらも美味
です。
また、すまし汁もいけますよ~


もずく酢

【栄養と効果・健康】
もずくで注目されている栄養分は、食物繊維の一種である「アルギン
酸」と「フコイダン」。
アルギン酸には、血液中のコレステロール・血圧を下げる働きが
あります。
フコイダンには、強い殺菌作用があり、胃潰瘍や胃癌の原因となる
ピロリ菌を退治する働きが期待できます。

近年では、このフコイダンは、癌細胞自体を退治したり、
O-157をも殺傷する力がある・・・とまでも言われています。









        モズクの天ぷら











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ワカメ(若布)

2009年07月04日 07時29分53秒 | ウニ・ホヤ・ナマコ・海藻類


ワカメ(若布)

【語源】
若布(ワカメ)の語源は、文字通り「若い」から来ています。
その昔、若返りの薬とされており、これが語源と考えられます。
奈良時代には、ワカメなどの海藻を刈り取る事は神事とされて
いたようで、和布刈(めかり)と呼ばれいました。
北九州市に和布刈(めかり)と言う名の神社があり、今も尚、
和布刈神事が行われています。

「布(め)」は、食用になる海藻の総称です。





 根のすぐ上の部分がメカブと呼ばれます。

【旬】
流通しているワカメの大半は養殖物です。

6月から7月にかけて天然のわかめの胞子を種糸に採苗し、
採苗器を海中に釣り下げて種を育て、10月から11月にわかめの芽が
出た種糸を養殖縄に巻き付け、本養殖をします。
3月頃には2㍍近くまで成長し、5月ごろまでに収穫します。

したがって、若芽の旬は春です。

また、刺身で食べれる時期はこの春のみ。
時期はずれのワカメは乾燥ワカメに加工されたり、塩蔵されます。
1年中あり、馴染みのある食材の様に思われがちですが、春が旬
なんですよ~


      塩ワカメ
【うんちく】
日本人のわかめの消費量は、年間で一人当たりおよそ2㌔。
海藻の中で最も多く食卓にのぼり、日本人の食生活の一端を担って
いる食材がワカメです。

海藻には数千もの種類がありますが、世界中で海藻を食用として、
日常的に食べているのは、日本と韓国・中国ぐらいなんです。
日本の遺跡から、縄文式土器と共にワカメなどの海藻が発見されて
いる現実をみると、昔から食べられていたんですね~


ワカメのサラダ

また、大宝律令には租税として、わかめの他、テングサやノリなど
8種類の海藻名が記されています。
この時代、海藻類は、上流階級の人たちの食べ物で、庶民の口には
入らない高級食材だったようです。

野菜などの栽培品種が、まだまだ少ないなかで、海藻は貴重な栄養源
だったと言えます。


     ワカメと筍の煮物
【ブランド・産地】
ブランド・・・・とまでは言えないかもしれませんが、兵庫県淡路の
「鳴門ワカメ」は品質が良い事で有名です。
瀬戸内の荒波にもまれた、このワカメは最高級品です。近年、養殖も
盛んに行われているようです。

漁獲量は、岩手、宮城、徳島、兵庫の順。



       茎ワカメ
【産地ならではの漁師料理】
ワカメは捨てるところがありません。
葉はもちろんですが「ワカメ」として。茎は「茎ワカメ」として、
根の上にできる種を作る肉厚のひだの部分は「メカブ」として、
部位別に販売されます。

あまりにも馴染みがありすぎて、漁師料理と言える特別な物は
見当たりませんが、岩手県大船渡の「茎ワカメの千本漬け」は、
郷土料理と言えるかも知れません。
細かく切った茎ワカメを酢醤油に漬けただけのシンプルな料理ですが
美味しいですよ~。


      メカブ





            メカブの雑炊

【栄養と効果・健康】
ワカメの最大の特徴は栄養成分が極めて少ない事です。
反栄養食品と言われ、食物繊維と同様に、採り過ぎた栄養分を体外に
出す作用が期待できます。
そう言う意味で、栄養の獲り過ぎで生活習慣病になりやすい、先進国
の人間にとっては、健康食と言えるでしょう。
特に、コレステロール、糖分、塩分を体外に排出してくれます。

栄養がないといっても、特異的に多い栄養素もあります。
ビタミンKとヨードです。前者は出血した際、血を止める作用を促す
成分で、後者は代謝機能を高める成分。
究極のダイエット食ですね。

       茎ワカメとトマトのサラダ

そして、注目すべきは、根の部分に生育するメカブの栄養分~
「フコイダン」。
この強烈なヌメリ成分は、抗癌作用があり、特に大腸がんを予防する
と言われています。



茹でたメカブ









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