世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

飯蛸(イイダコ)

2023年03月29日 19時50分14秒 | Weblog



飯蛸(イイダコ)



【語源】
正徳2年に作られた「和漢三才図会」に、「味は蒸飯の如し、故に
飯蛸と名付く」とあります。
早春のイイダコは、胴に飯粒に似た卵がびっしりと入る事から、
この名が付いたと思われます。
地方によっては「一口蛸・子持蛸・石蛸」と呼ぶようです。

にほんブログ村 グルメブログ いろいろなグルメへ
にほんブログ村


日本全国ランキング

 



    イイダコの酢味噌和え



「蛸」と書く様になったのは平安時代で、は本来はクモを意味してい
たとの事。
「タコ」の語源は諸説あり、手のあるナマコの意味で「手海鼠(てま
なこ)」が変化したとか、また、手が多いという意味の「手許多
(てこら)」であるとか、股が多い「多股(たこ)」からきている
などの説があります。




【旬】
魚で卵を持ったものは「子持ち」と呼びますが、イイダコの場合は
「いい持ち」と呼びます。

イイダコは十数センチの前後の小型のタコです。
川柳に「飯蛸は 丸かぶりして 味が出る」とある様に、丸のまま食べ
るのが美味しいです。
頭の付け根に、包丁で切れ目を入れ、内臓と墨袋を取り出し、丸まま
調理します。

秋から食べごろになりますが、卵巣が発達し、頭(胴体)に、はち切れ
んばかりに卵が熟してくる初春が旬といえます。


【うんちく】
北海道以南の各地沿岸から、朝鮮半島西岸・東シナ海に分布する。
日本沿岸では瀬戸内海や東京湾に多い。水深10m前後の砂泥底に
生息する。

春先に産まれたイイダコはしばらく浮遊生活を送った後、水深が
5~10mぐらいの浅い泥砂の海底に居つき、夜間行動してアサリ・
バカガイなどの二枚貝を好んで食べます。寿命は約1年。

イイダコは白くてつるんとしたものが大好きなようで、それが目の前
にあると、思わず抱きつきたくなるようです~。
イイダコ釣りには、ラッキョウや豚肉の脂身、白い陶器などが使われ
るとか・・・・!お茶目な一面を持っています。




【ブランド・産地】
ブランド化はされていません。
主な産地は、明治8年刊行の『日本地誌略物産弁』に「イイダコの
特産地として兵庫県の高砂市及び明石の二見町」と紹介されています。

マグロ君の生まれ故郷ですね~!

また、最近では岡山県でも、イイダコ漁が盛んです。

東京湾でも行われているようですが、関東で飯(卵)が入ったイイ
ダコを魚売場で見つけるのは至難の業です。


【産地ならではの漁師料理】
なんと言っても甘辛煮でしょう。

内臓と墨袋を取り除き、軽く塩もみし、ぬめりを取ります。
より柔らかく仕上げたい場合は、塩もみせず、ぬるま湯で丁寧に
ぬめりを取ると良いでしょう。

まず、軽く茹でてから醤油、砂糖、水の煮汁で甘辛く煮ていきます。
これが最高!ご飯もお酒もすすみます。
特に飯(卵)の食感がたまりません。

後は、ボイルしての酢味噌和え。天ぷらなんかも美味しいですよ~!


【栄養と効果・健康】
低カロリー、高たんぱく、ミネラル・ビタミンもバランスよく含んだ
食材です
特に、ビタミンB2が豊富で体内での解毒作用を促進してくれます。

タウリンも豊富で血中のコレステロールを下げる効果があり、肝臓
や心臓の働きを助け、糖尿病や胆石を予防する効果もあります。











        筍と飯蛸の旨煮






いつも応援ありがとう~

にほんブログ村 グルメブログ いろいろなグルメへ
にほんブログ村


東京ランキング




ブログ王ランキングに参加中!

