ヤマメ
サクラマス(桜鱒)・ヤマメ(山女)
サクラマスの燻製焼き
【ヤマメとサクラマスは一緒?】
ヤマメとサクラマスは元は同じと言えます。
両者は川で生まれ、海に出るものと、川に留まるものの分かれます。
海に出るのがサクラマス。川に留まるのがヤマメです。
但し、ヤマメも正式名称は「サクラマス」なんですよ~
10月頃川で産まれ、1年半位を川で過ごした後、春に海に下ります。
約1年間、海を回遊し60㌢ほどに成長し、生まれ故郷の川に産卵の為
戻ってきます。これがサクラマス。
サクラマスの切身
これに反し、川にとどまり、生涯を川で過ごすグループがいます。
このグループを陸封型と呼び、ヤマメと名付けたようです。
ヤマメは最大でも30cm程です。
サクラマス
サクラマスのにぎり寿司
【山女と桜鱒の別れ道と不思議】
孵化した稚魚たちが成長して降海するのか、川にとどまるのか、
その要因はまだ解明されていないようです。
遺伝子によるものなのか?、成長期の餌によるものなのか?
成長速度のためなのか?解っていません。
また、北に行くほどサクラマス(降海型)になる割合が高く、南に
行くほどヤマメ(陸封型)が多くなります。
更にその中でも、雄が川に留まりヤマメになる割合が高く雌が
サクラマスになる確率が高いのです。
特に日本海側の福井県ではサクラマスのほとんどが雌だそうです。
しかし~隣の石川県では、雄雌半々だとか・・・
不思議ですね~
ヤマメのうるか
サクラマスの菜の花マスタード焼
【語源】
漢字で山女魚(ヤマメ)と表記するとおり、その美しい魚体から、
「山に住む美しい女」・・・山女(ヤマメ)となったという説が
有力です。
また、川に留まるヤマメの内、雄の比率が多いため、雄のヤマメ、
雌のサクラマスの組み合わせで産卵を行う事も多く、この事から、
「男ヤモメ」・・・が転じて、ヤマメになったとも言われます。
「サクラマス」の語源は、婚姻色が明るい桜色である事から来て
いるようです。
「サクラマス」は、別名「ホンマス」で流通してる事が多いよう
です。
ヤマメ
【旬】
ヤマメ、サクラマスの旬は、文句なく春です。
初夏まで美味しいですよ~
サクラマス
サクラマスの昆布〆鮨
【うんちく】
ヤマメはサケ目サケ科サケ属に分類されます。
日本を中心とした東アジア固有のサケ属魚類です。
川魚の王様として、人気が高いのが「鮎」ですが、このヤマメも
負けていません。
ヤマメは「渓流の女王」と呼ばれ、。「五月ヤマメでアユかなわん」
という俗言があるほど。
山女
また、サクラマスは、日本で漁獲される鱒の中で最も美味しいと
言われ、流通価格も高いです。
山女(桜鱒)に、そっくりなのが、アマゴ(サツキマス)。
この魚も同じ様に、川に留まるものをアマゴと呼び、海に下るものが
サツキマスとなります。
ヤマメ
【ブランド・産地】
ブランド化はされていません。
主な産地ですが、サクラマスは山形県です。北海道、岩手、新潟でも
漁獲されます。
山女の味噌田楽焼き
ヤマメは、今やほとんどが養殖物。
水揚量は福島、岩手、群馬の順になっています。
サクラマスの塩焼き
【産地ならではの漁師料理】
ヤマメは、塩焼き・味噌焼き、天ぷら、甘露煮などで食されますが、
お勧めはやはり塩焼き。BBQには欠かせません。
遠火で時間をかけてじっくりと焼き上げたヤマメは頭も背骨も食べ
尽くせます。
サクラマスは魚体も大きく脂ののりが良いので、塩焼き、ムニエル、
ルイベや刺身も美味しいです。
サクラマス
【栄養と効果・健康】
ヤマメの注目すべきは、カルシウムの多さ。
基本的に骨ごと食べない魚にしては、かなり多目です。
サクラマスの方はカロチンの多さが目立ちます。
但し、野菜類のカロチンとは違い、ビタミンAとしては働きませんが
強い抗酸化作用を持ち合わせているので、老化や癌を予防する効果を
期待できます。
サクラマスのルイベ
サクラマスのカマ焼
稚 ヤマメのから揚げ
チップと呼ばれる紅鮭の幼魚
サクラマスのムニエル
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