うなぎ(鰻)
【語源】
胸ビレの前腹面が黄色い為、「胸黄(むなき)」と呼ばれ、これが崩れて
「うなぎ」と呼ばれるようになったと言われている。
う巻き
【旬】
現在、流通している鰻のほとんどが養殖ものである。天然物はほんのひとにぎり。
しかし、養殖技術も進歩し、「天然物は泥臭く、かえって美味しくない」とまで
いわれている。
その為、旬は?と聞かれると、スタミナ源として多く食される「夏」と答える
よりないでしょう。
ウナギの酢の物~うざく
【うんちく】
鰻は謎の多い魚です。産卵場所がマリアナ諸島の西方海域と言われていましたが、
特定できたのはつい最近の事です。
孵化(ふか)した仔魚は「レプトセファルス」と呼ばれ、黒潮に運ばれながら
成長し、4~5ヶ月後に「しらすうなぎ」になって各地沿岸にやってきます。
このしらすが養殖業者さんに1キロ数十万円、高値の時は百万円を越える値で
取引されます。
養殖うなぎは半年で約千倍の大きさに育つと言われ、しらすに高いお金を
払っても採算が合うらしいです。
鰻と言えば「蒲焼」。
しかし、地域によって焼き方、さばき方も変ってきます。
関西では、頭がついたまま腹開きにし、タレをつけてそのまま焼きます。
関東では、頭を取り背開きにします。
これは腹開きは切腹に通じ、縁起が悪いとされたなごりだとか。
焼き方は一度白焼きにしてから蒸しにかけ、更にタレをつけて焼きます。
鰻の風味と食感を楽しむなら関西風、ふっくら柔らかいのを 楽しむなら
関東風です。
土用の丑の日に鰻を食べるようになったのは、売り上げ不振の鰻屋さんが困って
いるのを見かねて、あの有名な平賀源内が・・・・・・・・・・・
「土用の丑の日には鰻を~」というキャッチコピーを発したのに始まったとか。
【食いあわせ】
昔からウナギと梅干は一緒に食べると、体に変調をきたす。
「食いあわせが悪い」と言われてきました。
しかし、これはまったくの誤解。相性抜群なのです。
うな丼に練り梅をのせて食べると、さっぱり美味しい、食べすぎに注意と
言いたいくらい旨い。
本当に、ウナギと食いあわせが悪いのは「銀杏(ぎんなん)」なんですよ。
梅の実と銀杏が似てる為に、どこかですり替わったと考えられます。
しかし、昔の人の言い伝えは軽視してはいけません。
銀杏(きんなん)だけは、ウナギと一緒に食べないよう、気をつけましょう。
【ブランド・産地】
国産鰻の養殖地で有名なのが、鹿児島県、愛知県、宮崎県です。
出荷量もこの順番に多いです。
その他では静岡県、高知県でも若干数、養殖されています。
その中でも特にお勧めは、宮崎の鰻です。
その理由は、育てる水にあります。
ほとんどの地域の水質は硬水ですが、宮崎は軟水です。
霧島山系から湧き出る地下水(軟水)で養殖する為、身も皮も骨も柔らかく育ち、
高品質であるとされています。
実際に、関東の鰻専門店で、宮崎産うなぎの占めるシェアはダントツだとか。
また、宮崎県では鰻の餌にハーブを使う事で川魚特有のくさみを抑え、脂質を
豊富に含んだ「ハーブうなぎ」のブランド化をすすめているとか。
ひつまぶし
【産地ならではの漁師料理】
漁師料理と言うより産地料理になります。
うなぎを蒲焼ではなく白醤油で焼きあげます。
適当な大きさにキザミ、ご飯にのせ、だし汁でお茶漬け風にして食べます。
薬味はたっぷりの万能ねぎとキザミのり、そして柚子胡椒(ゆずこしょう)で
食べます。
この柚子胡椒がポイント。とにかく美味しい。一度試してみてください。
うなぎボーン
うまぎ白醤油焼のお茶漬け
【栄養と効果・健康】
うなぎのヘルシーパワーは言うまでもありませんが、特にビタミンAを多く含んで
います。
このビタミンAは体の免疫力を高め、病気から身を守ってくれます。
うなぎ一串(120g程度)で、成人必要量の3日分ものビタミンAを摂取できます。
ウナギの情報、ドンドンお待ちしています。
ウナギの肝焼き
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