 

 






      







     



プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】


 

 


蛍烏賊(ホタルイカ)

2023年03月29日 05時49分04秒 | Weblog



蛍烏賊(ホタルイカ)


【語源】
当時、マツイカ・コイカなどと呼ばれていましたが、明治時代、
ホタルの生態研究で有名な渡瀬庄三郎博士(東京帝国大)が、この青白
い光からホタルイカと命名しました。
ボストンの世界動物学界へ報告し世界的に認められ、学名は博士の
名をとって「ワタセニア・シンチルランス」と言います。

にほんブログ村 グルメブログ いろいろなグルメへ
にほんブログ村


日本全国ランキング

 



 
「イカが水面にのんびりと浮かんでいると、空からカラスが死んで
いるものとかん違いし、ついばみに来ました。
イカはそのカラスを足でからめとり、水中に引きずり込んで食べた」
と言われています。つまりイカは烏を賊害(ぞくがい)する事から、
傷つける事から「烏賊」(いか)という字が当てられたんですよ~。







【旬】
ホタルイカの旬は文句なく春です。
一番の産地富山県新湊では、ホタルイカ漁を観光船で見に行く事が
できます。
まず、大網で海面近くまで引き上げ、そこからは、大き目の
タモの様な物で船上に水揚します。
この時、ホタルイカは危険を感じ、青白く発光し、幻想的な世界を
かもし出します。




マグロ君がみた漁の中で、最も見ごたえのある、美しい漁といえるで
しょう~!


     ボイルしたホタルイカ



【うんちく】
ホタルイカの寿命はメスが12~13ヶ月、オスはそれより1ヶ月短いと
考えられています。
オスはメスに精子を渡して死亡し、メスも産卵後間もなく死亡します
。富山湾の場合、新湊から魚津までの沿岸域で産卵します。
このため、沿岸の定置網で捕獲したホタルイカは、ほとんどがメスだ
そうです

ホタルイカは、蛍のように光るイカだから付けられた名前です。
その発光する仕組みも陸上のホタルと同様で、酵素の働きによるもの
です。体は小さいですが、胴、頭、腕に何と1000個もの発光器を持っ
おり、特に腕の先端にある発光器は強力で、強い光を出します。


     ホタルイカの味噌焼き


         蛍烏賊のパスタ

【ブランド・産地】
ブランド化はされていないようです。
主な産地は、富山県、兵庫県などです。しかし、富山県、特に新湊
漁港で揚がるホタルイカは格別に美味いです。

兵庫や山陰物よりも、ひとまわり大きい為、腸(わた)も大きいの
です。ホタルイカは腸ごと食べる為、この腸の量が味の決め手に
なります。

また、富山湾の滑川から魚津の沖合いは世界的にも有名な「ホタル
イカ」の生息地で、その「群遊海面」は、国の天然記念物に指定され
ています。




        ホタルイカのリゾット






     蛍烏賊の甘露煮

【産地ならではの漁師料理】
漁師さんのお勧めは、生の踊り食いです。鮮度の良いものは最高!
しかし、腸の部分にアニサキスと言う寄生虫がいることがある為、
それなりの覚悟が必要です。

このアニサキスは加熱によって死滅するため、流通しているのは
ボイルしているものがほとんど。





      干し蛍烏賊

酢味噌和えや、甘露煮、天ぷら、しゃぶしゃぶ、塩辛なんかも良い
ですね~!
カラッと干した干物も美味です。お酒が止まりません!


       ホタルイカのタタキ






     ボイルホタルイカ

【栄養と効果・健康】
ホタルイカは内臓ごと食べる為、他のイカとは栄養価が大きく違い
ます。
腸(わた)には、豚のレバーには及びませんが、牛のレバーよりも
多いビタミンAを含んでいます。
ビタミンAは油と一緒に摂取すると効率的に吸収するため、天ぷらが
お勧めです。
また、ビタミンEも豊富。老化の進行を抑える作用があります。

 

       ホタルイカの天ぷら

 




  蛍烏賊の酢味噌和え

内臓ごと食べる為、コレステロールが多いですが、それ以上にタウ
リンが豊富なため、逆に血液中のコレステロールを下げると言われ
ています。




     生ホタルイカの刺身





       蛍烏賊のオリーブオイル炒め










       ホタルイカと菜の花のかき揚げ

















      ホタルイカの寿司



          タタミホタルイカ











いつも応援ありがとう~

にほんブログ村 グルメブログ いろいろなグルメへ
にほんブログ村


東京ランキング




ブログ王ランキングに参加中!

 

 






      







     



プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】