
石持(イシモチ)・グチ・ニベ
【語源】

ニベ科の魚は頭骨の中に大きな耳石があります。

耳石は炭酸カルシュウムで出来た白い小石の様な塊で、魚の内耳
(目の後方)の中に左右あり、魚の平衡感覚をつかさどり、エサや外敵
・仲間の行動によって起こる水流の変化をとらえます。

この石を持っている事から「イシモチ」と呼ばれます。

また、「グチ」は、発達した浮き袋から「グーグー」と音を出す事
から、愚痴(ぐち)を言ってる様に聞こえる為、と言われています。


【旬】

東北以南から東シナ海まで、広く生息している為、旬を一概に
語ることは難しいですが、最も流通量が多い夏を旬としましょう。

味が良くなるのは、冬の方が・・・と言う方もいらっしゃいます。


【うんちく】

ニベの種類は主に4種類。
ニベ・コイチ・シログチ・クログチがいます。

4種とも、スズキ目ニベ科の魚です。

そして、イシモチと呼ばれるのは、この中の2種類。ニベとシログチ
です。ややこしい~!

昔、中国でニベの浮き袋を男性の避妊具、スキンの代用品として
使われていたと言われています。

また、その昔イシモチは子を持たないと信じられており、これらの事
から「イシモチは女に食わすな」という俗語があるほど・・・・・。

不妊症になるからだそうです。

稚魚は多毛類や甲殻類などの底生動物を食べて成長しますが、
1年も過ぎる頃から魚食性が強まり、ハゼ類など底生魚類を多く
食べる様になります。寿命は10年前後です。


【ブランド・産地】

ブランド化はされていません。
主な産地は、愛知・兵庫・長崎・大分など・・・。

しかし、蒲鉾(カマボコ)の原料としては最高級です。

鯛の次に高級とされています。この魚を使った蒲鉾は数多く、
ブランド化されているようです。


【産地ならではの漁師料理】

鮮度の良い物は、お刺身でもいけます。
一般的には塩焼きや煮付けにされる事が多いようです。

漁師料理・郷土料理と言うものは存在しませんが、鮮度の良い物が
手に入る漁師さんはやっぱり刺身で食べるのでしょうか?

イシモチは水分が多く、サッパリしていますので特に揚げ物に
向いています。

揚げた物を中華風の餡かけにするのも美味しいですよ~!


【栄養と効果・健康】

脂肪は少なく水分が多い白身魚。
ビタミン・ミネラルにおいては、突出したものはないですが、
バランスよく含んでいます。

たんぱく質も平均的。やや、カルシュームが多いです。









