

剣先烏賊(ケンサキイカ)、しろ烏賊(シロイカ)
【語源】

外套膜(がいとうまく)が剣のように鋭くとがった形をしている事より、剣先イカと呼ばれる。

外套膜とは胴の部分。ちなみに「やりいか」と言うイカもいるが、「槍(やり)」よりも多少太いので「剣」といわれる。




【旬】

旬は夏(6~7月頃)。しかし、5~6月の子持ちケンサキイカも捨てがたい。





【うんちく】

イカの種類は世界で300種以上、日本近海だけでも80種位は生息する。その中でもこのケンサキイカは「イカの王様」と称され、一、二をあらそう美味と評価されている。

また、ケンサキイカで作る干しするめは「一番するめ」と呼び、古くから最高級品とされてきた。
ちなみに、スルメイカで作るものは「二番するめ」。

このケンサキイカには地方名がたくさんあります。「アカイカ」、「シロイカ」、「ゴトウイカ」、「メヒカリ」などややこしい。築地では「シロイカ」が良く使われているとの事。







【ブランド・産地】

長崎県壱岐で獲れる剣先イカは最高。壱岐市勝本町では約500隻の漁船が手釣りで剣先イカを狙う。
手釣りでの水揚げ量は日本一。

また、この地域の沖は砂場の海底が多く、潮まわり、水温も剣先イカの産卵場に適しているとの事。

5~6月には大量の子持ち剣先イカが獲れる。

この壱岐で水揚された剣先イカの中で35cm以上の大型のものを「壱岐剣(イキツルギ)」と言う名でブランド化しているようです。




【産地ならではの漁師料理】

壱岐の郷土料理剣先イカを使った「イカよごし」を紹介いたします。

まず、剣先イカの内臓、軟骨を取り除き、胴部分をさっと茹でます。大根、にんじんを細切りし、塩もみしてから水洗いし、水気を取り除きます。ミズナを茹で食べやすい大きさに切っておきます。

これらを半ズリの白ゴマと味噌、酒、砂糖を混ぜ合わせたゴマ味噌で和えるだけ。

剣先イカの身がよごれて見えるためにこの名で呼ばれているとか。

本物は更に墨袋の墨を完成品に混ぜ合わせます。甘みと風味が更にましますが、見た目が悪いので最近の人は墨を使わない事が多いそうです。

素朴な料理ですが、忘れられない風味をかもしだします。



【栄養と効果・健康】

以前はコレステロールが多く高脂血症の人はひかえるべきとされていましたが、豊富に含まれるタウリンが血液中のコレステロールを下げたり、血圧を正常に保つ働きがある事が近年分かりました。

むしろ、イカは適度に食べた方が良いと言われています。








剣先イカの情報ドンドンお待ちしています。













